ガチャスキル2つ貰ったら辺境の村に連れていかれたのでガチャスキル使って発展させようと思います

時雨古鷹

第8話  カリス、王族と会う

家……いや城ができて3日がたった。神聖石は7個になりまだまだ貯める予定だ。この3日で起こったことといえば道を少し整備した。整備といっても砂利の上に泥を撒いて固めたものだが、それでも石や段差が無くなったのは大きい。それと村の周りを囲う柵も少し強化し門も作った。
今日は何をしようかな。僕がここに来てから王都はどうなったのかな?最低でもここに情報がくるまで2週間くらいかかるんだよね。それまでは王都の様子は分からないな。今日は村の人達の家を少しづつ改築していこうかな。
カリスがそんなことを考えているとシイナが慌てて入ってきた。

「カリス君!!お客さんだよー、いやこの場合お客様の方がいいのかな」

「シイナさん、お客さん?様?は誰ですか?」

「それが王族と魔法師団長、騎士団長なんだよ」

カリスは慌てて部屋を飛び出して城の入り口まで走った。そこには怪我をおっている9人がいた。

「貴殿がカリス=スカイ殿でしょうか?」

「ええ。僕がカリス=スカイですけど…どういったご要件でこの村に?」

「そうでしたね。長くなるので中に入れてもらってもいいですか?」

「いいですよ。その前に怪我を治しますので少し集まってください。スキル【生命の煌めき】発動」

カリスがそういうと9人の怪我はすっかり治っていた。そうして城の最上階にある接客室に上がった。

「そういえば名前がまだだったな。私は国王、ハルム=スクルト=イグランである」

「私は王妃、ミマ=スクルト=イグランよ」

「私は第1王子、ティルム=スクルト=イグランだ。ティルと呼んでくれ」

「俺は第2王子、アステ=スクルト=イグランだ」

「私は第1王女のシーラ=スクルト=イグランです。シーラと呼んでください」

「私は第2王女のシェレール=スクルト=イグランです」

「私は宰相を務めております。ストファム=ヘルヘールと申します」

「俺は騎士団団長、ダイム=クルストだ。よろしくな」

「僕は魔法師団団長、ジム=クラシスだ。よろしくね」

「どうもご丁寧に。改めて自己紹介をしますね。僕はカリス=スカイと申します。スカイ伯爵家の長男ですがスキル授与の後、無能と言われこの辺境の地に追放されました。ですので伯爵家とは縁を切っています」

「俺……いや私はCランク冒険者のガイと言うものです」

「僕は同じくCランク冒険者のキルスと申します」

「ボク…いえ私は同じくCランク冒険者のシイナという者です」

「そんな畏まらんでもよい。私とて事情があってこの地に来たのだからな」

「陛下、事情とは?王都で何かあったのですか?」

カリスの問に対して暗い顔をするハルム。それを見たストファムはハルムの代わりに話し始めた。

「実は……王都が乗っ取られたのです」

「乗っ取られた?!って誰に乗っ取られたんですか?」

「カリス様の弟であるスケル=スカイ伯爵です」

「スケルが…伯爵?なぜ父上じゃないんですか?もしかして…」

「はい。残念ながらカリス様のお父様…イジ伯爵は亡くなられました。よってスケル伯爵があとを継いだのです」

「亡くなった?!一体何故です?」

「殺されたのです。スケル伯爵に…」

「そうでしたか……それでどうなったんですか?」

「スケル伯爵、いやスケルは実の母、祖父母、さらには執事まで殺しました。そしてメイドを犯し、飽きたら殺したのです。殺されることを恐れたメイドの1人が王城に報告に来ました。それによりスケルは捕らえられ牢獄に入れられました。しかしスケルはスキル【神聖】を使い牢獄を脱獄、捕らえようと兵を動員しましたが殲滅されました。そして私たちに王城を去って辺境にいけと言ったのです。そして私たちは追放されこの村に来たのです。どうかカリス様王都を奪還してはくれませんか?」

ストファムは頭を下げお願いしてきた。さらには王族まで頭を下げた。

「カリス殿、頼む!我々を…王都に住んでいる民たちを救ってくれ!!」

「…わかりました。役にたてるかはわかりませんが力になりましょう」

「ありがとう。礼を言うぞ。そうと決まればまず村を案内してくれ。まっさきにここに来たのだ。あまりわからぬ」

「わかりました。陛下、ですが昼からでいいですか?」

「いいぞ。ティルムたちと一緒にな。これから王都を奪還するまで過ごすのだ。仲を深めて欲しい」

「わかりました」

後にカリスは王都奪還後、辺境伯になるのだがそれはまた後の話。

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