あの瞬間キミに恋した

桜川椿

52

「おい・・・紗羅!!!」


ん?なによ・・・うるさいなぁ・・・。


「紗羅!遅刻するぞ」


はっ・・・!!時計を見ると7時40分・・・。


「櫂斗・・・もうちょっと早く起こしてよ!」


「何回も起こしただろうが!お前が起きなかっただけだろ?」


うっ、どこかで聞いたセリフだ。そう・・・入学式の朝にお母さんに言われたんだ。


「うっ・・・ごめん」


「ほら早く制服に着替えろよ」と私の制服を渡してくれる櫂斗。


櫂斗は優しいね。


「うん、着替えるから出て行ってよね」


「わかってるって!早くしろよ!」


「うん」


そして急いで制服に着替えた。


今日はもちろん朝食抜きだ。食べる時間ないしね。あはは。 


「紗羅早く乗れよ。マジで遅刻する!」と自転車に乗るようにうながす櫂斗。


「え?いいの?」


「いいから早くしろ!」


「は~い」


ヤッター!今日も櫂斗の後に乗れるんだ。すっごく嬉しい!


そして私達は急いで学校に向かった。


そして学校に着いた。


「やっと着いたね。間に合ってよかったぁ。櫂斗大丈夫?」


「ハアッハアッハアッ、紗羅お前重すぎ・・・ダイエットしろよ!」


ムカッ!


「重いってレディに向かって言う言葉じゃないでしょ!!!」


「プッ・・・紗羅がレディだって?お前はレディじゃなくて、ただのガキだよ。はははっ」


ムッカー!


「ガキじゃないもん。そんなに重いなら、後に乗せてくんなくていいから!」と櫂斗を置いて足早に教室に行った。


「くそっ!紗羅のヤツ」


そして教室に入った。


「マリおはよ~」


「紗羅どうしたの?なにかあった?」


「ううん、ちょっと櫂斗とケンカしただけ」


「また?まぁそうじゃないかと思ったけどね。早く仲直りしなさいよ」


「うん、わかってる」


はぁぁ。また、くだらない事でケンカしちゃったよ。


私って進歩してないよね。後で櫂斗に謝らなくちゃ。


「そうだ、マリ昼休みに紹介したい人がいるんだけど?」


「ん?誰?紗羅の知り合い?」


「うん」


「そっか。うん、わかった」


「ありがとうマリ」


「なにお礼言っちゃってんの?変な紗羅~」


薫に頼まれてた件をマリに言った私。


ふぅ、でもよかった。マリに断られたら薫に恨まれるところだよ。


そして私は薫にLINEをした。


『さっきマリに紹介したい人がいるって言ってみたら、会うのOKしてくれたぜぃ(o^^o)昼休みに裏庭に来てちょ~~~♪♪』




これでよしと・・・。


ブブブブブ~~とスマホが震えた。


見てみると薫からのLINEだった。


『紗羅サンキュ。それにしてもお前、アホみたいなLINEしてくんなよな!まともなLINEしろよ!』


この野郎LINEで反撃してきやがったなぁ!


そして私は薫に


『ふふふ薫君・・・そんなこと言っていいのかなぁ?マリ紹介してやんないよ?いいの?』と返事した。


そして薫から返事が来た。

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