あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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そして会場に着いた。








うわぁ・・・こんな広い所で紹介されるの?






緊張しちゃうよ・・・。




そしてさっきから何故か視線をいっぱい感じるんだよね・・・。






「ねぇ晃君、視線を感じるんだけど・・・」


「そりゃそうだよ。紗羅目立ってるからね」


「そんなわけないじゃない」


「そうなんだって!!」


「もう・・・私お手洗いに行ってくるね」




まだ時間あるから、今のうちに行っとかなきゃ。




「場所わかる?」


「うん大丈夫」






さっき確認したから。




そして私はトイレに向かって歩き出した瞬間、何かに躓いて転びそうになった。








きゃあ~~~倒れる~~~!!!!






っと・・・あれ?痛くない・・・?






そして恐る恐る上を見てみると美形の男の子と目が合った。




もしかして私を助けてくれたの?


はっ!!早くお礼言わなきゃ。






「あの・・・助けてくれてありがとう」


「いいえ、どういたしまして♪」と笑顔で言う美形の男の子。










うわぁ・・・本当に綺麗な男の子だ。






私と同じくらいかな?






まぁ私は子供っぽいんだけど・・・。








「ねぇ君紗羅ちゃんだよね?」とその男の子が聞いてきた。






え?なんで私の名前知ってるの?






「うんそうだけど・・・私のこと知ってるの?」


「やっぱりそうなんだ・・・。俺のこと覚えてない?」


「誰ですか?」






ってかあなたは誰なんですか?






「あなた誰なの?」


「誰って?すぐに分かるよ。じゃあね紗羅ちゃん❤」と言って去って行った。










なんなのよ!!!


ちゃんと名乗りなさいよ!!!


そしてパーティーは始まった。






「本日は晃と紗羅の誕生日パーティーにお越し頂き有難う御座います。早速ですがご挨拶をさせて頂きます」とお父様が皆に言った。


「愛野晃です。皆さん本日は僕達のパーティーに来て頂き有難う御座います。楽しんで行って下さい」と晃君は丁寧に言った。








パチパチパチと拍手が鳴り響く。




うわぁ・・・次は私だ・・・。






「皆様初めまして愛野紗羅です。長い間アメリカにいましたが先月に日本に帰って参りました。今後よろしくお願い致します」と言い一礼をした。








パチパチパチと拍手が聞こえた。




ホッ・・・終わった・・・やっと終わったよ。






「紗羅おつかれ。よくやった♪」とお父様が嬉しそうな笑顔で言った。


「はい♪」






「愛野さんお久しぶりです」とお父様に話し掛けてきたダンディなおじさん。






誰なんだろう?






「これは一条さん久しぶりですね」と笑顔で答えるお父様。


「紗羅ちゃん久しぶりだね。私のことは覚えてるかな?」と言って私に手を差し伸べて来た。


「すみません・・・覚えてないです・・・」と言い差し伸べられた手を軽く握った。

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