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ヤンデレ御曹司から逃げ出した、愛され花嫁の168時間

水田歩

本当のハネムーンまで98時間〜ジョギング〜②

 
 プールのあるデッキまでエレベーターで降りる。
 運動するなら階段使えーってセルフつっこみに、階段降りるだけで満足しちゃいそうなんだものと言い訳する。

 新しい場所に来て、探検しないテはない。 
 ストレッチをした後、ふなべりに沿って設けられたジョギングコースをゆっくりと歩き出す。

 前後をボディーガードさんが囲んでくださっている。
 どうみても一般人の私が、屈強なしかもイケメン男性に守られてはおかしい。
 けれど、これは彼らのお仕事だもの、ここで周囲の目を気にしてしまったら私の負けである。

 うん、透也くんの会社のスタッフばかりだもん。
 こういう風景は見慣れている、ハズ。

 腕を振って大きな歩幅で歩いていると、それなりに息が弾んでくる。

「意外」

 私の独り言をガードさんが拾ってくださる。

「なにがですか」
「大きな船って意外と揺れないんですね」

 あまり客船での旅をしていないので、平均でどれくらい揺れるのかわからないけれど、歩いている分にはほとんど感じない。

「横揺れ減揺装置(スタピライザー)で、ある程度の揺れは軽減させているようです」
「…………ビルの免振装置とかと同じですか」

 私の小さな声での質問にガードさんがちょっと考え込まれる。

「広い意味では似ていると思います」

 建物には耐震・制震・免震とあり、下にいくほど揺れに強いんだそう。

 悪天候では船の揺れを感じるそうだから、ガードさんのイメージでは船の装置は耐震と制震の中間くらいではないかということだった。

「あくまで、個人の所見です」

 うなずいたところで、もう一人のガードさんのがインカムに反応した。

「円佳さま。透也さまから、朝食にお戻りになりますかとお伺いが入っております」

 私は少し考える。
 たしか。

「8時からのダンスレッスンをしてから戻ります、と伝えてもらえますか」

ガードの方は殆ど声を出さない。おそらく、骨伝導タイプのマイクなんだろう。

「では、9時半にご一緒しようとのことでした」

一時間レッスンしたとして、シャワーが30分。うん、大丈夫かな。

「わかりました」

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