あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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そして屋上に着いた。










「こんな事言うのおかしいと思うんだけど、渋谷さんに会って欲しい人がいるんだ。」










え??私に???










「僕の母さんなんだけど・・・。」と言って一枚の写真を私に見せる愛野君。












そして私は写真を見てみた・・・。












!!!!!!!!












その写真には私にそっくりな女性が写っていた。














え???私に似てる・・・。












「渋谷さんに似ててビックリした??」














「うん・・・ビックリしちゃった!!でも本当にそっくりだね・・・。」












「僕もビックリしたんだ。君に初めて会った時・・・。一瞬母さんかと思うほど・・・。」












あっ!!!それで愛野君、私の事見てたんだ・・・。






謎が解けた!!!














「うん、で君に頼みがあるんだ・・・。」














「頼み??」












「うん、僕の妹のフリをしてほしいんだけど・・・。」










「妹さんいるの??」


「うん、4歳の時に誘拐された僕の双子の妹・・・」


「妹さん誘拐されたの?」


「うん・・・それから母さんはショックの余り、妹が誘拐されたと言う記憶を消した」


「記憶を消したって・・・」


「そのままの意味だよ。今でも母さんは妹がアメリカの病院で治療してると思ってるんだ」


「何年もそう思ってるの?」


「ああ・・・」


「妹さんの行方は分からないの?」


「それは分からない・・・。生きてるのかも知れないし死んでるのかも分からない」




そうなんだ・・・愛野君のお母さん可愛そう。




力になりたいな・・・。
こんな私でも役に立てるのなら。 




「愛野君、私でよかったら力になるよ!」


「本当に?ありがとう。こんなこと君にしか頼めないって思ってたんだ・・・。本当にありがとう」とすごく爽やかな笑顔で言う愛野君。


「で、私はどうすればいいのかな?」


「母さんに会って話をしてくれるだけでいいんだ」


「それだけでいいの?」


「ああ」


「聞くの忘れてたんだけど妹さんの名前教えて」


「うん・・・君と同じ名前だよ」


「え?私と同じって・・・さらちゃんって言うの?」


「うん、漢字も一緒なんだ」


「そうなの?あははっ、ちょっとビックリしちゃった」


「僕も名前聞いた時ビックリしたんだ実は・・・」

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