異世界マゼマゼ奮闘記
出入国管理詰め所
第一採掘場、工業団地の建設現場等、汲広達が忙しくしていると、官僚の網弾野柊二から電話が来た。
「はい。岡塚です」
「あぁ、岡塚さん、私、網弾野です」
「網弾野さんですか。どうしたんですか?」
何でも、日本とインジスカン王国、もっと自由に行き来をしたいので、その掃き出し窓の能力を開きっぱなしで維持したいそうな。
「分かりました。そちらは場所の選定をしておいて下さい。こちらもどこに開くか決めないといけませんから」
「分かりました。話が早くて助かります」
そして、汲広はアカツキ伯爵に連絡を入れ、国王に報告してもらった。そして、程なくして選定は終わり、日本側に連絡を取る。
「網弾野さん、こちらは場所の選定、終わりましたが、そちらはどうですか?」
「こちらも場所の選定が終わりました」
「それでは、地図の交換をして問題ないか双方でまた話し合いをしましょう」
そして、地図で双方の場所の確認をして、王城からこれで大丈夫との返事がもらえたのでそれで進める。
「網弾野さん、こちらは了解がもらえましたよ」
「こちらもです。では、そこで決定ですね」
両国とも、その指定された場所に出入国の管理監の詰め所を作り、準備が整ったところで汲広が掃き出し窓の能力を使う。
ここは常時開きっぱなしにするそうで、もう、閉じには来ないだろう。
人づてに聞いた話では、開いた最初に来た人は、旅行会社関係者の人が多かったそうな。
そして、地図を買い、情報を集め、やがて、観光目的のツアーが開始されたそうな。
インジスカン王国首都のシンダーグスの城壁前にズラリと並んだ観光バス… 見てみたいような気もするが暇がない汲広なのであった。
観光客が来るということは、日本でインジスカン王国の通貨、パニーに両替して、インジスカン王国国内でも買い物をする。
インジスカン王国の経済にとっては良いことなのだろうと思う汲広なのであった。
*
そうこうしていると、首都、シンダーグスの方では、日本語学校、英語学校、パソコン学校共に、修学が進み、もう卒業させても良いくらいになっていた。
生徒の中には、それぞれの授業を教えたいという生徒が出始め、新たに新入生を募集すると、定員の5倍の申し込みがあった。
やる気のある子が居るのならと、分校を出すことを許可した。
その、先生になりたいという生徒の中には貴族もおり、王城への許可取り、先生の確保、校舎の確保、必要な予算の確保等は生徒に任せる。
教材はアカツキ伯爵が準備する。
教えることについての相談も受け付ける。
そうして、地方都市に汲広の管理外の日本語学校、英語学校、パソコン学校ができるのであった。
日本側でもサーメイヤ語教室出身者が学校なりカルチャースクールなりでサーメイヤ語を教えてくれている元生徒もいる。
先ほどの、旅行会社関係者の人も、その生徒が運営した学校でサーメイヤ語を習い、聞き込みの末、情報を手に入れ、実際役に立った。
相互交流は進んでいる。その内容に喜ぶ汲広なのであった。
分校ができたことによって、アカツキ伯爵管轄の日本語学校、英語学校、パソコン学校は、競争率こそ少し下がったくらいだが、生徒は滑り止めができた。
そうして受験が進み、各学校に新たな学生を迎え、新たなスタートを切るのであった。
首都、シンダーグスの方ではその様な変化がある中、アントネラも自動車教習所に通い始めた。
汲広の記憶があるため、教習は全て一発合格。
教官に言わせれば、経験者に教えているようだとの返答が帰って来た。
アントネラがそちらに時間をかけている分、汲広や佐藤夫妻、パトルス夫妻の負担が増えたが回せないことはなかった。
そうして、あっけなくアントネラは自動車免許を取得したのだった。
汲広たちの多忙さから、第1採掘場と、工業団地の建設現場では、掃き出し窓の能力は、定刻まで開きっぱなしが定着した。
これにより、資材の到着の遅れも無くなり、ちょっと場所の不便さはあったものの、スケジュールの組み替えで何とかなるものだなぁと皆が思うのであった。
こうして、第1採掘場と、工業団地の建設現場の掃き出し窓の能力の管理に追われ、合間合間や作業が終わってから、汲広は高校の勉強、佐藤夫妻はサーメイヤ語の勉強、パトルス夫妻には日本語の勉強と、それぞれやるべき事をやりながら、月日は流れる。
汲広は今度は大型バイクの教習に行き、免許を無事取得し、アントネラは領内で起こる、代官のミラトでは解決できない問題に取り組み、うまく事を収めていく。
汲広、アントネラ、どちらが欠けてもアカツキ領は上手くは回らないのであった。
第1採掘場と、工業団地共に完成にはほど遠いが、徐々に工事は進んでいく。
工業団地の方はインフラの建物もそうだが、団地に入る工場群も工事は進んでいく。
もう、区画は全て用途が決まっており、空き区画は無いそうだ。
汲広はその様子を見ながら、これは、この方針で良かったのだろうかと自問自答を繰り返すのであった。
「はい。岡塚です」
「あぁ、岡塚さん、私、網弾野です」
「網弾野さんですか。どうしたんですか?」
何でも、日本とインジスカン王国、もっと自由に行き来をしたいので、その掃き出し窓の能力を開きっぱなしで維持したいそうな。
「分かりました。そちらは場所の選定をしておいて下さい。こちらもどこに開くか決めないといけませんから」
「分かりました。話が早くて助かります」
そして、汲広はアカツキ伯爵に連絡を入れ、国王に報告してもらった。そして、程なくして選定は終わり、日本側に連絡を取る。
「網弾野さん、こちらは場所の選定、終わりましたが、そちらはどうですか?」
「こちらも場所の選定が終わりました」
「それでは、地図の交換をして問題ないか双方でまた話し合いをしましょう」
そして、地図で双方の場所の確認をして、王城からこれで大丈夫との返事がもらえたのでそれで進める。
「網弾野さん、こちらは了解がもらえましたよ」
「こちらもです。では、そこで決定ですね」
両国とも、その指定された場所に出入国の管理監の詰め所を作り、準備が整ったところで汲広が掃き出し窓の能力を使う。
ここは常時開きっぱなしにするそうで、もう、閉じには来ないだろう。
人づてに聞いた話では、開いた最初に来た人は、旅行会社関係者の人が多かったそうな。
そして、地図を買い、情報を集め、やがて、観光目的のツアーが開始されたそうな。
インジスカン王国首都のシンダーグスの城壁前にズラリと並んだ観光バス… 見てみたいような気もするが暇がない汲広なのであった。
観光客が来るということは、日本でインジスカン王国の通貨、パニーに両替して、インジスカン王国国内でも買い物をする。
インジスカン王国の経済にとっては良いことなのだろうと思う汲広なのであった。
*
そうこうしていると、首都、シンダーグスの方では、日本語学校、英語学校、パソコン学校共に、修学が進み、もう卒業させても良いくらいになっていた。
生徒の中には、それぞれの授業を教えたいという生徒が出始め、新たに新入生を募集すると、定員の5倍の申し込みがあった。
やる気のある子が居るのならと、分校を出すことを許可した。
その、先生になりたいという生徒の中には貴族もおり、王城への許可取り、先生の確保、校舎の確保、必要な予算の確保等は生徒に任せる。
教材はアカツキ伯爵が準備する。
教えることについての相談も受け付ける。
そうして、地方都市に汲広の管理外の日本語学校、英語学校、パソコン学校ができるのであった。
日本側でもサーメイヤ語教室出身者が学校なりカルチャースクールなりでサーメイヤ語を教えてくれている元生徒もいる。
先ほどの、旅行会社関係者の人も、その生徒が運営した学校でサーメイヤ語を習い、聞き込みの末、情報を手に入れ、実際役に立った。
相互交流は進んでいる。その内容に喜ぶ汲広なのであった。
分校ができたことによって、アカツキ伯爵管轄の日本語学校、英語学校、パソコン学校は、競争率こそ少し下がったくらいだが、生徒は滑り止めができた。
そうして受験が進み、各学校に新たな学生を迎え、新たなスタートを切るのであった。
首都、シンダーグスの方ではその様な変化がある中、アントネラも自動車教習所に通い始めた。
汲広の記憶があるため、教習は全て一発合格。
教官に言わせれば、経験者に教えているようだとの返答が帰って来た。
アントネラがそちらに時間をかけている分、汲広や佐藤夫妻、パトルス夫妻の負担が増えたが回せないことはなかった。
そうして、あっけなくアントネラは自動車免許を取得したのだった。
汲広たちの多忙さから、第1採掘場と、工業団地の建設現場では、掃き出し窓の能力は、定刻まで開きっぱなしが定着した。
これにより、資材の到着の遅れも無くなり、ちょっと場所の不便さはあったものの、スケジュールの組み替えで何とかなるものだなぁと皆が思うのであった。
こうして、第1採掘場と、工業団地の建設現場の掃き出し窓の能力の管理に追われ、合間合間や作業が終わってから、汲広は高校の勉強、佐藤夫妻はサーメイヤ語の勉強、パトルス夫妻には日本語の勉強と、それぞれやるべき事をやりながら、月日は流れる。
汲広は今度は大型バイクの教習に行き、免許を無事取得し、アントネラは領内で起こる、代官のミラトでは解決できない問題に取り組み、うまく事を収めていく。
汲広、アントネラ、どちらが欠けてもアカツキ領は上手くは回らないのであった。
第1採掘場と、工業団地共に完成にはほど遠いが、徐々に工事は進んでいく。
工業団地の方はインフラの建物もそうだが、団地に入る工場群も工事は進んでいく。
もう、区画は全て用途が決まっており、空き区画は無いそうだ。
汲広はその様子を見ながら、これは、この方針で良かったのだろうかと自問自答を繰り返すのであった。
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