あの瞬間キミに恋した
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「君が4歳の誕生日の日に誘拐されたんだ・・・。探しても探しても見つからなかった」
そうだった・・・晃君もそう言ってた・・・。
「で、最近分かったんだ。誘拐したのが私の元秘書だって言うことが・・・。数年経った今、彼女が私に伝えたい事があると連絡が入った。そして私は彼女に会った。そして彼女は全てを話してくれた」
『私はあなたを愛していました。けれどあなたは私には振り向いてくれなかった。その矢先に奥様が妊娠していることを知って、それからずっと辛くて・・・。そして私は娘さんがいなくなれば、あなたが振り向いてくれると思って誘拐をしてしまいました・・・。ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・』
「そして誘拐してすぐ後に、施設の前に置いて行った・・・。生年月日と紗羅の名前だけ書いた封筒だけ添えて・・・」
・・・。
許せない・・・誘拐なんてしておいて、今更ごめんなさいって?
そんなんで許せるわけないじゃない!!!
でも・・・誘拐されてなかったら、今の両親には出会えなかったんだ・・・。
そう思うと、その女の人のことを憎めない気がした・・・。
「全て私が悪かったんだ・・・。本当にすまない・・・」
おじさん・・・この人は、私の本当のお父さんなんだ・・・。
「紗羅・・・誰が悪いってわけじゃないんだ」とお父さんが必死で言う。
「うん、わかってる・・・」
でもこれから私はどうなるの?
まさか・・・私を戻すなんてことしないよね?
「紗羅ちゃん・・・都合の良い話だが、戻ってきてくれないかな?私は今まで育ててあげられなかった分、君と一緒に暮らしたいんだ」と涙を流しながら言うおじさん。
・・・。
おじさんの気持ちは痛いほど伝わってきた・・・。
どうすればいいの?
はっきり言っておじさんのことは好きだよ。
でも本当のお父さんだって言われてもすぐには、感情がついていかない・・・。
おばさんや晃君のことだってそう。
急に家族なんだとは思えないのが本音・・・。
「紗羅・・・愛野さんの所に戻りなさい。私達なら心配しなくていいのよ。今まで紗羅と一緒にいたんだもの。会いたくなれば、いつでも会えるし。ねっ」と微笑みながら言うお母さん。
「そうだ。紗羅は幸せ者なんだぞ。父親と母親が2人いるんだから」と笑顔で言うお父さん。
お父さんお母さん・・・そうだね。
私は幸せ者だ、こんなに良い親がいるんだから!!
「お父さんお母さんは、それで良いの?」
「ああ」
「もちろんよ」
「分かった」
それから深呼吸をして「おじさん、これからよろしくお願いします」と笑顔で言った。
「出来ればお父さんと呼んで欲しいんだけどな・・・」
「じゃあ・・・お父様って呼んでいいですか?お母様のこともそう呼んでるので・・・。ダメですか?」
「ありがとう。嬉しいよ」と言って抱きしめられた。
びっくりした・・・。
だって急に抱きしめてくるんだもん。
でもおじさん・・・じゃなかった、お父様の腕の中は不思議と安心できる・・・。
これから私どうなるんだろう?
ドキドキなような不安なような、そんな気分。
そうだった・・・晃君もそう言ってた・・・。
「で、最近分かったんだ。誘拐したのが私の元秘書だって言うことが・・・。数年経った今、彼女が私に伝えたい事があると連絡が入った。そして私は彼女に会った。そして彼女は全てを話してくれた」
『私はあなたを愛していました。けれどあなたは私には振り向いてくれなかった。その矢先に奥様が妊娠していることを知って、それからずっと辛くて・・・。そして私は娘さんがいなくなれば、あなたが振り向いてくれると思って誘拐をしてしまいました・・・。ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・』
「そして誘拐してすぐ後に、施設の前に置いて行った・・・。生年月日と紗羅の名前だけ書いた封筒だけ添えて・・・」
・・・。
許せない・・・誘拐なんてしておいて、今更ごめんなさいって?
そんなんで許せるわけないじゃない!!!
でも・・・誘拐されてなかったら、今の両親には出会えなかったんだ・・・。
そう思うと、その女の人のことを憎めない気がした・・・。
「全て私が悪かったんだ・・・。本当にすまない・・・」
おじさん・・・この人は、私の本当のお父さんなんだ・・・。
「紗羅・・・誰が悪いってわけじゃないんだ」とお父さんが必死で言う。
「うん、わかってる・・・」
でもこれから私はどうなるの?
まさか・・・私を戻すなんてことしないよね?
「紗羅ちゃん・・・都合の良い話だが、戻ってきてくれないかな?私は今まで育ててあげられなかった分、君と一緒に暮らしたいんだ」と涙を流しながら言うおじさん。
・・・。
おじさんの気持ちは痛いほど伝わってきた・・・。
どうすればいいの?
はっきり言っておじさんのことは好きだよ。
でも本当のお父さんだって言われてもすぐには、感情がついていかない・・・。
おばさんや晃君のことだってそう。
急に家族なんだとは思えないのが本音・・・。
「紗羅・・・愛野さんの所に戻りなさい。私達なら心配しなくていいのよ。今まで紗羅と一緒にいたんだもの。会いたくなれば、いつでも会えるし。ねっ」と微笑みながら言うお母さん。
「そうだ。紗羅は幸せ者なんだぞ。父親と母親が2人いるんだから」と笑顔で言うお父さん。
お父さんお母さん・・・そうだね。
私は幸せ者だ、こんなに良い親がいるんだから!!
「お父さんお母さんは、それで良いの?」
「ああ」
「もちろんよ」
「分かった」
それから深呼吸をして「おじさん、これからよろしくお願いします」と笑顔で言った。
「出来ればお父さんと呼んで欲しいんだけどな・・・」
「じゃあ・・・お父様って呼んでいいですか?お母様のこともそう呼んでるので・・・。ダメですか?」
「ありがとう。嬉しいよ」と言って抱きしめられた。
びっくりした・・・。
だって急に抱きしめてくるんだもん。
でもおじさん・・・じゃなかった、お父様の腕の中は不思議と安心できる・・・。
これから私どうなるんだろう?
ドキドキなような不安なような、そんな気分。
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