羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。
8章:交際スタート(4)
でも結局恥ずかしくなって目をそらす。すると先輩は、
「みゆ。それ、ちょっとかわいすぎない?」
「へ?」
意味が分からない、と思って顔を上げると、先輩は私の腕を引いて自分の方に寄せると、そのまま顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょっと、待ってください!」
「待たない」
その返事に驚いて目を開くと、そのまま唇が合わされた。
「んっ……!」
(ちょっとまってーーーー! 外ですからぁああああ!)
慌てて先輩の胸板を押す。でもなかなかやめてくれなくて、泣きそうになると、先輩が諦めたように唇を離してくれた。
「先輩、人前だけはやめて……!」
そう言って先輩を見ると、先輩は、それも反則、と呟いて、自分の口元を手で覆う。
「……なら、これからうちにきてくれる?」
(うちって……先輩の家 )
つまりそれは、そういうことで。あれをすることだろうか。
困っていると、先輩は私の背中に腕を回して、
「ごめんね、金曜あれだけしたのに。でもあれからちょっとおかしいんだ」
と耳元で苦笑する。「俺、あれからずっとみゆの体温ばっかり、思い出してる」
熱に浮かされて、うんと言ったのか、言えなかったのか……
とにかく何も覚えてないけど、先輩の家に一緒に歩いたのは覚えている。
「ちょ、待って……!」
先輩の部屋に入って扉が閉まる瞬間、玄関で靴も脱がないまま、頭の後ろに手を這わされ、そのまま有無を言わさないようなキスを交わされる。くちゅ、と唾液の混じるような音がして泣きそうになったところで、やめてくれるわけでもなく、何度もキスを交わし、やっと唇が離れた。
「待たないって言ったでしょう? もう付き合ってるんだよ?」
先輩は自信満々に言う。
うぅ……なんかこの人に自信を与えてはいけなかったような気がしてきた。
「でも、ここ玄関だし」
「うん、だから、ごめん」
「明日も会社だから……」
だってまだ月曜だしね……?
そう思って、泣きそうになる。
やっぱり平穏な毎日じゃないですよね! なのに私は先輩との日々が必要なのだと、これを自分で選ぶようなことをしたのだ。
私は意を決して、先輩の背広の背中を掴んで、先輩を見上げる。
「お願い……。いっかいだけ、にして?」
「みゆからそんな言葉聞けるの、くるな……」
くるって、何? と泣きそうになると先輩はクスリと笑う。
そしてまたキスをすると私を抱き上げた。
「なら、濃い一回にしないとね」
「濃くしなくていいですってば!」
「うん、分かってる」
「その顔、絶対わかってない!」
私が腕の中で暴れても、先輩は楽しそうに笑う。
でもその顔をみて、私はもう一度キスをしたくなって、先輩の首に自分の腕を回した。すると、先輩は嬉しそうに笑って、うん、みゆの言いたいことはわかってるよ、と私の唇に甘い甘いキスを落としてくれた。
「みゆ。それ、ちょっとかわいすぎない?」
「へ?」
意味が分からない、と思って顔を上げると、先輩は私の腕を引いて自分の方に寄せると、そのまま顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょっと、待ってください!」
「待たない」
その返事に驚いて目を開くと、そのまま唇が合わされた。
「んっ……!」
(ちょっとまってーーーー! 外ですからぁああああ!)
慌てて先輩の胸板を押す。でもなかなかやめてくれなくて、泣きそうになると、先輩が諦めたように唇を離してくれた。
「先輩、人前だけはやめて……!」
そう言って先輩を見ると、先輩は、それも反則、と呟いて、自分の口元を手で覆う。
「……なら、これからうちにきてくれる?」
(うちって……先輩の家 )
つまりそれは、そういうことで。あれをすることだろうか。
困っていると、先輩は私の背中に腕を回して、
「ごめんね、金曜あれだけしたのに。でもあれからちょっとおかしいんだ」
と耳元で苦笑する。「俺、あれからずっとみゆの体温ばっかり、思い出してる」
熱に浮かされて、うんと言ったのか、言えなかったのか……
とにかく何も覚えてないけど、先輩の家に一緒に歩いたのは覚えている。
「ちょ、待って……!」
先輩の部屋に入って扉が閉まる瞬間、玄関で靴も脱がないまま、頭の後ろに手を這わされ、そのまま有無を言わさないようなキスを交わされる。くちゅ、と唾液の混じるような音がして泣きそうになったところで、やめてくれるわけでもなく、何度もキスを交わし、やっと唇が離れた。
「待たないって言ったでしょう? もう付き合ってるんだよ?」
先輩は自信満々に言う。
うぅ……なんかこの人に自信を与えてはいけなかったような気がしてきた。
「でも、ここ玄関だし」
「うん、だから、ごめん」
「明日も会社だから……」
だってまだ月曜だしね……?
そう思って、泣きそうになる。
やっぱり平穏な毎日じゃないですよね! なのに私は先輩との日々が必要なのだと、これを自分で選ぶようなことをしたのだ。
私は意を決して、先輩の背広の背中を掴んで、先輩を見上げる。
「お願い……。いっかいだけ、にして?」
「みゆからそんな言葉聞けるの、くるな……」
くるって、何? と泣きそうになると先輩はクスリと笑う。
そしてまたキスをすると私を抱き上げた。
「なら、濃い一回にしないとね」
「濃くしなくていいですってば!」
「うん、分かってる」
「その顔、絶対わかってない!」
私が腕の中で暴れても、先輩は楽しそうに笑う。
でもその顔をみて、私はもう一度キスをしたくなって、先輩の首に自分の腕を回した。すると、先輩は嬉しそうに笑って、うん、みゆの言いたいことはわかってるよ、と私の唇に甘い甘いキスを落としてくれた。
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