ステータス最弱の転生者

僕ちゃん

九話  天使の告白

「ごめんなさい。」

 えっ?もしかして僕振られたの、、、告白もしてないのに。

 呼び止められた時からそういう展開を予想していた僕は普通にショックをうけた。

「お兄さんが買ってくれた武器、私が作った武器なの。本当は置いたらダメなのに、、今日は師匠がいなかったからつい。」

 まーー、そんな展開の訳がない。振られていなかっただけ全然マシだ。

 どうやら僕が買った武器は失敗作だったらしい。火力は高いが命中が悪過ぎて使い物にならないらしい。

「売らないつもりたったけど、、いざお兄さんが私の武器を持ってくれたら嬉しくて、、つい、、、。」 

「僕が自分で選んだし、この武器使ってみたい。」

 すぐに僕は答えた。もちろん見栄だ。そして、他の武器を買うお金がなかったなんてことは少しも表面に出さなかった。

 「ありがとう、、もしダメだったらまた店来てね。今度はすぐたどり着けるようにするから。」

 そういって笑顔になった天使の顔を見た私には後悔なんて一つもなくなっていた。むしろ買って良かった。こんなに天使と話せるなんて、、僕は幸運だ。

 それはともかく、武器を買ったせいで····お金がない、仕事するか! しょーがないから冒険者ギルドへと向かう。

 依頼だけ確認すると、どれでもいいから出会
ったやつをやろうと、野原へと向かう。

 うんっ すぐにゴブリンとであった。とりあえず武器を試して見るか、、、命中低いって言ってたし、狙っても意味ないか。そう思ったが、僕はちゃんと狙ってに打つ。絶対あたるはず。

 しかし案の定、ゴブリンの少し手前の地面にあたる。ボッコォーン 昨日のモグの破壊力ほどではないがそれでもえぐい衝撃がおこる。

 やっぱ破壊力えぐぃなぁー。それでもモグと違ってちょうどいい破壊力。良い買い物したわ、、、、ちゃんと当たるのならな!!

 えっ? 衝撃による砂煙が晴れると僕は驚いた。地面の中に隠れていた巨大ミミズ型モンスター(サンドヘビー)を倒していたのだ。

 僕のレベルは一気に7も上がった。そしてサンドヘビーは確かAランクの依頼だった。

 「ま、まっ待てモグ」
 
 モグが全部食べようとしていたので急いで止める。とりあえず討伐証明書のベロだけモグに残しといてもらった。

 どうやらベロの長さが大きさに比例するらしい。とか思ってる内にもうモグは食べ終わっていた。スライムの姿になってから食べるのが早すぎる。

 でも、モグのお陰で解体の手間がいらないと考えたら、本当に感謝だ。
 それにしても僕は運がよすぎる。そう思った。そしてまだゴブリンは残っているのでもう一度打つ。今度は何も狙わずに適当に。

 ヒュゥーーー、まさかの空に飛んで行ってしまった。めちゃくちゃ上がるな、なんて思いながら見ていたら バァッーーン 大爆発。汚い花火だ。僕は思った。

 ヒュゥーーー、ズドン 空から何かが落ちてきてゴブリンを殺す。なんだ?多分爆発に巻き困れてだと思うけど。とても綺麗な鳥だった。大きさもそこまで大きくないのでとりあえずギルドに持っていくことにした。

 この武器サイコーだ。心からそう思った。武器と言うより僕の運かな?、、、僕の運はレベチなものなのかもしれない、この時から僕は少し思いはじめた。

 「バサッ」

 ギルドに着くと、すぐに討伐証明書を見せる。まずはゴブリン、反応はでしょーーねって感じの顔。僕も予想していた、、そしてこのタイミングとサンドヘビーのベロをだす。
 
 「・・・・」

 まさかの沈黙、、

「すっすいません、こんなに大きなの見たことなくて、、本当にやったんですか?」

 疑いの目を向けてくるが、これも予想していた。だから無視して「後、これも」と例の鳥を見せる。

 「えっーーわーーーー」

 めっちゃあわててどっかに走って行った。えっ? 僕なんかしたっけ?逃げようと思ったが、まだサンドヘビーの報酬をもらっていなかったので待つことにした。めっちゃ巨大だったらしいから少し報酬を期待していたのだ。

 10分ほど待つと戻ってきた。なぜかギザギザの剣の男をつれて、、、この男は実はギルドマスターだったのだが、この時の僕が知るわけがなかった。

 「凄いぞ、この鳥を倒すなんて、、まだ賢者様しか倒したことないんだぞ」

 なぜかギルドマスターは興奮ぎみだった。どうやら僕が倒した鳥はステルスバードと言い、        死んだ時にしか姿を見せないらしい。倒すには、心を読みどこにいるか読まないといけないらしい。

 しかし心を読めるのは賢者様が使っていた「テレパシー」とモンスター限定でその昔テイマーを極めたものが使っていたらしい「野生モンスター理解」というスキルだけらしい。。僕はその偉人と同等のレベルにいると勘違いされたのだ。

「あなたは特別に冒険者ランクをCまで繰り上げさせてもらいます。さらに通常Bまでは地道に上げるしかありませんが、ギルドマスターに模擬戦でかてたら特別にBランクまで上げさせてもらいます。」

 ギルドマスターは腕をコキコキならしていた。戦うき満々だ。特別ってただギルドマスターが戦いたいだけかよ!僕はそう思った。そして僕の返事はもちろん。

「いえ、大丈夫です。僕だけ特別はずるいのでやめときます。」

 ただ恐れただけだ。せっかくCランクまで上げてくれるといっているのに、模擬戦で僕がめちゃくちゃ弱いとバレたらそれすら取り上げられるかもしれない。そうっ 遠回りこそ近道だ。

 てゆうか、ギルドマスターが悔しそうにしすぎていて面白かった。それだけでも断った価値は十分だ。

 だからサンドヘビーの報酬の十分すぎる金貨だけ受けとると、とても気分よく帰ろうとした。

「待って下さい。」

 んっ?最近呼び止められるの多いなとか思いながらもちゃんと振り替える。

 「いくら謙虚なあなたでもテイマー極めたのでしたら、次の職業が欲しいでしょ?教会の許可証です。私もこれを上げるのは初めてですが、二個目の職業取得にはギルドの許可証が必要なんですよ。」

 きたーー。僕は心の中でガッツポーズした。教会で職業もらえるのか、、、僕は一個目の職業だけど、、、でもそんなの関係ない。勘違いしてくれた幸運を今は素直に受け止めよう。やっぱり僕は幸運だ。

 もう少し暗くなって来ていたが、僕はすぐに教会へと向かった。

 何の職業もらえるのかな?期待でいっぱいだった・・・・・


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