あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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「うん確かに早くてビックリした。で、俺様ってどこのどなたですか?アンタはただの櫂斗でしょ」


「ああ、じゃあ櫂斗様だな。紗羅言ってみて」




は?なんで自分の彼氏を様付けで呼ばなきゃいけないのよ!




「はぁ?絶対にイ・・・ヤ!」


「1回だけでいいから、なっ紗羅」


「だから嫌だって言ってるでしょ!!!」


「は~~い、そこの2人さんスト~~ップ」とお母さんがやって来た。


「櫂斗君、紗羅と上手く行ってるのよね?」と何故か目をキラキラさせて櫂斗に聞くお母さん。




はぃ?いきなりなに言ってるんだか。




「はい順調です」


「やっぱりそうなのねぇ~~~♪」
で・・・お母さんは一体何を考えてるのかな?




「ねぇねぇ、結婚はいつするの?」とさらに目をキラキラさせて言うお母さん。




え?結婚って・・・まだ言ってるよ・・・。




「何年か経ったらします」と笑顔で答える櫂斗。




「え~~っ!!そんなに待てないわぁ~~。高校卒業したら、すればいいじゃない!ねっそうしましょ♪」




そうしましょ♪って・・・そんなに早く結婚出来るかぁぁ~~~!!!!!!






「そんなに早くですか?」と少々困り気味の櫂斗が言う。




あははっ、櫂斗が困ってる~~って!こんな馬鹿な事思ってる場合じゃないじゃん!!!


そりゃあね櫂斗と結婚するのは夢だけど、成人してからしたいのが私の理想。




「私も大賛成よ!」






ん?この声は・・・櫂斗のお母さんだ。




「紗羅ちゃんこんにちは♪」


「おばさんこんにちは・・・」




すごいタイミングで現れたおばさん。余計に話がややこしくなりそう。




「櫂斗、男らしくプロポーズしなさいよ。紗羅ちゃんが待ってるわよ!」




はい、思いっきり待ってます・・・って!でも今すぐってわけにはいかないんじゃ・・・。




「母さんおばさん、今すぐには無理です」


「ええ~~~なんでぇ?」とお母さん達は声を揃えて言った。




プッなんでハモってるの。って笑ってる場合じゃなかった。




「それは・・・」


「それは?」


「まだ結婚なんてしたくないからです」




うん櫂斗の気持わかる。そんなに若く結婚なんてしたくないよね!

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