あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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「いえ、私に出来ることなんてお話するくらいなので・・・」


「ありがとう紗羅さん。これからもよろしく頼むよ」


「はい」と笑顔で答えた。


「ところで紗羅さんご兄弟はいるのですか?」


「いえ、父と母と私の3人家族です。どうかしましたか?」


「いや・・・変なことを聞いてすまない・・・」


「いえ・・・」






どうしたんだろうおじさん・・・。




「じゃあ父さん紗羅ちゃん送っていくから」


「ああ」


「じゃあ行こうか」


「うん」
そしてドアを開けるとリムジンが目の前にあった。




「さあ紗羅ちゃん乗って」




ええっ!!!


リムジンに乗るの?




「いいよ晃君、家近いから歩いて帰るよ私」


「遠慮しないでいいから」






ふわっ・・・。






ん?体が浮いてる?






「キャッ!!!」


「晃君降ろして」




そう私は晃君にお姫様抱っこをされたのだった。




そして私は車に乗せられた。




「紗羅ちゃんって意外と頑固なんだね。素直に乗ればいいのに」


「だって、こんな車に乗ったことないから。私が乗ったらいけないような気がして」


「そんなこと気にしないでいいのに。これからは家に来た日は帰りは車だからね。紗羅ちゃん分かった?」


「分かりました・・・」


「ふふっいい子だね紗羅ちゃん」




なんか晃君こんなキャラじゃなかったような?


そしてその頃晃宅では・・・。




「田中これを鑑定に出してくれ」晃の父は紗羅の髪の毛と自分の髪の毛を執事に渡した。


「旦那様なにをお考えなのですか?」


「なにも・・・理由は聞くな。とにかく鑑定に出してくれ、頼んだぞ!!」




「はい分かりました」




一応調べといてもらった方がいい。


似ている人間が世界に何人かはいるとは言うが、あんなに似ることがあるのだろうか?




名前もまったく同じだと言っていた。


あの娘が気になって仕方がない・・・。

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