格闘チャンプの異世界無双 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無双する〜

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

75話 領主からの呼び出し

「なに? 領主が俺を呼んでいるだと?」

「はい。なんでも、リキヤさんとお話がしたいとのことです」

 ある日のこと。
 俺は冒険者ギルドで受付嬢に呼び出され、領主からの呼び出しを受けたことを知らされた。

「ふむ。領主……つまりは貴族と謁見するわけか。俺のような平民にいったい何の用だ?」

「さあ? 詳しいことは存じ上げませんが」

 まあ、十中八九、興味本位だろうな。
 俺がこのノックスの街を拠点に活動を始めて、数か月が経つ。
 フィーナの村から連れてきた盗賊を奴隷として売り払い、『赤い三連星』を名乗るCランク冒険者を一蹴し、大量のゴブリンを狩り、ゴブリンキングやゴブリンエンペラーまで討伐した。

 ここ最近は、ネネコや『赤い三連星』を鍛え、それぞれが活躍を見せている。
 俺の名前は街に広まりつつある。
 そんな中での突然の領主からのお呼び立て。
 噂の男がどんなものかひと目見てやろう、といったところだろう。

「面倒だな……」

 だが、断ることはできない。
 断ったらこの街にはいられなくなる可能性がある。

「仕方がない。呼び出しに応じると伝えてくれ。それで、日時は決まっているのか?」

「いえ、それはまた改めて連絡をいただくことになっています」

「そうか。わかった」

 俺は冒険者ギルドを後にする。
 そして、ネネコが待つ宿屋へ戻ったのだった。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品