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今まで俺に冷たくしていた美少女が席替えで隣の席になった途端優しくしてくるんだが

時雨古鷹

第16話  サインいいですよ

「あのー二人ともそんなに泣いてどうしたんです?」

いまだ状況が掴めていない霧斗はいきなり泣き崩れた二人に対して心配そうに言った。

「サインいいですか?」

「別に減るものでもないのでいいですよ」

翡翠のお願いにより霧斗はサインを書いた。真南は梨華を掴んでいた。

「梨華…とんでもない人と交際しているのね」

「う…うん、それより離れてくれない?」

「あとからじっくり話そうね」

時計を見ると五時を回っていた。霧斗は梨華の手をとった。

「梨華もうそろそろ行くんだけど」

「はーい。お母さん今日も夜は霧斗くんのところで食べてくるからいらないよー」

「もう行くの?霧斗君、また来ていいからね」

「分かりました。それじゃお邪魔しました」

そう言い全速力で家に帰った。リビングに入ると瞬はドラムを叩いていた。

「よっ戻ったぞ。茨乃さんと美緒は?」

「茨乃っちなら美緒ちゃんの勉強を見に行ったぞ」

「了解、ちょっと見に行ってくる。それと今日の晩飯ピザだぞ」

「よっしゃぁ!!」

瞬の雄叫びをよそに霧斗は美緒の部屋に向かった。部屋の前まで来ると茨乃の声が聞こえてくる。

「このxにこの式を代入すれば出てきますよ」

「ほんとだ。できた、やっぱり茨乃ちゃんは教え方が上手いよ。瞬坊の教え方って、ここをこうしてこうなるからああしてこれが出る、っていうわけの分からない事を言っていたから」

「あの人らしいね」

瞬の教え方の下手さを初めて知った霧斗は吹き出しそうになったがそれをこらえてドアを開けた。

「おーい二人ともー。すぐ晩飯作るからリビングに来てー」

「霧坊わかった」

「あら篠宮君もう挨拶はしてきたのですか?」

「さっき終わったぞ」

「お疲れ様です」

「茨乃さん、別に敬語じゃなくてもいいよ」

「わかったわ、それじゃ私のことも呼び捨てでいいよ」

「わかったよ茨乃」

霧斗はリビングに戻ると冷凍のピザを取り出しオーブンに入れ焼いた。
焼きあがったピザの上にハーブなどをトッピングしリビングに持っていった。

「出来上がったぞ〜」

「おーじゃあいただきます」

早速瞬が一切れとって口に頬張った。当然出来たてなので…

「やべぇ口の中火傷しちまった」

「瞬君は落ち着くのを覚えたらどう?」

「そうだよ!!茨乃ちゃんの言う通り瞬くんは落ち着いて食べることを覚えないとね!急がなくてもピザは逃げないのだから」

「そうだぞ瞬、お前は昔からそこら辺はあまり成長してない…」

三人から言われた瞬は少し反省したらしく大人しくなった。まあ三分程度だが

「そういえば霧斗、ちゃんと挨拶してきたのか?」

「まあできたよ。サイン求められたから書いてもきた」

「偉いっすなぁ!霧斗」

そんな話をしているうちにピザはなくなった。そして今日はお開きとなった。






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