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ヤンデレ御曹司から逃げ出した、愛され花嫁の168時間

水田歩

結婚式の155時間前〜逃げ出そう〜 ④


「部屋から出て、すぐにベッドに帰らされるのはごめんだし」

 綿密に計画を練らなければいけない。
 脳内に別荘近辺の地形図と地図を呼び出す。
 歩くのは論外。
 私も護身術の一環で、車やバイク、ちょっとした乗り物なら運転できなくはないけど、自分用の乗り物なんて持ってない。

「だとすると空輸用のヘリか、ボディーガードさんが利用している車をジャックするしかないんだけど」

 私が誘拐されることを警戒しているから、屋敷への出入り及び車両は厳重にチェックされている。
 首尾よくガレージにたどりつけても、操縦席に座るまでにジ・エンド。

 パイロットさん付きでヘリコプターを盗んでも、着陸場所なんて簡単にみつからない。
 借り物だから、へんなところに放置して駐車禁止の切符を切られでもしたら困る。

「第一、どうやって脅迫するの? 『私に逆らうと、透也くんに言いつけてお給料を下げてもらいますよ』って?」

 透也くんから逃げるために、彼を使うって絶対にヘン。
 かといって、くすぐったくらいじゃ言うことを聞いてくれないだろうし、素直にくすぐらせてくれるとは思えない。

「そんなことしているあいだに透也くんに報告されて、いっそう警備が厳重になるだけだし。ここは穏便に頼むしかないなあ」

 ……透也くんが心配してくれる気持ちもわからないではないのだ。
 お金のあるところに犯罪は集まる。
 私が誘拐されでもしたら、犯人は嘉島家にどんな要求をするかわからない。

『暴力に屈しない』というスタンスで私を見殺しにしてしまったら、それこそ世界中から非難ゴウゴウの嵐だろうから。

「でも、透也くんの心配は異常、いや過剰……」

 

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