異世界マゼマゼ奮闘記
工場団地見学
工場団地の工場が稼働を開始した。
しかし、掃き出し窓の能力の依頼は思ったより少なかった。
何故か?作られた製品は、工場団地内の他の工場へ運ばれるからだ。
トラックで。
まぁ、それでも、依頼は増えたのだが、流通部門の人員も増やした。
3期採用のグロス夫妻、フォート夫妻、オーフィール夫妻にはもう、他の人と同じくらいに仕事をこなしてもらっている。
掃き出し窓の能力の開閉の最適化をしてスケジュールを組み替えた。
そういうことを積み重ねたら、以前と比べれば、流通部門の人員過多、皆、仕事に余裕ができたのである。
仕事に余裕が出たなら… と、他の仕事も持つ汲広とアントネラは、流通部門のシフトから抜け、流通部門には、佐藤頓馬、沙華夫妻の指揮の下、動いてもらうことにした。
汲広とアントネラは頓馬から上がってくる日々の報告を聞くだけでよくなったので、汲広とアントネラは結構好きなことができる時間を持てたのである。
牧場を経営することを目標としていた綿抜一久と、五右武路永遠のところへは、汲広とアントネラと、一久、永遠の4人で面接をして、新たに2人ずつ、新人を迎え入れた。
日々、汗水垂らして仕事をしているそうな。
これで、将来的には生産力はアップすることだろう。
ついでに、汲広とアントネラは、正常なブーキルやブーエルの状態を魔力波で記憶しておいた。
この世界には獣医師がいないわけではないが、ザービルや、ヘートルに特化した人材で、あまり応用が利かず、ブーキルやブーエルを診る力はないからだ。
”病気の動物が出たら呼んでくれ”と一久と永遠に声をかけて、2人の視察を終えるのであった。
時間に余裕ができた。
工場の労働者も生活に慣れてきた。
突き上げがある。
と、いうことで、かねてから要望があった通り、貴族や豪商を工場団地の見学に連れてきた。
日本からマイクロバスをチャーターし、まずは工場見学。
スマートフォンの部品を作っている工場だ。
工場の偉いさんに説明されながら、作業の様子を見守る。
気が散るといけないので、皆にはあまり私語を言わないようにお願いしている。
工場の作業現場から出ると途端に、
「型からポンポンと、あんな物の作り方があるとは」
「皆、しゃべらずに黙々と作業していた。日本はあんなにギスギスした雰囲気で物作りをしているのか」
「検品は必要なのか?不良品なら物が返ってくる。それではいけないのか?」
何だか日本人にとってはとんでもないことを言う御仁もいるようなので、そこは訂正しておいた。
工場の外を出ると、丁度、荷物を積んだトラックが、走り出すところであった。
「アカツキアカツキ伯爵、我々が乗ってきたのもアレだが、あれがトラックという物か」
「そうです。流通の要、トラックです」
「動物に牽かれることもない移動手段。何だかそれだけでも不思議な気分だ」
「ちなみにあれ、私は多分運転できますよ」
「え!?」
コントロールが乗用車に比べて難しいから町中では運転しないけどね。
こすりそうだし。何も無い街道なら余裕で運転できそうだ。
次に工業団地の外れにある、団地へと向かった。
工場は休日なしのシフト制が多い。
当然、今日がお休みの家庭もある。
家でのんびりするはずの家庭にお邪魔するのだ。
冷蔵庫に掃除機に洗濯機、テレビにパソコン、スマートフォン。
今までのインジスカン王国の平民の暮らしとは全然違うライフスタイルに、貴族や豪商は、目を丸くしていた。
そういえば、ケーブルテレビ、アカツキ領主邸に引くのもいいかも知れない。
住民は、
「最近、映画なんかでたまに、サーメイヤ語翻訳が字幕で出てくる映画があるんですよ。テレビを見るのも楽しいですね」
「映画館に行かずとも、家で映画が見られるのか!」
貴族といえどもケーブルテレビを引いている家はない。
テレビの事情も知らない。
なので、当然の反応である。
「ニュース番組にもサーメイヤ語字幕が出るものが出てきましたね」
映画館を作るために字幕を作るために翻訳家を送った。
その人が会社を作り、人員を増やして会社を大きくしているとか。
しかし、映画の字幕とニュースの即時翻訳は技術が違うと聞く。
あちらはあちらで頑張っているなと思う汲広であった。
「いやぁ、良い経験をさせてもらいました」
貴族の1人がそう言った。
そっと、
「ところでアカツキ伯爵、どのくらい儲かっているんですか?」
手でちょこちょこっとサインを送る。金銭についてはあまり広められたくない。
「おぉ、そんなにも!」
目を丸くする貴族。
「うちの領地にも工場が来てほしいものだな」
他の貴族がそう言った。すると汲広は、
「土地に魅力があれば、工場も来るんじゃないですか?」
ウソではなく本音だ。日本は安い労働力にめざとい。
「まぁ、言葉の壁がありますので通訳を雇ってから。うちの卒業生を宜しく」
さりげなく日本語学校生を売り込む。
しかし、今回案内したのは希望していた人達のほんの一部。
これが何回続くんだろうとちょっとげんなりする汲広であった。
しかし、掃き出し窓の能力の依頼は思ったより少なかった。
何故か?作られた製品は、工場団地内の他の工場へ運ばれるからだ。
トラックで。
まぁ、それでも、依頼は増えたのだが、流通部門の人員も増やした。
3期採用のグロス夫妻、フォート夫妻、オーフィール夫妻にはもう、他の人と同じくらいに仕事をこなしてもらっている。
掃き出し窓の能力の開閉の最適化をしてスケジュールを組み替えた。
そういうことを積み重ねたら、以前と比べれば、流通部門の人員過多、皆、仕事に余裕ができたのである。
仕事に余裕が出たなら… と、他の仕事も持つ汲広とアントネラは、流通部門のシフトから抜け、流通部門には、佐藤頓馬、沙華夫妻の指揮の下、動いてもらうことにした。
汲広とアントネラは頓馬から上がってくる日々の報告を聞くだけでよくなったので、汲広とアントネラは結構好きなことができる時間を持てたのである。
牧場を経営することを目標としていた綿抜一久と、五右武路永遠のところへは、汲広とアントネラと、一久、永遠の4人で面接をして、新たに2人ずつ、新人を迎え入れた。
日々、汗水垂らして仕事をしているそうな。
これで、将来的には生産力はアップすることだろう。
ついでに、汲広とアントネラは、正常なブーキルやブーエルの状態を魔力波で記憶しておいた。
この世界には獣医師がいないわけではないが、ザービルや、ヘートルに特化した人材で、あまり応用が利かず、ブーキルやブーエルを診る力はないからだ。
”病気の動物が出たら呼んでくれ”と一久と永遠に声をかけて、2人の視察を終えるのであった。
時間に余裕ができた。
工場の労働者も生活に慣れてきた。
突き上げがある。
と、いうことで、かねてから要望があった通り、貴族や豪商を工場団地の見学に連れてきた。
日本からマイクロバスをチャーターし、まずは工場見学。
スマートフォンの部品を作っている工場だ。
工場の偉いさんに説明されながら、作業の様子を見守る。
気が散るといけないので、皆にはあまり私語を言わないようにお願いしている。
工場の作業現場から出ると途端に、
「型からポンポンと、あんな物の作り方があるとは」
「皆、しゃべらずに黙々と作業していた。日本はあんなにギスギスした雰囲気で物作りをしているのか」
「検品は必要なのか?不良品なら物が返ってくる。それではいけないのか?」
何だか日本人にとってはとんでもないことを言う御仁もいるようなので、そこは訂正しておいた。
工場の外を出ると、丁度、荷物を積んだトラックが、走り出すところであった。
「アカツキアカツキ伯爵、我々が乗ってきたのもアレだが、あれがトラックという物か」
「そうです。流通の要、トラックです」
「動物に牽かれることもない移動手段。何だかそれだけでも不思議な気分だ」
「ちなみにあれ、私は多分運転できますよ」
「え!?」
コントロールが乗用車に比べて難しいから町中では運転しないけどね。
こすりそうだし。何も無い街道なら余裕で運転できそうだ。
次に工業団地の外れにある、団地へと向かった。
工場は休日なしのシフト制が多い。
当然、今日がお休みの家庭もある。
家でのんびりするはずの家庭にお邪魔するのだ。
冷蔵庫に掃除機に洗濯機、テレビにパソコン、スマートフォン。
今までのインジスカン王国の平民の暮らしとは全然違うライフスタイルに、貴族や豪商は、目を丸くしていた。
そういえば、ケーブルテレビ、アカツキ領主邸に引くのもいいかも知れない。
住民は、
「最近、映画なんかでたまに、サーメイヤ語翻訳が字幕で出てくる映画があるんですよ。テレビを見るのも楽しいですね」
「映画館に行かずとも、家で映画が見られるのか!」
貴族といえどもケーブルテレビを引いている家はない。
テレビの事情も知らない。
なので、当然の反応である。
「ニュース番組にもサーメイヤ語字幕が出るものが出てきましたね」
映画館を作るために字幕を作るために翻訳家を送った。
その人が会社を作り、人員を増やして会社を大きくしているとか。
しかし、映画の字幕とニュースの即時翻訳は技術が違うと聞く。
あちらはあちらで頑張っているなと思う汲広であった。
「いやぁ、良い経験をさせてもらいました」
貴族の1人がそう言った。
そっと、
「ところでアカツキ伯爵、どのくらい儲かっているんですか?」
手でちょこちょこっとサインを送る。金銭についてはあまり広められたくない。
「おぉ、そんなにも!」
目を丸くする貴族。
「うちの領地にも工場が来てほしいものだな」
他の貴族がそう言った。すると汲広は、
「土地に魅力があれば、工場も来るんじゃないですか?」
ウソではなく本音だ。日本は安い労働力にめざとい。
「まぁ、言葉の壁がありますので通訳を雇ってから。うちの卒業生を宜しく」
さりげなく日本語学校生を売り込む。
しかし、今回案内したのは希望していた人達のほんの一部。
これが何回続くんだろうとちょっとげんなりする汲広であった。
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