元最強のおっさんすべて失ったけどもう一回世界荒らします
話を聞いてください
〜〜3ヶ月前〜〜
「伊吹、、まだやり直せるよ、、」
「うるさいな!気持ち悪いんだよ!」
遅すぎた、もっと早くに、
ピンポーン ピンポーン
「んん、、うるせえなぁ」
大きなチャイムで目を覚ます。昔の夢をみた、俺が輝いていた時代、この世で最強だった時代の。
床には掃除のできない人間の部屋らしい放り投げた靴下やズボン、かさばって捨てるのが面倒な飲み干した500mペットボトルが散乱していた。玄関前の鏡を見ると顔もたるみ、髪や髭はぼさぼさで腹も少し出ている神山伊吹30歳の顔が映っていた。
昔はもう少しかっこよかったんだけどなぁ。
ピンポーン ピンポーン
「はいはいはい、何何?宗教勧誘なら俺イキスギ教過激派なんで無理ですよ」
まずは軽いジャブ、きっとこんな深夜にチャイムを連打してくる奴は頭のいかれた中年野郎に違いないと思い、チェーンをしながらドアを開けた。しかし予想とは裏腹に年下であろうかわいいの女の子が立っていた。
「深夜からすいません、私はこういうものです」
渡してきた紙には、BREAKERS 超能力は捨てろと大きく書いてある、シックのことだろう、最近出てきたよくわからん団体だ、超能力を捨てろということをかかげ能力の発動を大きく禁止、制限する法律の成立を目標としているようだ。
うわ、本当に宗教勧誘みたいなやつきたわこれどうしよ。
「佐山伊吹さん、あなたにはある依頼をしにきました」
やっぱやばい奴だわ、かかわらんとこ。
「素晴らしい思想だと思いますよ、でも俺はいそがしいので遠慮しときます、あっそういえばお隣さんとかそういうの好きだと思いますよ。もう眠いので寝ますおやすみなさいー」
相手の返事を聞く前に一方的にドアを閉めた、新しい餌をちらつかせたしあきらめてくれるだろう。
「取り戻したいもの、たくさんありますよね」
だからなんだ、生きている以上そんなものはたくさん出てくる。思い出すだけで自分のふがいなさに悲しくなってくる記憶ばかりだ。もういい、後悔なら散々した。これも宗教勧誘の常套句かなんかなのだろう。
「ないですよ!はい、おやすみなさい!」
完全にカギを閉めて逃げるように布団に入った。
「そういうわけにはいかないです」
バゴ――――――――――――――ン
「?!?!?!」
布団の横を見ると扉が窓ガラスに突き刺さっていた。
おいおいおいおいおい嘘だろこいつ人様の家に能力打ち込みやがった。てかこいつシックを捨てろって連中じゃねーのかよ⁈
「包丁とかつかってもいいですよ、どうせ勝てないですけど」
このくそアマ、、、人の家壊しておきながら煽るとか普通じゃねえ。
「弁償するんだろうなあ!俺のパンチは痛えぞ!ウラーーーーーーー」
スカッ
気が付いたら地面にへばりついていた。軽く受け流されて勢いで自分でころんだようだ。結果はわかっていた、能力を使えるものとそうでないものの差は歴然だ。昔の力があればこんなくそ女ぼこぼこにできたはずだ。もう思い起こすこともない。いやあるわこの女を一回おもいっきりなぐりてぇ。
「あの~大丈夫ですか?勝手に転んで死んだみたいな顔してますけど」
「早く殺せよ」
殺される原因なら山ほど作った。こいつもなんかの復讐者なんだろう。
「いいんですか?よくわからないむかつく女に殺されて」
「いいわけないだろ」
「じゃあ話を聞いてください」
にこやかな顔で彼女はそう告げた。
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