ヤンデレ御曹司から逃げ出した、愛され花嫁の168時間

水田歩

結婚式まえ彼との15年間②


「ぼくは円佳ちゃんが好き」
「円佳ちゃんはボクのものだからね、他の子と遊んじゃダメ!」
「僕達、結婚するんだよ」

 透也くんは毎日言う。

 あまりにもひたすらだから、ちょっと意地悪してみた。

「そんなこと言うと、もう透也くんと一緒にお風呂に入らないし、一緒に寝れないよ?」
「なんで?」

 真っ直ぐな目で見上げられて、たじろいだ。

「ちちうえとははうえは『だいすきー』ってまいにちいって、いっしょにおふろにはいっていっしょにねてるよ? どうしてってきいたらあいしあってるからって」

 と、透也くんのご両親、ラブラブだなぁ……。

「ぼくだってまどかちゃんのことあいしてるもん。まどかちゃんはぼくのことあいしてる?」
「愛してるよ」

 愛ってよくわからないけれど、透也くんを可愛いと思っていることに間違いはなかった。

「ぼくたちはちちうえとははうえみたいにあいしあってるんだよね?」
「ウ、ウン?」

 そ、そうかな……。

「じゃあ、おふろもベッドもいっしょだよね」
「う、うん。……んんー?」

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