異世界マゼマゼ奮闘記
織物工場群誘致と、配達サービス
アカツキ領と、スズケホーズ領にまたいでスマホの工場群が並ぶ工業団地を第一工業団地とするならば、この前開発が始まった、首都シンダーグス北東に広がる製紙から印刷まで行う工場群を、第二工業団地と呼んでいる。
第二工業団地の方も、順調に着工を始め、そちらを担当している第二流通部門も忙しく働いているそうな。
そんな中、インジスカン王国名産のユム織物が、日本に注目され、副首都ポオスの北西に、製糸から洋裁、和裁まで行う工場群、第三工業団地の準備が開始された。
シンダーグス北東の、第二流通部門は、特にアカツキ伯爵からの指示を仰ぐような要件がないことから、この、第三工業団地に派遣される第三流通部門も、一応汲広の担当になったが、第一流通部門から転勤となったトネイル・マーダ、ミーナ・マーダ夫妻をリーダーとし、8人の新人を迎え、電気、ガス、水道のインフラから、発電所着工、工場群の着工を目指し、準備中である。
そして、汲広の、行ったことのないところへ行ける掃き出し窓の能力がとうとう日本の企業に見つかってしまった。
その噂が広がり、運輸業者に注目され、何とか宅配業で生かせないかと汲広に打診があった。
「もしもし、岡塚さんですか?」
「はい。岡塚です」
「お久しぶりです。網弾野です。今、お時間大丈夫ですか?」
「大丈夫ですけど何ですか?」
「掃き出し窓の能力でしたっけ?インジスカン王国と日本を行き来している魔法、今まで行ったことがあるところへしか行けないということであまり注目されていなかったんですが」
「はい」
「今後、行ったことが無いところへも行けるようになったそうじゃないですか!何故教えてくれなかったんですか!」
「いや、教えたらこっちの仕事が増えるじゃないですか」
「まぁ、それはいいんですけどね。こちらに問い合わせがありましてね。行ったことがないところへも行けるなら、是非に運輸関連で使いたい。バイク便よりも早く届けたいという話しが出てきましてね」
「はい」
「岡塚夫妻に日本へ帰ってきてもらって稼働するか実験がしたいと運輸業者からの圧力がひどいの何の」
「網弾野さん、落ち着いて下さい!」
「第一工業団地のときにも圧力がひどかったんですが、また圧力をかけられて、誰にも相談できなくて、岡塚さん、あなただけですよ!こうやって愚痴が言えるのも!」
「愚痴のはけ口にされても困るんですけど」
「これに失敗したら、また私、左遷という話しになるかも知れません!この話し、受けてもらえませんか!」
「分かりました。すぐには無理でも準備しますから、網弾野さん、落ち着いて!」
「動いてくれるんですね!お願いしていいんですね!助かります!ありがとう!」
また網弾野に泣きつかれて新しい事業に乗り出すことになった汲広。
とりあえずは、アカツキ伯爵に連絡を入れなくては。アカツキ伯爵に念話を送る。
(アカツキ伯爵、今大丈夫ですか?)
(大丈夫だが、何だ?)
(新しい運輸の仕事を頼まれまして、日本に帰ることになりそうなのですよ)
(ちょっと待った!それじゃぁ、インジスカン王国の事柄は全てこちら負担になるということか?)
(はい。そうなんです)
(ちょっと待て、…今は仕事、落ち着いているんだよな?)
(はい)
(…それなら何とかなるか)
(引き継ぎは、後日、頭の中に資料を作っておきますので)
(分かった)
(今日は取り急ぎ、ご連絡まで)
(お前もマメだなぁ)
(では後日)
(あぁ)
アカツキ伯爵の了承を取り付けた。
一番の難関だと思われるところを突破した。
まず、それから知らせないと行けないのはアントネラだ。アントネラの部屋に行き、
「アントネラ、ちょっといいか?」
「何ですか?あなた」
汲広はアントネラに事情を説明し、日本に帰ることになりそうだと知らせた。
「日本に帰れるんですか?」
「まぁ、今のところ、そういう話になっている」
「まぁ、嬉しい!」
「親元を随分離れて寂しくないのか?」
「結婚何年目だと思っているんですか?それに、寂しかったらアカツキ伯爵夫妻が親に会いに行ってくれるじゃないですか」
「まぁ、それはそうだけど」
「日本には不思議が一杯ですから行けると思うと嬉しいんです!」
「そうか。お前は日本に帰りたかったんだな」
「はい!」
「じゃぁ、これから準備が大変だろうけど、頑張ろうな!」
「はい!」
そうして、汲広夫妻の日本帰国が決まったのであった。
第二工業団地の方も、順調に着工を始め、そちらを担当している第二流通部門も忙しく働いているそうな。
そんな中、インジスカン王国名産のユム織物が、日本に注目され、副首都ポオスの北西に、製糸から洋裁、和裁まで行う工場群、第三工業団地の準備が開始された。
シンダーグス北東の、第二流通部門は、特にアカツキ伯爵からの指示を仰ぐような要件がないことから、この、第三工業団地に派遣される第三流通部門も、一応汲広の担当になったが、第一流通部門から転勤となったトネイル・マーダ、ミーナ・マーダ夫妻をリーダーとし、8人の新人を迎え、電気、ガス、水道のインフラから、発電所着工、工場群の着工を目指し、準備中である。
そして、汲広の、行ったことのないところへ行ける掃き出し窓の能力がとうとう日本の企業に見つかってしまった。
その噂が広がり、運輸業者に注目され、何とか宅配業で生かせないかと汲広に打診があった。
「もしもし、岡塚さんですか?」
「はい。岡塚です」
「お久しぶりです。網弾野です。今、お時間大丈夫ですか?」
「大丈夫ですけど何ですか?」
「掃き出し窓の能力でしたっけ?インジスカン王国と日本を行き来している魔法、今まで行ったことがあるところへしか行けないということであまり注目されていなかったんですが」
「はい」
「今後、行ったことが無いところへも行けるようになったそうじゃないですか!何故教えてくれなかったんですか!」
「いや、教えたらこっちの仕事が増えるじゃないですか」
「まぁ、それはいいんですけどね。こちらに問い合わせがありましてね。行ったことがないところへも行けるなら、是非に運輸関連で使いたい。バイク便よりも早く届けたいという話しが出てきましてね」
「はい」
「岡塚夫妻に日本へ帰ってきてもらって稼働するか実験がしたいと運輸業者からの圧力がひどいの何の」
「網弾野さん、落ち着いて下さい!」
「第一工業団地のときにも圧力がひどかったんですが、また圧力をかけられて、誰にも相談できなくて、岡塚さん、あなただけですよ!こうやって愚痴が言えるのも!」
「愚痴のはけ口にされても困るんですけど」
「これに失敗したら、また私、左遷という話しになるかも知れません!この話し、受けてもらえませんか!」
「分かりました。すぐには無理でも準備しますから、網弾野さん、落ち着いて!」
「動いてくれるんですね!お願いしていいんですね!助かります!ありがとう!」
また網弾野に泣きつかれて新しい事業に乗り出すことになった汲広。
とりあえずは、アカツキ伯爵に連絡を入れなくては。アカツキ伯爵に念話を送る。
(アカツキ伯爵、今大丈夫ですか?)
(大丈夫だが、何だ?)
(新しい運輸の仕事を頼まれまして、日本に帰ることになりそうなのですよ)
(ちょっと待った!それじゃぁ、インジスカン王国の事柄は全てこちら負担になるということか?)
(はい。そうなんです)
(ちょっと待て、…今は仕事、落ち着いているんだよな?)
(はい)
(…それなら何とかなるか)
(引き継ぎは、後日、頭の中に資料を作っておきますので)
(分かった)
(今日は取り急ぎ、ご連絡まで)
(お前もマメだなぁ)
(では後日)
(あぁ)
アカツキ伯爵の了承を取り付けた。
一番の難関だと思われるところを突破した。
まず、それから知らせないと行けないのはアントネラだ。アントネラの部屋に行き、
「アントネラ、ちょっといいか?」
「何ですか?あなた」
汲広はアントネラに事情を説明し、日本に帰ることになりそうだと知らせた。
「日本に帰れるんですか?」
「まぁ、今のところ、そういう話になっている」
「まぁ、嬉しい!」
「親元を随分離れて寂しくないのか?」
「結婚何年目だと思っているんですか?それに、寂しかったらアカツキ伯爵夫妻が親に会いに行ってくれるじゃないですか」
「まぁ、それはそうだけど」
「日本には不思議が一杯ですから行けると思うと嬉しいんです!」
「そうか。お前は日本に帰りたかったんだな」
「はい!」
「じゃぁ、これから準備が大変だろうけど、頑張ろうな!」
「はい!」
そうして、汲広夫妻の日本帰国が決まったのであった。
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