異世界マゼマゼ奮闘記
レオニー・ハンサム伯爵の訪問
スマートフォンのアンテナ設置への立ち会いも一段落し、油田の採取工事も”部品ばかり来られても組み立てが追いつかねぇ”とかで、今はあまり部品を運搬することもなくなった。
そこで、汲広は遅れていた高校の授業を少しでも前へ進めようと勉強しているのだが、そこへ、1通の手紙が届いた。
それは、この地の前の領主、レオニー・ハンサム伯爵が、自領の領主邸が完成したから預けていた物を取りに来るというものだった。
そこで、汲広はアカツキ伯爵に念話を送った。
(お早う御座います。汲広です)
(おはよう汲広。こんな朝早くに何だ?)
(レオニー・ハンサム伯爵が、預かっている物を取りに来ると手紙が来ました)
(おおそうか。こちらで預かっているものと言えば、人材も含まれてるのだな)
そうなのである。レオニー・ハンサム伯爵から預かっているものと言えば、物もあれば、人材、使用人も預かっているのである。
(そこで、使用人を募集しようと思いまして)
(こちらでも募集は必要か?)
(できれば)
(わかった。王都でも募集をかけてみるよ)
(ありがとうございます)
と、いうことで、王都シンダーグス、アカツキ伯爵領全域、あと、日本で使用人の募集をかけるのであった。
*
数日後、レオニー・ハンサム伯爵が掃き出し窓の魔法でやって来た。
「おはよう、ユウセイ・フォン・アカツキ伯爵」
「これはこれは、お早う御座います。レオニー・ハンサム伯爵」
レオニー・ハンサム伯爵との久々のご対面である。
「まさか、あの役立たずの土地だと思っていた悪魔の地が…」
ハンサム伯爵と、執務室で久々の歓談後、片付けと、預かっていた人材の話になり、
「一度、新・ハンサム伯爵領へ連れて行ってもらえませんか?」
「それは構いませんが…」
そして、汲広は、ウソ記憶で汲広がこの星で最初に踏んだ地とされる新・ハンサム伯爵領の領主邸へと案内してもらった。
「荷物を運ぶ先を重点的にお願いします」
「君も変わっとるのぉ」
ひとしきり汲広は新・ハンサム伯爵領主邸を案内されると、アカツキ伯爵邸へと戻り、
「1班・新人組はとりあえず、荷物を段ボールに詰めて、2班・ベテラン組は、ハンサム伯爵がどういう荷物の配置が好きか把握しているだろうからそのように。それでは倉庫から倉庫へ。始め!」
「「「はい!」」」
汲広の指示で、年の若い1班はアカツキ伯爵邸でハンサム伯爵の荷物を段ボールへ詰め、汲広の開いた掃き出し窓の魔法で新・ハンサム伯爵領主邸へと運び、待っていたベテラン2班に渡して、ベテラン2班はハンサム伯爵が好むように荷物を配置する。
あの手紙を受け取った際に打ち合わせしていた通りに効率的に動いたのである。
2時間もすると、ハンサム伯爵の荷物は全て、新・ハンサム伯爵領主邸へと運び込まれたのである。
「それでは1班の人も、2班の人の指示の下、新・ハンサム伯爵領主邸へ行って配置の手伝いをして下さい」
「「「はい!」」」
ハンサム伯爵から預かっていた人員と、アカツキ伯爵が育てた人員が、新・ハンサム伯爵領主邸で、荷物の配置を始めるのである。
「おぉー。これは手際がいいですなぁ」
「引っ越しは経験者なもので」
「しかし、アカツキ伯爵、こんなに長い時間掃き出し窓の魔法を開きっぱなしで疲れませんか?」
「これでも魔力はほとんど使っていないんですよ」
汲広の掃き出し窓の魔法は、スキカに授けてもらった掃き出し窓の魔法とは似ていて非なるもの。
実は魔力は使っていないのである。
それを知らないハンサム伯爵は、
「荷物の運び出しに数日かかると思っていたのですが、それを半日もかからずに…」
「それでは、新・ハンサム伯爵領主邸で、配置の指示をお願いします」
そして、もう人通りの無くなった掃き出し窓の魔法を汲広とハンサム伯爵はくぐったのであった。行った先で、ハンサム伯爵は、
「全て私の好みに配置されています。私が指示を出すところは特にありませんな」
打ち合わせが功を奏したようで、配置に文句は無いようであった。
1時間もすると、全ての配置が終了し、汲広が、
「そろそろお昼ですか。食事でもどうですか?」
「食事まで頂けるとは、いやはや…」
アカツキ伯爵領主邸で、食事にする汲広とハンサム伯爵であった。
「二角鳥のソテーにラクオーベのソースですか。私の好みも再現されていて…」
「お口に合いますでしょうか?」
「いやぁ、美味しいですぞ!」
ハンサム伯爵には満足してもらったようである。そして、ハンサム伯爵は、
「何から何までありがとうございます。それで、使用人は…」
「ハンサム伯爵の使用人は、そのまま今、お返しします」
「それで、アカツキ伯爵は大丈夫なのですか?」
「こちらはお構いなく」
そうして、汲広は、物、人を全てハンサム伯爵に返したのであった。
「こんなに早く終わるとは思ってもみませんでした。ありがとうございます」
「いえいえ。それではお気を付けて」
「えぇ、それではまた王都で」
ハンサム伯爵とお別れした汲広。そして、
「食堂を使ってもいいから食事を。それから、人員が少なくなったので、多少の手抜きは許そう」
使用人のケアも忘れない汲広なのであった。
そこで、汲広は遅れていた高校の授業を少しでも前へ進めようと勉強しているのだが、そこへ、1通の手紙が届いた。
それは、この地の前の領主、レオニー・ハンサム伯爵が、自領の領主邸が完成したから預けていた物を取りに来るというものだった。
そこで、汲広はアカツキ伯爵に念話を送った。
(お早う御座います。汲広です)
(おはよう汲広。こんな朝早くに何だ?)
(レオニー・ハンサム伯爵が、預かっている物を取りに来ると手紙が来ました)
(おおそうか。こちらで預かっているものと言えば、人材も含まれてるのだな)
そうなのである。レオニー・ハンサム伯爵から預かっているものと言えば、物もあれば、人材、使用人も預かっているのである。
(そこで、使用人を募集しようと思いまして)
(こちらでも募集は必要か?)
(できれば)
(わかった。王都でも募集をかけてみるよ)
(ありがとうございます)
と、いうことで、王都シンダーグス、アカツキ伯爵領全域、あと、日本で使用人の募集をかけるのであった。
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数日後、レオニー・ハンサム伯爵が掃き出し窓の魔法でやって来た。
「おはよう、ユウセイ・フォン・アカツキ伯爵」
「これはこれは、お早う御座います。レオニー・ハンサム伯爵」
レオニー・ハンサム伯爵との久々のご対面である。
「まさか、あの役立たずの土地だと思っていた悪魔の地が…」
ハンサム伯爵と、執務室で久々の歓談後、片付けと、預かっていた人材の話になり、
「一度、新・ハンサム伯爵領へ連れて行ってもらえませんか?」
「それは構いませんが…」
そして、汲広は、ウソ記憶で汲広がこの星で最初に踏んだ地とされる新・ハンサム伯爵領の領主邸へと案内してもらった。
「荷物を運ぶ先を重点的にお願いします」
「君も変わっとるのぉ」
ひとしきり汲広は新・ハンサム伯爵領主邸を案内されると、アカツキ伯爵邸へと戻り、
「1班・新人組はとりあえず、荷物を段ボールに詰めて、2班・ベテラン組は、ハンサム伯爵がどういう荷物の配置が好きか把握しているだろうからそのように。それでは倉庫から倉庫へ。始め!」
「「「はい!」」」
汲広の指示で、年の若い1班はアカツキ伯爵邸でハンサム伯爵の荷物を段ボールへ詰め、汲広の開いた掃き出し窓の魔法で新・ハンサム伯爵領主邸へと運び、待っていたベテラン2班に渡して、ベテラン2班はハンサム伯爵が好むように荷物を配置する。
あの手紙を受け取った際に打ち合わせしていた通りに効率的に動いたのである。
2時間もすると、ハンサム伯爵の荷物は全て、新・ハンサム伯爵領主邸へと運び込まれたのである。
「それでは1班の人も、2班の人の指示の下、新・ハンサム伯爵領主邸へ行って配置の手伝いをして下さい」
「「「はい!」」」
ハンサム伯爵から預かっていた人員と、アカツキ伯爵が育てた人員が、新・ハンサム伯爵領主邸で、荷物の配置を始めるのである。
「おぉー。これは手際がいいですなぁ」
「引っ越しは経験者なもので」
「しかし、アカツキ伯爵、こんなに長い時間掃き出し窓の魔法を開きっぱなしで疲れませんか?」
「これでも魔力はほとんど使っていないんですよ」
汲広の掃き出し窓の魔法は、スキカに授けてもらった掃き出し窓の魔法とは似ていて非なるもの。
実は魔力は使っていないのである。
それを知らないハンサム伯爵は、
「荷物の運び出しに数日かかると思っていたのですが、それを半日もかからずに…」
「それでは、新・ハンサム伯爵領主邸で、配置の指示をお願いします」
そして、もう人通りの無くなった掃き出し窓の魔法を汲広とハンサム伯爵はくぐったのであった。行った先で、ハンサム伯爵は、
「全て私の好みに配置されています。私が指示を出すところは特にありませんな」
打ち合わせが功を奏したようで、配置に文句は無いようであった。
1時間もすると、全ての配置が終了し、汲広が、
「そろそろお昼ですか。食事でもどうですか?」
「食事まで頂けるとは、いやはや…」
アカツキ伯爵領主邸で、食事にする汲広とハンサム伯爵であった。
「二角鳥のソテーにラクオーベのソースですか。私の好みも再現されていて…」
「お口に合いますでしょうか?」
「いやぁ、美味しいですぞ!」
ハンサム伯爵には満足してもらったようである。そして、ハンサム伯爵は、
「何から何までありがとうございます。それで、使用人は…」
「ハンサム伯爵の使用人は、そのまま今、お返しします」
「それで、アカツキ伯爵は大丈夫なのですか?」
「こちらはお構いなく」
そうして、汲広は、物、人を全てハンサム伯爵に返したのであった。
「こんなに早く終わるとは思ってもみませんでした。ありがとうございます」
「いえいえ。それではお気を付けて」
「えぇ、それではまた王都で」
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