５話　リベリア王国

宝珠の儀が終わり、アーバイン領にてアスランは勉学に励んでいた。



「アスラン様、王国の名前はリベリア王国ですよ。解りましたか？」

「この国はリベリア王国で、東に馬車で10日ほど行くとアーバイン領があるんだね」



簡単な知識を教えてくれているのは、何と獣人族の女性メイドであった。

初めて獣人族を見た時は、ビックリしたが何故か感激していた。それと同時に耳や尻尾を触りたくなったが、今でも我慢している。獣人の子供や奴隷ならいざ知らず、大人の獣人族の女性の耳や尻尾をさわるのは失礼にあたるらしい。



あ～～、本当に触りたい。



そんなことを考えながら、リベリア王国について学んでいると１年の月日がたっていた。





学んだ知識は日本に似ていることが多かったのだが、たった１年で一般的な知識を覚えられたら上出来だと思う。両親もアスランは天才ねって言うほど親ばかを発揮している。





覚えた知識はこちら。

・日本と同じで、１日は２４時間であった。また、週は（風・火・水・土・闇・光）の６日で、月は３０日。１年は１２ヶ月あり３６０日であった。

・お金に関しては、日本では１円に対して、リベリア王国では１ギルであった。



鉄貨　　→　　　 10ギル

半銅貨　→　　　 50ギル

銅貨　　→　　 100ギル

半銀貨　→　　 500ギル

銀貨　　→　 1,000ギル　

半金貨　→　 5,000ギル

金貨　　→　 10,000ギル

白金貨　→1,000,000ギル

リベリア王国では１円の貨幣はなく、鉄貨１枚が最低の支払いらしい。



また、寸法の測り方も10進法が使われており、

１ｃｍ　→　　１セル

１ｍ　　→　　１メル（100セル）

1ｋｍ　→ １キル（1000メル）

それ以外の単位はなく非常に簡単で覚えやすかった。



その他にも文字や言葉、一般的な常識や歴史を学んだ。

やっぱし、元々の考え方や知識があるから覚えるのも楽で助かるなぁ～。これでやっと母様も魔法について教えてくれるだろう。実を言うとアスランは、魔法を使いたいがために必死で１年間勉強したのであった。





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とあるメイドと両親の会話



「アスランの教育は順調かい？」

「はい。順調です。むしろ順調すぎて困っております」

「そんなにか？」

「はい。２年以上かけて覚える内容をこの調子でいくと後半年で覚えてしまします。全部で１年で覚えることになりますので」



アデールとアドリーヌを驚愕の表情をしており、

「他には何かあったか？」

「何かと魔法の話を聞いてくるので、魔法に興味があると思います」

「一般的に魔法は６歳で学校から習う予定だがらな。我々貴族の場合でも家庭教師を雇い早くても５歳から教えるのが普通だが、アドリーヌどう思う？」

「そうですねぇ～、覚えや理解力もあるのでしたら魔法の勉強をしても問題ないかもしれませんね。それだったら、ベルトが王都の学校に半年後行くので、ベルトに教えていた家庭教師をそのままアスランに教えさせてはいかがですか？」

「それはいいな。その方向で頼む」

「ご主人様。承知しました。」



メイドは報告が終わると部屋を退室する。

その後もアデールとアドリーヌはアスランのことについて話合いを続けるのであった。



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そんな話をしらないアスランは、その後も勉強を頑張り、４歳には魔法の勉強ができるのであった。