元最強のおっさんすべて失ったけどもう一回世界荒らします

外典

ただのよくいるのかわいい女の子ですよ


「玄関の前ではなんですし近くのファミレスにでもいきましょうか」

 この人ニワトリ?さっき自分のしたこと忘れてるよね

「君ニコニコしながらいってくれてるけど、俺の家のドアと窓どうしてくれるの?弁償は?弁償は?」

「話を聞いてくれたらしますよ、お金もなさそうですしおごってもいいですよ」

 本当か?、おそらく10万以上かかるが見た目大学生ほどの女の子に払えるのだろうか、でももう争いごとは面倒だ。俺は適当に話をきいて大量に飯をくって弁償金とともに払わせてやることを目標にファミレスについていくことにした。
 俺の胃袋をなめたことがお前の敗因だ。

 ~ファミレス~


「話す前にそんな食べないでくださいよ、、、」

 うん、うまい濃厚無双ラーメン海苔トッピング、麺は圧倒的存在感を放っている。

「はあ、しっかり話を聞いてくださいよ」

 そういうと彼女は机をのり出て俺の顔に顔を近づけてきた。キスしそうな距離だ。
 えええ、いきなりキス?!やばい俺もしかして今日卒業できる?!貞操の危機―-
 俺が麺をすすりながら固まっていると彼女はすぐ体を戻し、クスッと笑った。

「何をそんなにびっくりしているんですか?」

 笑いながら彼女は俺をからかう。
 この女俺のドアどころか俺の心まで射抜く気だ。恐ろしい。

「ようやく手を止めてくれましたね。話を始めます」

 彼女はこほんと咳ばらいをしてから話始めた。
 俺の乙女心をもてあそびやがって...

「まずは自己紹介から、私はBREAKERSの一員の綾瀬逢といいます、ご存じかと思いますが今現在ほとんどの「シック」は集められています。シックに対する迫害の保護、機密保持いろんな名目がありますが、そのため作られた政府公認のシック専用の都市それがシックワールドです」

「ああ、しっているさ、よく」

 楽しさも悲しみも強さもすべてを得てすべてを失った場所だ。

「25年前創設され、シックの独裁にしないように、そこを統治するのは代々シックじゃないものでしたがここ5年ほど中の情報が曖昧になっており、いやなうわさもたってます」

「例えば?」

「シックによる世界征服とかですかね」

「プッ、アハハハハハハハハハ」

 つい笑ってしまった、あまりに突飛すぎる。同じ日本人同士で戦争なんてするものかよ。

「笑っちゃいますよね、我々もまさかとは思いながら調査に人を派遣しました。結果は、、、」

「結果は?」

「全くの無問題とのことでした。」

「は?」

 意味が分からない、これでこの話終わりではないだろうか。

「そう、異常なほど問題がないとの報告だったのです。まるでそう操作されているみたいに」

「おいおい、本気で言ってんのか?」

「シックの研究は日々続けられていますがいまだに解明されてないことが多いので、私はないとは思いましたが確実になしとまでは思えません。 」

「それであなたに我々のスパイとして調査してもらいたいのです」

「ふーん、なんで俺なの?俺もうほとんどシックの能力使えないのあんたらもわかってんでしょ?しかもあの町にはもう戻りたくないし、戻れない。追放されたし、あんたもシックなんだろ、君が行けばいいじゃん」

「そこを見込んでお願いしています。私だけではだめな理由があるんです、シックでなければあの町に入っても怪しまれるですし、シックでありながら同族に恨みがある、そしてシックについてよく知っている。あなたほどの適任はいませんよ、どうです?復讐したくないですか?金銭のサポートなら全力でしますよ」

「ケッ、嫌われ者がこっちでは必要とされるなんて皮肉なもんだ」

 爪楊枝を咥えながら悪態をつく。

「あの町の幹部や大多数の民衆には嫌われているかもしれませんがあなたはあの中では一部ヒーローという人もいたんですよ。かっこいい、また帰ってきてほしいって人が」

「別に、、、もう恨み切って思い起こすこともないさ、なにより俺に失敗をおしえてくれたとこでもあるからなむしろ感謝しているさ、殺さずに追放処分にしてくれただけな。俺がヒーローなんて笑わせるね、自己満足のために力を暴れさせてただけだよ、戻りたいなんてやっぱり思えない。」

 内心悔しいさ、戻れるなら戻ってやり直したい、俺を裏切ったやつに復讐だってしたい。でももう嫌なんだ。

「もしまたシックの能力を完全に取り戻せるとしても?」

「・・ああ、もうもどりたくないんだよ、はい!この話終わり!濃厚無双ラーメンうまかったわ、おうまいもん食わせてくれてありがとうな、じゃ!」

 逃げるように席を立ち帰ろうとした、俺をこんなかわいい子が頼ってくれているのは素直にうれしいでもそれ以上に昔の話は俺には耳が痛かったんだ。

「桜さんを取り戻せるとしても?」

 この一言は聞きたくなかったような、聞きたかったような複雑な気持ちだった。

「お前何者なんだよ、身分用意したり大金持ってたりして」

「ただのよくいるかわいい女の子ですよ」

 小悪魔的笑い方をする彼女の依頼を俺は。








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