異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

手紙の返事

 領地視察から帰って来た汲広くみひろ一行。

 どれくらいめぐったか気になった汲広くみひろは、


「セバスチャン、行っていない街や村はあとどれくらい?」

「あと、1カ所村があります。そこを見終えれば領地巡りは終了に御座ございます」

「分かった。ありがとう」

(あと1カ所かぁ。長かったなぁ)


 もうすぐ終わることを聞き、安堵する汲広くみひろ

 しかし、これだけ期間がかかるってどれだけ領地、大きいんだよ!

 もらったときは、一代男爵っていう貴族の中では一番低い爵位だったはずなのに…

 それだけこのインジスカン王国は、大きいのか、大きいのかーい!と思う汲広くみひろであった。


「そういえば、手紙の返事、来てるかな?」

「あぁ、そういえば、あの牧場主になりたいというお二人ですか」

「ああ」


 屋敷に入ってみなを休ませ、汲広くみひろの部屋に入る汲広くみひろとアントネラ。汲広くみひろは、


「ちょっと手紙、取ってくる」


 と言い残し、日本の自宅へ掃き出し窓の魔法で向かう汲広くみひろ

 果たして葉書はがきや手紙は来ていた。とって返して領主邸の自室に戻る汲広くみひろ


「これと、これはらないな」


 興味の無い広告をてる汲広くみひろ


「あった」


 二人とも、返事をこしている。

 アントネラも内容に興味があるようだ。汲広くみひろは封を開けて、中身を確認する。


「二人とも、こっちにたいってよ」

「良かったですね。汲広くみひろ

「二人とも、日本で家畜は買わずに、まず、こちらの野生種を調べたいらしい。何でも生態系をこわしたくないそうだ」

「まぁ、逃げ出したりしたら壊れそうですものね」

「でも、これって、アカツキ伯爵の守備範囲だよな?」

「そうですね」

「一応伝えておこうか。忙しくてこっちに構っていられないかも知れないし」

「そうですね」


 そして、アカツキ伯爵に念話を送る汲広くみひろ


(アカツキ伯爵、今、大丈夫?)

(問題ない。何だ?)

(日本に、こっちに来て牧場をやりたいっていう日本人が二人るんだけど、これって、そっちの領分だよな?)

(そうだな。しかし、お前に任せる)

(いいのか?)

(いいさ。しかし、うまくやってくれよ)

(分かった)


 そして、念話を終えると、アントネラが、


「どうでした?」

「僕に任せるってさ」

「そうですか。良かったですね」

「そうだな」


 と、いうわけで、一任された汲広くみひろ

 しかし、手紙のやりとりじゃぁ、時間がかかるなぁと思いながら、手紙を見返してみると、


「メールアドレス、書いてきてるじゃないか」


 二人とも、手紙にメールアドレスを書いているのであった。


「じゃぁ、メールで返信するか。試しにこちらに来ますか?僕が場所を知っていればむかえに行きます。交通機関より早くて便利な魔法がありますので。こんな感じかな?」

「それでいいと思います」


 アントネラも同意してくれたので、そのむねを送信する汲広くみひろ

 明日には返信来ているだろうか?

 どんな人が来るだろうか?

 領地視察もまだ残っている。

 あまり考え込むのはめて、明日のため、風呂や食事にする汲広くみひろであった。


     *


「あぁ、やっと終わった」

「お疲れ様でした」

「「「お疲れ様で御座います」」」


 残りの1件も済ませ、領地視察は終了となった。


「本当なら、書類仕事が終われば帰れたんだけど」


 こちらへ来たいという牧場主希望の二人と会わなければならない。


「メールチェックするかぁ」


 汲広くみひろとアントネラは、汲広くみひろの部屋で、メールチェックをする。


「一人は明日、もう一人は2日後に僕たちの家の前で待ってるってさ」

「行動が早いですね」

まったくだよ…」


 こちらと日本とでは時差があること、家畜となる動物がいるかどうかは保障ほしょうできないことを念押ねんおしして、了承のメールを二人に送る汲広くみひろ


「こっちの準備もしないとな」


 執事のセバスチャンを呼んで、来客が来ること、ハンターか私兵を連れて動物探しに行くかも知れないことを伝えた。


「分かりました。手配しておきます」


 執事が有能で助かったと思う汲広くみひろであった。

 そして、風呂と食事を済ませる汲広くみひろとアントネラ。汲広くみひろの部屋に行き、


「一人はもう僕たちの家の前にいたってさ」

「本当に行動が早いですね」

「まぁいいさ。迎えに行ってくる」

「お気を付けて」


 そして、日本の自宅前へ掃き出し窓の魔法で向かう汲広くみひろであった。

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