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現実世界にダンジョン現る! ~アラサーフリーターは元聖女のスケルトンと一緒に成り上がります!~

私は航空券A

冒険者の少女2

 俺達は、走る。ポニテ少女こと、ローズの仲間達の元へ。


 気分は、今まさに、囚われの姫を救出に向かう王子様。


 しかし、現実は走るアラサー。
白タイツとか、絶対に似合わないと思う。


 タイツに、つぶされたスネ毛が最高に無様だわ。


 続く、石畳を走り終えて、神殿の中に入ってみると。
白い石材で出来た壁には、毒々しい植物の蔦がビッシリとはえており、


 いよいよ、ダンジョンのソレを思わせる。




「こっちよ」




 いくつかの通路を抜けると、地下へ続く階段が。


 その階段を降り終えると、神殿内部よりも広い空間があらわれた。


 ゴツゴツとした岩壁に囲まれたそこは、まるで地下祭壇。
良く見れば、あちらこちらに地底から、噴き上げてくるマグマの姿が見える。


 最初のダンジョンに比べて、光源は低いが走れる程度には明るい。


 神殿内とは違い、ここからは、剥きだしの通路だ。


 通路をあがったり、さがたりと、走り続けて。


 ようやく、次の階層へと繋がる門に到着した。


 ここまで、モンスターに出会わなかったのは、ローズのパーティーが道中、倒したからだろう。


 モンスターが再ポップするのか、どこからか来るのかはわからないが。
倒し終えてから、そう時間が経ってない気がする。


 その為、道中は快適そのもの。
レベルアップの恩恵を受けて、今まで走り続けていても息があがることすらしない。


 以前の俺であれば、今頃、脇腹あたりが悲鳴をあげていたことだろう。


 ステータスの大切さを、再確認といったところか。




「フロアボスは、まだ復活していないわね」




 ローズが、門の前で止まって、確認するかのようにつぶやく。




「フロアボスってのは、復活するものなのか?」




「あんた、それでよく冒険者をやっていられるわね。常識でしょ?」




 どうやら冒険者にとって、フロアボスが復活することは常識だったらしい。




「なるほど、勉強になった。ありがとう」




「はぁ……。まぁ、いいわ。進みましょう」




 はぁ。こいつ使えねぇ、とか思われてしまっただろうか。






 それから、ダンジョンを進むこと程なくして、目的地に到着。


 そこは今まさに、大男が少女に暴行を働かんとする現場。
服装の乱れ具合からしても、事後ではないようだ。


 どっちが、ローズのパーティーメンバーかはわからない。
しかし、攻撃をするべき相手は大男しかいないだろう。


 間違っていたときは、アレだ。まぁ、そのとき考えよう。


 俺は、走る速度をあげて、


 そのまま、バット現行犯の腹へ打ち込む。


 鈍い音と、肉の感触。


 打ち付けられた男は、錐揉みしながら打ち上げられる。




「クレアッ!」




 そう叫んだ、ローズが少女に駆け寄る。


 クレアと呼ばれた少女は、服を乱暴に破られ、頬には殴られたであろう赤い痣が。


 間に合って、本当によかった。


 よく見れば、薄汚れた見るからに無法者アウトローした男が三人。


 そして、ローズのパーティーメンバーらしき人間は、先ほど助けた少女の他に。
十代後半くらいの男と、こちらは十代半ばの少女が一人。


 どちらも、地面に倒れ動けないようだ。
男の方は、悔しそうに拳を握り締めている。


 目の前で、パーティーメンバーが暴行を受けようとしていたのを、
見ていることしかできなかったのだ。無理もない。




「ご主人様。わたしは、回復魔法にあたりますっ」




「ああ、まかせた」




 って、クリスティーナさん回復魔法使えたの?


 さて、無法者アウトローと呼ばれた男達に向かい合う。
バットで打ち抜いた男は、戦線離脱が決定したようだ。


 ピクピクと泡を吹いて倒れているから、間違いないだろう。
もし、『フルスイング』を使っていたら、死んでいたかもしれないな。




「てめぇっ、誰だっ!」




 男の一人が叫ぶ、どちらの武器も刃の厚い剣。
それに、似たような黒い毛皮を基調とした装備。


 見分けがつかないな、もうこの際、AとBでいいだろう。


 どうせ、ぶっ飛ばすのは決定事項だ。




 バットをクルリと回した後、男達に向ける――




「俺か……俺は、お前達をぶっ飛ばす男だ!」


 

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