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ヤンデレ御曹司から逃げ出した、愛され花嫁の168時間

水田歩

本当のハネムーン122時間前から妖精狩り③

「操舵をわざと誤らせるにはどうしたらいい?」

「……操舵プログラミングを弄る、ジャイロコンパスの動力を停止させたうえで磁気コンパスを狂わせる、ことでしょう」

 ジャイロコンパスは、コマの運動原理を用いて方位を知る道具だ。
 地球の自転軸に対する真北を常に示すので補正を必要としない。
 磁気及び動揺による影響を受けないので、船や飛行機などの乗り物で使用可能だ。

「弱点は、地球の運動以外の力が加わったときと動力を失ったときだったか」

「さようでございます」

 機能が回復するのに時間がかかる。使用不能になると磁気コンパスを用いる。

「磁気コンパスは、最初はいいが段々誤差が積もるからな」

 今はコンピュータが計算することにより、速度、現在位置、進行方向などの航法上必要な情報を出力出来る。


 十分に泳がせてやったのだ、細工は終わっているのだろう。
 船の進路、速度からオーレリアが仕掛けた時限装置がいつ発動するかを逆算した。

 兄妹は公女の腕に自信満々だろう。
 発見されるはずがない、駆逐できるはずがないとふんでいるのだ。


『動力部回路に干渉痕跡あり、バイパスが設けられています!』
『自動操舵システムに裏口発見』
『操舵室ならびにフライングブリッジの開閉装置及び水密扉に干渉痕跡あり』
『監視カメラの解像システムに干渉痕跡あり!』
『救難信号システム誤作動発見』

 報告が次々と上がってくる。僕の口角が自然とあがる。

「発見してもまだ修正をするな。解析を進めて『花火』が打ち上がる寸前に消し止めろ」

「御意」

「公爵と公女、二人を僕の前に引きずり出せ」

 さあ、おしおきの時間だ。

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