今まで俺に冷たくしていた美少女が席替えで隣の席になった途端優しくしてくるんだが
第31話 電子ピアノはピアノではないと思え
五時半になり霧斗はきっちり三人を起こしにいった。
「朝だよー。三人とも起きてー」
「ふぁぁ霧斗か…おはよう」
「霧斗君、おはよ」
「霧斗くんGood  morning」
「なぜ梨華は英語なんだ?」
「何となく」
「そうか。再生回数確認するぞ」
そういいながら霧斗は開いたパソコンの画面を見た。霧斗の再生回数は150万になっていた。
「150万って多すぎじゃないか?次は俺のを見てみるぜ。どうせあんまり再生されて…ない……はず……」
何故か瞬の語尾がゆっくりになっていったので覗いてみると登録者20万人、再生回数100万だった。
「どうしたの、瞬君まさか再生されてなかったと…か……」
「なあ霧斗…これバグということはないよな?この数字なにかの間違いだよな?」
「いやバグではなくて本当なんだよなー…めんどいから俺が読み上げるよ。まず俺の動画さっきいったけど150万、登録者865万。次は瞬、登録者20万、再生回数100万、主なコメントはワイルドなところが好きだって。次は梨華、登録者40万、再生回数116万、主なコメント、めちゃくちゃかわいいだって。次は茨乃、登録者33万、再生回数103万、主なコメント、クールでとてもかわいいだって。最後に清雲の動画、登録者65万、再生回数140万、主なコメント、これからの活動楽しみにしてますだって」
霧斗が登録者と再生回数、主なコメントを読み上げた時には三人とも唖然としていた。登録者の数に驚いているのだ。いくら霧斗の効果があるといっても10万はいかないと予想していたのだ。
「大丈夫?」
「あ、ああ。驚いたけど大丈夫だ。動画を出して初めてわかったよ。これから動画を出すときは面白い動画でみている人を笑わしたりしないといけないな」
「頑張って。さあ今日は四人で歌ってみた動画撮るよ。歌う曲の練習を三人はしていて。俺は用事があるから。梨華、練習に入る前に不知火の家に俺を案内して」
「わかったわ」
そういって朝ご飯をさっさと食べ霧斗は梨華に連れられ不知火の家に行った。
「不知火、いるか?」
「霧斗さん、おはようございます。ピアノここで弾きますか?」
「いや俺の家で教えようかなと不知火の親はいるのかな?」
「いますよ。ピアノの先生もいますよ」
「あら、いらっしゃい。あなたが霧斗さんね。私は不知火の母です」
「おはようございます。君が噂の霧斗君ですね。僕は不知火さんのピアノ教師をしている藤谷といいます」
「ご丁寧にどうも。篠宮霧斗です。不知火にピアノを教えてくれと頼まれましてね」
「そうですか。霧斗君、残念ですが不知火さんはこれ以上、上達しませんよ?それでもいいんですか?そもそもピアノが弾けるんですか?」
「藤谷さん、失礼ですね。頼まれるということは弾けるということですよ。少し俺の家にきてもらっていいですか?もちろん不知火のお母様も」
「いいですよ。そのかわりピアノ弾いてくださいね」
「もちろんです」
そうして藤谷たちを連れて霧斗は家に帰ってきた。
「ここが霧斗君の家ですか。早速私がピアノ弾いていいですか?」
「いいですよ。弾いてください」
霧斗がそういうと藤谷はピアノを弾き始めた。その演奏は普通の人が聴いたら上手いと思うような演奏だ。だが霧斗は気づいた。
ピアノの演奏が終わると霧斗は藤谷に言った。
「藤谷さん、今のあなたの演奏を聴いて不知火が上達しない原因がわかりました」
「教えてくれませんか?」
「わかりました。その前に一つ質問をしますね。藤谷さん、あなたはピアノのレッスン以外はどの種類のピアノで弾いてます?」
「基本、電子ピアノですね。ピアノはレッスンだけに使ってますよ。子供の頃から電子ピアノです」
「わかりました。藤谷さん、率直にいいますよ。あなたでは現状これぐらいが限界です」
その言葉に藤谷は眉をぴくりと上げた。
「ほう?その根拠はあるのですか?」
「藤谷さんはさっき、子供の頃から電子ピアノを弾いていたといいましたよね?」
「ええ。いいましたよ。電子ピアノの方が楽ですからね」
「そうですか。ならあなたはピアノ教師には向いてませんね。ピアノを弾いていない」
「どういうことです?僕はちゃんとピアノ弾いてますよ?」
「弾いたつもりになっているんでしょう?いいですか?ピアノというのはこう演奏するんです」
そういって霧斗は演奏を始めた。曲は藤谷が弾いた曲と同じだ。しかし藤谷の演奏より霧斗の演奏の方が華やかだった。弾き終わるとまた藤谷を向いて言った。
「わかりましたか?一ついっておきます。電子ピアノはピアノではないですからね。趣味で弾くのはいいですがピアノ教師がほとんど電子ピアノしか弾かないのは駄目ですからね」
「電子ピアノもピアノでしょう?僕と同じピアノ教師の中にも電子ピアノを弾いてる人もいますよ?」
「それは基礎ができているからでしょう?ピアノ教師というのはピアノの基礎を固めておかないとできないんです。藤谷さんは基礎もまともにできていない」
「なぜそう決めつけるんです?」
「みていてわかりましたよ。あなたはピアノを撫でている。電子ピアノしか弾かない人によくありますよ。弾けているつもりになってピアノで弾いたらうまく弾けないという人が」
「僕はちゃんと弾けていますよ。不知火さんが上達しないのは彼女の実力がここまでなのだからでしょう?」
「いい加減その感情は捨ててください。第一電子ピアノというのは電気の力を使って音がでるものです。だから鍵盤に当たりさえすれば音がでます。一方ピアノというのはハンマーでたたくことで音がでるんです。すると鍵盤をなでるだけでは音がでないんです。きっちり指を落とし鍵盤を叩かないといけないんです。まとめると電子ピアノとピアノの音の出し方は違うんです」
「ならあなたは電子ピアノは弾くなといっているのですか?」
「弾くなとはいってません。でも弾くときはピアノのように鍵盤を叩けばいいだけです」
「わかりました。どの分際で口をたたいているのですか?」
「篠宮霧斗、いやリキトとしていってますよ」
その瞬間場の空気が冷めた。
「朝だよー。三人とも起きてー」
「ふぁぁ霧斗か…おはよう」
「霧斗君、おはよ」
「霧斗くんGood  morning」
「なぜ梨華は英語なんだ?」
「何となく」
「そうか。再生回数確認するぞ」
そういいながら霧斗は開いたパソコンの画面を見た。霧斗の再生回数は150万になっていた。
「150万って多すぎじゃないか?次は俺のを見てみるぜ。どうせあんまり再生されて…ない……はず……」
何故か瞬の語尾がゆっくりになっていったので覗いてみると登録者20万人、再生回数100万だった。
「どうしたの、瞬君まさか再生されてなかったと…か……」
「なあ霧斗…これバグということはないよな?この数字なにかの間違いだよな?」
「いやバグではなくて本当なんだよなー…めんどいから俺が読み上げるよ。まず俺の動画さっきいったけど150万、登録者865万。次は瞬、登録者20万、再生回数100万、主なコメントはワイルドなところが好きだって。次は梨華、登録者40万、再生回数116万、主なコメント、めちゃくちゃかわいいだって。次は茨乃、登録者33万、再生回数103万、主なコメント、クールでとてもかわいいだって。最後に清雲の動画、登録者65万、再生回数140万、主なコメント、これからの活動楽しみにしてますだって」
霧斗が登録者と再生回数、主なコメントを読み上げた時には三人とも唖然としていた。登録者の数に驚いているのだ。いくら霧斗の効果があるといっても10万はいかないと予想していたのだ。
「大丈夫?」
「あ、ああ。驚いたけど大丈夫だ。動画を出して初めてわかったよ。これから動画を出すときは面白い動画でみている人を笑わしたりしないといけないな」
「頑張って。さあ今日は四人で歌ってみた動画撮るよ。歌う曲の練習を三人はしていて。俺は用事があるから。梨華、練習に入る前に不知火の家に俺を案内して」
「わかったわ」
そういって朝ご飯をさっさと食べ霧斗は梨華に連れられ不知火の家に行った。
「不知火、いるか?」
「霧斗さん、おはようございます。ピアノここで弾きますか?」
「いや俺の家で教えようかなと不知火の親はいるのかな?」
「いますよ。ピアノの先生もいますよ」
「あら、いらっしゃい。あなたが霧斗さんね。私は不知火の母です」
「おはようございます。君が噂の霧斗君ですね。僕は不知火さんのピアノ教師をしている藤谷といいます」
「ご丁寧にどうも。篠宮霧斗です。不知火にピアノを教えてくれと頼まれましてね」
「そうですか。霧斗君、残念ですが不知火さんはこれ以上、上達しませんよ?それでもいいんですか?そもそもピアノが弾けるんですか?」
「藤谷さん、失礼ですね。頼まれるということは弾けるということですよ。少し俺の家にきてもらっていいですか?もちろん不知火のお母様も」
「いいですよ。そのかわりピアノ弾いてくださいね」
「もちろんです」
そうして藤谷たちを連れて霧斗は家に帰ってきた。
「ここが霧斗君の家ですか。早速私がピアノ弾いていいですか?」
「いいですよ。弾いてください」
霧斗がそういうと藤谷はピアノを弾き始めた。その演奏は普通の人が聴いたら上手いと思うような演奏だ。だが霧斗は気づいた。
ピアノの演奏が終わると霧斗は藤谷に言った。
「藤谷さん、今のあなたの演奏を聴いて不知火が上達しない原因がわかりました」
「教えてくれませんか?」
「わかりました。その前に一つ質問をしますね。藤谷さん、あなたはピアノのレッスン以外はどの種類のピアノで弾いてます?」
「基本、電子ピアノですね。ピアノはレッスンだけに使ってますよ。子供の頃から電子ピアノです」
「わかりました。藤谷さん、率直にいいますよ。あなたでは現状これぐらいが限界です」
その言葉に藤谷は眉をぴくりと上げた。
「ほう?その根拠はあるのですか?」
「藤谷さんはさっき、子供の頃から電子ピアノを弾いていたといいましたよね?」
「ええ。いいましたよ。電子ピアノの方が楽ですからね」
「そうですか。ならあなたはピアノ教師には向いてませんね。ピアノを弾いていない」
「どういうことです?僕はちゃんとピアノ弾いてますよ?」
「弾いたつもりになっているんでしょう?いいですか?ピアノというのはこう演奏するんです」
そういって霧斗は演奏を始めた。曲は藤谷が弾いた曲と同じだ。しかし藤谷の演奏より霧斗の演奏の方が華やかだった。弾き終わるとまた藤谷を向いて言った。
「わかりましたか?一ついっておきます。電子ピアノはピアノではないですからね。趣味で弾くのはいいですがピアノ教師がほとんど電子ピアノしか弾かないのは駄目ですからね」
「電子ピアノもピアノでしょう?僕と同じピアノ教師の中にも電子ピアノを弾いてる人もいますよ?」
「それは基礎ができているからでしょう?ピアノ教師というのはピアノの基礎を固めておかないとできないんです。藤谷さんは基礎もまともにできていない」
「なぜそう決めつけるんです?」
「みていてわかりましたよ。あなたはピアノを撫でている。電子ピアノしか弾かない人によくありますよ。弾けているつもりになってピアノで弾いたらうまく弾けないという人が」
「僕はちゃんと弾けていますよ。不知火さんが上達しないのは彼女の実力がここまでなのだからでしょう?」
「いい加減その感情は捨ててください。第一電子ピアノというのは電気の力を使って音がでるものです。だから鍵盤に当たりさえすれば音がでます。一方ピアノというのはハンマーでたたくことで音がでるんです。すると鍵盤をなでるだけでは音がでないんです。きっちり指を落とし鍵盤を叩かないといけないんです。まとめると電子ピアノとピアノの音の出し方は違うんです」
「ならあなたは電子ピアノは弾くなといっているのですか?」
「弾くなとはいってません。でも弾くときはピアノのように鍵盤を叩けばいいだけです」
「わかりました。どの分際で口をたたいているのですか?」
「篠宮霧斗、いやリキトとしていってますよ」
その瞬間場の空気が冷めた。
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