異世界マゼマゼ奮闘記
悠生、夫婦で領地に行く
領地から帰った悠生は、発電機を回し、パソコンを起動させて今日の分の教材を作っていた。ステファニアも一緒である。
パソコンには無論、元々この世界の文書は編集どころか表示も出来ない。何せ、地球では知られていない言語なのだから。それを、もう一つの体を手に入れた頃にステファニアにこの国の文字を教わり、それをフォントからキーボードのマッピングまで、OSがやるような仕事を悠生は地道にパソコンに仕込んでおいたのである。
今ではこちらのパソコンでも地球にあるパソコンでもこの国の言葉であるサーメイヤ語は難なく打てるのである。
悠生は元々アマチュア無線をやっており、それに役に立つのならとプログラミングへの心得も持っていた。こういうところは悠生は優秀なのであった。
悠生はアウトライン型のフォントもビットマップ型のフォントも両方作っていた。悠生はこういうところは抜かりがないのであった。
そんなこんなでOSやらソフト自体は世の中の潮流通り、複数の言語を同じ文書に混在させるのは基本機能として装備されている為、フォントと入力方法さえ作ってしまえばあとは市販のソフトで文書は作れるのであった。
これを見本に、ISOなどの国際基準を定める組織に送り、手作りで仕込まなくてもソフトウエアメーカー側が対応してくれるようにする為の下地を作ることも忘れない。
その組織へのパイプには、トンデモ世界の第一人者というキャラクターの情報網も使っている。イヤな称号だが、何かと役立つ知識であった。
そうこうしているうちに、今日の分の教材は揃った。それをレーザープリンタで1枚ずつ書き出し、地球にいる悠生に渡し、ガリ版用紙に転写してもらってガリ版用紙を貰い、それを旧式の印刷機で生徒分と、自分たち用を印刷した。プリンタで書き出した原本は、一応保存用にファイリングしているのである。
同じ手順で合計5日分の教材を作り、この日の教材作りは終了にした。
何故、先行して教材を作ったかといえば、これから何度かハンサム領へ行きたかったからである。悠生はこの作業が終えると、ハンサム領へ出向き、明後日から2ヶ月程、ステファニアと、もう一人、人を連れてハンサム領を訪問することを執事に告げるのであった。
次の日、またも教材作りをし、3日分教材を作り、その後は日本語教室の準備をする悠生とステファニアであった。
講義を終え、風呂、食事を済ませた悠生は明日が早いこともあり、早めに就寝をとるであった。
*
果たして、朝ご飯を食べた後、悠生とステファニアはハンサム領へと行った。
ハンサム領へと入ると、レオニー・ハンサム伯爵が出迎えてくれていた。そこで、前回話せなかった領地の特徴やら、運営の仕方、土地が痩せているなど問題点を詳しく教わった。
一通り話せたことと、日本語教室の準備もあり、悠生とステファニアは王都へと戻った。
次の日、ステファニアは地球へ吐き出し窓の魔法を開いた。
「おぉ。ここがアカツキ領ですか」
そこから現われたのは、麦のスペシャリストの農家のおじさんであった。
おじさんにはハンサム領の、今は収穫も終わり、平地となった麦畑の土を見てもらった。
「長い間同じ作物を植えていて、土地が痩せてますね。肥料が必要です」
やはり、土は痩せているらしい。
そこで、現地調達で土の改良を農夫と一緒に行った。
これで次の収穫高はましにできるとおじさんは言った。しかし、土の改良は時間がかかるし、麦畑はここだけではない。
「またお願いすると思いますので、そのときもよろしくお願いします」
このおじさんには1週間ほど居て貰い、そのおじさんと交替で、また別の麦のスペシャリストのおじさんがやって来るという手法にした。
そうして、地元農夫は教わった通りに畑の手入れをして、おじさんには色々な畑を見てもらった。
途中、先に畑を見てもらった農夫がやって来て、似たような改良が必要なところはそのやって来た農夫が陣頭指揮を執る形で、おじさんには次の畑に行ってもらった。
そうすると、段々と効率が上がり、畑の改良に適した時期は過ぎようとする頃には、だいたい全部の畑を見てもらうことができた。「また来年もお願いします」と最後のおじさんを返し、効果は麦を作ってからのお楽しみとなった。
この間、悠生もステファニアも激務であった。
麦畑のスペシャリストのおじさんは、現地語が全く話せない。なので、悠生かステファニア、どちらかが通訳としてハンサム領に居なければならず、夕刻になり、その日の作業が終わると今度は日本語教室の先生役が待っているのである。
その上悠生は教材作りがあり、本当に時間との闘いであった。土地改良が終わる頃には心底体が疲れていた。今日からはゆっくり休めると床につく悠生とステファニアであった。
パソコンには無論、元々この世界の文書は編集どころか表示も出来ない。何せ、地球では知られていない言語なのだから。それを、もう一つの体を手に入れた頃にステファニアにこの国の文字を教わり、それをフォントからキーボードのマッピングまで、OSがやるような仕事を悠生は地道にパソコンに仕込んでおいたのである。
今ではこちらのパソコンでも地球にあるパソコンでもこの国の言葉であるサーメイヤ語は難なく打てるのである。
悠生は元々アマチュア無線をやっており、それに役に立つのならとプログラミングへの心得も持っていた。こういうところは悠生は優秀なのであった。
悠生はアウトライン型のフォントもビットマップ型のフォントも両方作っていた。悠生はこういうところは抜かりがないのであった。
そんなこんなでOSやらソフト自体は世の中の潮流通り、複数の言語を同じ文書に混在させるのは基本機能として装備されている為、フォントと入力方法さえ作ってしまえばあとは市販のソフトで文書は作れるのであった。
これを見本に、ISOなどの国際基準を定める組織に送り、手作りで仕込まなくてもソフトウエアメーカー側が対応してくれるようにする為の下地を作ることも忘れない。
その組織へのパイプには、トンデモ世界の第一人者というキャラクターの情報網も使っている。イヤな称号だが、何かと役立つ知識であった。
そうこうしているうちに、今日の分の教材は揃った。それをレーザープリンタで1枚ずつ書き出し、地球にいる悠生に渡し、ガリ版用紙に転写してもらってガリ版用紙を貰い、それを旧式の印刷機で生徒分と、自分たち用を印刷した。プリンタで書き出した原本は、一応保存用にファイリングしているのである。
同じ手順で合計5日分の教材を作り、この日の教材作りは終了にした。
何故、先行して教材を作ったかといえば、これから何度かハンサム領へ行きたかったからである。悠生はこの作業が終えると、ハンサム領へ出向き、明後日から2ヶ月程、ステファニアと、もう一人、人を連れてハンサム領を訪問することを執事に告げるのであった。
次の日、またも教材作りをし、3日分教材を作り、その後は日本語教室の準備をする悠生とステファニアであった。
講義を終え、風呂、食事を済ませた悠生は明日が早いこともあり、早めに就寝をとるであった。
*
果たして、朝ご飯を食べた後、悠生とステファニアはハンサム領へと行った。
ハンサム領へと入ると、レオニー・ハンサム伯爵が出迎えてくれていた。そこで、前回話せなかった領地の特徴やら、運営の仕方、土地が痩せているなど問題点を詳しく教わった。
一通り話せたことと、日本語教室の準備もあり、悠生とステファニアは王都へと戻った。
次の日、ステファニアは地球へ吐き出し窓の魔法を開いた。
「おぉ。ここがアカツキ領ですか」
そこから現われたのは、麦のスペシャリストの農家のおじさんであった。
おじさんにはハンサム領の、今は収穫も終わり、平地となった麦畑の土を見てもらった。
「長い間同じ作物を植えていて、土地が痩せてますね。肥料が必要です」
やはり、土は痩せているらしい。
そこで、現地調達で土の改良を農夫と一緒に行った。
これで次の収穫高はましにできるとおじさんは言った。しかし、土の改良は時間がかかるし、麦畑はここだけではない。
「またお願いすると思いますので、そのときもよろしくお願いします」
このおじさんには1週間ほど居て貰い、そのおじさんと交替で、また別の麦のスペシャリストのおじさんがやって来るという手法にした。
そうして、地元農夫は教わった通りに畑の手入れをして、おじさんには色々な畑を見てもらった。
途中、先に畑を見てもらった農夫がやって来て、似たような改良が必要なところはそのやって来た農夫が陣頭指揮を執る形で、おじさんには次の畑に行ってもらった。
そうすると、段々と効率が上がり、畑の改良に適した時期は過ぎようとする頃には、だいたい全部の畑を見てもらうことができた。「また来年もお願いします」と最後のおじさんを返し、効果は麦を作ってからのお楽しみとなった。
この間、悠生もステファニアも激務であった。
麦畑のスペシャリストのおじさんは、現地語が全く話せない。なので、悠生かステファニア、どちらかが通訳としてハンサム領に居なければならず、夕刻になり、その日の作業が終わると今度は日本語教室の先生役が待っているのである。
その上悠生は教材作りがあり、本当に時間との闘いであった。土地改良が終わる頃には心底体が疲れていた。今日からはゆっくり休めると床につく悠生とステファニアであった。
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