あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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またこの展開?去年と同じ事してるよ、私・・・あはははは。




とにかく謝らないと!!


「ごめんなさい」


「君大丈夫?」


「え?あっ!大丈夫です」


「僕こそぶつかってごめんね」




そしてぶつかった相手の顔を見ると。




うわあ~~すっごくカッコ良い男の子だ!!!
目はパッチリしていて背も高くて、声もハスキーで
まさにモテる男の子ってイメージだった。


見たこと無い顔だから、2年生なのかな?と男の子の名札を見ると、3年1組と書いてある。




ん?ってことは私と同じクラスじゃない!!




でも、見たこと無いのはどうして?




「あの、君もしかして1組の子?」


「うん、そうだけど」


「そっかよかったよ。僕も1組。今日転校してきたばっかりなんだ」


「そうなんだぁ。どうりで見たこと無いと思ってた。あははははっ」


「僕、愛野晃あいのあきらです。よろしくね」と笑顔で言った。


「私、渋谷紗羅です。こちらこそよろしくです」と笑顔で言った。


初対面だから、印象良くしとかないとね。


「渋谷さん、そろそろ行かないとヤバイかも」


「あっ!!そうだった。愛野君行こ」と何故か愛野君と一緒に教室に入ることになったのだった。




私達が教室に入った瞬間、クラスのみんなに一斉に見られた。


ん?なんでこんなに注目されてるのかな?




あっ!そうか、みんな愛野君を見てるんだ。うん、きっとそうだよ。




「紗羅、隣の男の子は誰?」とマリが聞いてきた。


「え?さっきぶつかっちゃって、話を聞くと今日転校して来たんだって!で、私と同じクラスだったから一緒に来ただけだけど、どうして?」


「なるほど・・・そういうことね。浮気じゃなくてホッとした」


う・浮気ってなによ!!!私がそんなこと
するわけないじゃない!!




私は櫂斗一筋なんだから。




「マリぃ、そんなことする訳ないじゃない!」


「はいはいわかったから、紗羅」

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