異世界マゼマゼ奮闘記
水力発電所、完成
英語学校は、他国の生徒も来ているとあって、全日制となった。
なので、基本、家業などの掛け持ちはなしである。
英語は、母国語に関係なく使える教材が豊富なので、プリントの配布も少なく、授業内容をちゃんと予め考えておけば授業が成り立つため、日本語に比べて随分楽であった。
悠生は、本来今の時期は領地へ帰って領地の仕事をしないといけない時期であったが、英語学校が忙しく、領地に住むわけにはいかなかった。
なので、領地は代官のミラトに任せ、日曜日に当たる休養日に掃き出し窓の魔法で領地に向かい、ミラトと話をすることが多くなっていた。
水力発電所の計画も進んでいる。
発電機と送電ケーブルの購入は日本で、工事自体は日本の工事業者の指示の下、地元民であるハーパヤの市民にお願いした。
日本の業者だけでやってしまうと、いつまで経っても日本の業者任せになってしまって、地元民に技術が身につかなくなるからとの悠生の配慮である。
送電ケーブルは、南門からまっすぐ入って、ハーパヤのアカツキ邸まで伸ばされた。
アカツキ邸内で変電され、アカツキ邸の電気をまかなう。
あと、ガソリンタイプの大型発電機と充電用蓄電池とソーラーパネルも取り付けた。
川の水量が無くなったときにも電気に困らないようにである。
アカツキ邸内の配線も日本の工事業者の指示の下、地元民であるハーパヤの市民にお願いした。
日本では配線は資格が必要だが、ここはインジスカン王国。そういった決まり事は未整備なのである。
あと、ハーパヤ全域に声が届けられるよう、防災スピーカーの設置も行われた。
領主からの通知は市街に設けている掲示板で事足りるのだが、緊急の要件を伝えることもあるだろうからと悠生の提案で設置された。
何も無くても、定刻になるとチャイムを鳴らすようにしたので、時計の高価なこの国で、時報代わりになるだろう。
配線が先行していて設置が遅れていた水力発電所の本格稼働が成される日となった。
悠生は、ハーパヤの西に流れる河である、エボーン河水力発電所の外で、工事に関わった市民を集めて、
「私のワガママで工事に参加してくれてありがとう。
本日、工事も完了し、今日から本格運転が始まる。
電気は、我が邸宅だけで使うには多いので、希望者を募って夜の明かり取りくらいは市民に分け与えようと思っている。
それでは、水力発電機、始動!」
悠生のかけ声で、水力発電所が本格始動した。
そして、皆でゾロゾロと歩いて行き、皆は、アカツキ邸の大広間まで連れて行く悠生。そして、
「それでは、工事の目的の一つをお披露目しよう。明かりを付けてくれ」
暗かった大広間に電気の明かりが灯った。
ここは電気を使うことがない世界。
普段、夜などはロウソクの明かりに頼る生活をしている。
市民は電気の明るさにビックリし、これが、自分たちの仕事でなし得たことということで、誇らしかった。
「先ほども言ったが希望者には自宅での明かり取りくらいは電気を使って良い。
希望者は忘れずに申請するように。
それと、皆の労を労い、食事を用意しているので皆で食べていってくれ」
悠生はそう言って、アカツキ邸の庭まで皆を誘導した。
庭では、アカツキ邸のメイド達が料理を運んできており、立食パーティーの準備が整っていた。
すると、市民から、
「家族にも食べさせたいのですが、呼んでもいいですか?」
「構わんぞ。連れて来て食べさせるが良かろう」
「ありがとうございます!」
「疫病を防ぐために、食べる前には手を洗ってな」
多くの市民は家族を呼びに、一度家に帰ってまたやって来た。
皆、家で手を洗ってきたらしく、そのまま料理を食べ始めた。
悠生もこれを夕食とするので、皆の輪に入り、食事をつまんでいった。
すると、市民から、
「うっめぇ。こんなの食べたことがない」
食事のおいしさを褒める者やら、
「領主様のおごりだ。皆、たらふく食っていけよ」
滅多に食べられないご馳走を、満腹になるまで堪能しようとする者も出てきた。
そうしていると、掃き出し窓の魔法でステファニアがやって来た。
ステファニアは日本語学校で忙しく、やっと暇が出来たようだ。
「あなた、竣工パーティー、盛り上がっているようですね」
「皆の働きなくして出来上がらなかった。
労は労うべきだよ。
ステファニアも混ざって食べたらどうだい?」
「そうですね。頂きますわ」
皆が料理で幸せそうにしている。
幸せそうな市民を見ていて顔の和らぐ悠生とステファニアであった。
なので、基本、家業などの掛け持ちはなしである。
英語は、母国語に関係なく使える教材が豊富なので、プリントの配布も少なく、授業内容をちゃんと予め考えておけば授業が成り立つため、日本語に比べて随分楽であった。
悠生は、本来今の時期は領地へ帰って領地の仕事をしないといけない時期であったが、英語学校が忙しく、領地に住むわけにはいかなかった。
なので、領地は代官のミラトに任せ、日曜日に当たる休養日に掃き出し窓の魔法で領地に向かい、ミラトと話をすることが多くなっていた。
水力発電所の計画も進んでいる。
発電機と送電ケーブルの購入は日本で、工事自体は日本の工事業者の指示の下、地元民であるハーパヤの市民にお願いした。
日本の業者だけでやってしまうと、いつまで経っても日本の業者任せになってしまって、地元民に技術が身につかなくなるからとの悠生の配慮である。
送電ケーブルは、南門からまっすぐ入って、ハーパヤのアカツキ邸まで伸ばされた。
アカツキ邸内で変電され、アカツキ邸の電気をまかなう。
あと、ガソリンタイプの大型発電機と充電用蓄電池とソーラーパネルも取り付けた。
川の水量が無くなったときにも電気に困らないようにである。
アカツキ邸内の配線も日本の工事業者の指示の下、地元民であるハーパヤの市民にお願いした。
日本では配線は資格が必要だが、ここはインジスカン王国。そういった決まり事は未整備なのである。
あと、ハーパヤ全域に声が届けられるよう、防災スピーカーの設置も行われた。
領主からの通知は市街に設けている掲示板で事足りるのだが、緊急の要件を伝えることもあるだろうからと悠生の提案で設置された。
何も無くても、定刻になるとチャイムを鳴らすようにしたので、時計の高価なこの国で、時報代わりになるだろう。
配線が先行していて設置が遅れていた水力発電所の本格稼働が成される日となった。
悠生は、ハーパヤの西に流れる河である、エボーン河水力発電所の外で、工事に関わった市民を集めて、
「私のワガママで工事に参加してくれてありがとう。
本日、工事も完了し、今日から本格運転が始まる。
電気は、我が邸宅だけで使うには多いので、希望者を募って夜の明かり取りくらいは市民に分け与えようと思っている。
それでは、水力発電機、始動!」
悠生のかけ声で、水力発電所が本格始動した。
そして、皆でゾロゾロと歩いて行き、皆は、アカツキ邸の大広間まで連れて行く悠生。そして、
「それでは、工事の目的の一つをお披露目しよう。明かりを付けてくれ」
暗かった大広間に電気の明かりが灯った。
ここは電気を使うことがない世界。
普段、夜などはロウソクの明かりに頼る生活をしている。
市民は電気の明るさにビックリし、これが、自分たちの仕事でなし得たことということで、誇らしかった。
「先ほども言ったが希望者には自宅での明かり取りくらいは電気を使って良い。
希望者は忘れずに申請するように。
それと、皆の労を労い、食事を用意しているので皆で食べていってくれ」
悠生はそう言って、アカツキ邸の庭まで皆を誘導した。
庭では、アカツキ邸のメイド達が料理を運んできており、立食パーティーの準備が整っていた。
すると、市民から、
「家族にも食べさせたいのですが、呼んでもいいですか?」
「構わんぞ。連れて来て食べさせるが良かろう」
「ありがとうございます!」
「疫病を防ぐために、食べる前には手を洗ってな」
多くの市民は家族を呼びに、一度家に帰ってまたやって来た。
皆、家で手を洗ってきたらしく、そのまま料理を食べ始めた。
悠生もこれを夕食とするので、皆の輪に入り、食事をつまんでいった。
すると、市民から、
「うっめぇ。こんなの食べたことがない」
食事のおいしさを褒める者やら、
「領主様のおごりだ。皆、たらふく食っていけよ」
滅多に食べられないご馳走を、満腹になるまで堪能しようとする者も出てきた。
そうしていると、掃き出し窓の魔法でステファニアがやって来た。
ステファニアは日本語学校で忙しく、やっと暇が出来たようだ。
「あなた、竣工パーティー、盛り上がっているようですね」
「皆の働きなくして出来上がらなかった。
労は労うべきだよ。
ステファニアも混ざって食べたらどうだい?」
「そうですね。頂きますわ」
皆が料理で幸せそうにしている。
幸せそうな市民を見ていて顔の和らぐ悠生とステファニアであった。
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