夢逃人(ドリーマー)
第21章 さいれんず と ファンレター
夜の高速道路を猛スピードで東京に向かうマコト。
マコト「、、、あの少年、、、タクト、、、あいつは何をしようとしてるんだ?」
時速130Km。ほとんど車は走っておらず、トラックを数台追い越す。
マコト「、、、行方が判らないって大原さん言ってたし、、何か手がかりは無いのか?、、、、、そう言えば、、、。」
藤木「では、、研究員の方々、、宜しくお願いします!」
会議が解散となると研究員たちはそれぞれ駐車場へと向かった。
藤木「スミレさん、大原さん、ちょっと来て下さい!」
藤木が二人を呼び止めた。
藤木「私とスミレさんはヘリにて都庁の屋上に向かいます。大原さんは近くの高層ビルに待機して下さい。」
大原「藤木先生!何か考えがあるのですか?」
すると藤木が大きなショーケースを出してくる。開けると中には拳銃とライフルが入っていた。
藤木「この拳銃はスミレさんに、、スナイパーライフルは大原さんにお渡しします。もし『災厄』が現れたらこれで狙撃をお願い致します!ただ、、『呪符』を練り込んだ弾丸は2発しかありません、、、。それぞれ1発ずつ装填してあります。」
大原「、、、絶対に外せないという事ですね、、。」
藤木「はい、、、ですが、、、大原さんは経験上、狙撃が得意とお見受けしておりますわ。」
大原「、、、はい、、。」
藤木「では、、スミレさん!屋上にヘリを待機させてます!一緒に都庁に向かいましょう!」
スミレ「わかりました!!」
スミレは拳銃を握りしめた。
マコトは高速道路を降りると渋谷に車を走らせた。
時間は深夜2時30分を回っていた。
マコトの所属する芸能事務所の前に車を停めると、立ち入り禁止のテープを破って中へ入った。
マコト「あいつ、、、いっつも俺達に手紙くれてたな、、、何か手掛かりになるかも、、。」
事務所のドアはガラス製で鍵が掛かっていて中に入れなかった。
辺りを見回すと美術スタッフが使うのであろう木材が束ねてあった。
そこから手頃な1本を手にすると入り口のガラスめがけて振り下ろした。
バリンっ!!と見事に割れて、そこから手を入れて鍵を開ける。
深夜の事務所は暗闇で、マコトはスマホのライトを頼りに『さいれんず』の荷物が保管されている小さな会議室までやってきた。
中に入ると段ボールを見つけた。
マコト「確か、、、ここにしまったような、、、。」
すると中には手紙が30数枚入っていた。あの少年、、長谷部タクトが『さいれんず』のライブ後にマコト達に渡していた手紙であった。
マコト「、、、一回も読んだ事なかった、、、。」
マコトは手紙を開いた。
「今日のライブもとても楽しかったです!!いつも『さいれんず』の二人のコントを見て笑わせてもらってます!!実は僕の日常は落ち込むことや、、辛いことばかりで、、でもお二人のコントには何か、、、勇気を貰えます!!これからも頑張って下さい!!」
別の手紙を開く。
「今日はちょっと相談なのですが、、実は僕は学校でひどいいじめにあっていて、、先生にも親にも相談したのですが誰も助けてくれません!どうしたら良いでしょうか?こんな悩み聞くのめんどうですよね、、すみません、、誰にも相談出来なくて、、、またライブ楽しみにしてます!!」
また別の手紙を読む。
「先日TVで数秒でしたが『さいれんず』のコント見ました!凄いですね!このまま売れてほしいです!あとキョウジさんの結婚と奥さんの妊娠もおめでとうございます!!僕も日常を頑張ろうと思います!、、頑張れるかな?、、、毎日凄く辛くて、、、どうしたら笑って暮らせますか?楽しく生きていく秘訣とかありますか?またライブ楽しみにしてます!!」
マコト「、、、、、俺達を応援してくれてたのは判ってたけど、、これって、、、ずっと、、俺達に助けを求めてたのか、、、。」
その他の手紙も『さいれんず』に向けた応援のメッセージと共に悩みを打ち明ける文が綴られていた。
「本当に何度もすみません、、、迷惑ですよね、、、でも、、、誰にも言えなくて、、どうしたら良いでしょうか?、、僕は、、、。」
そこでマコトは読んでいた手紙を丸めた。
マコト「、、、、あぁぁぁぁあ〜〜〜ちくしょう〜〜〜!!!」
マコトは叫んだ。力一杯叫んだ。
マコト「あのガキ!!絶対に見つけてやるからな!!」
しかしマコトにはタクトの居場所を知る術は無かった。
背後のウサギ大臣が口を開いた。
ウサギ大臣「、、、、ねえねえ、、、扉を塞がなきゃ、、、。」
マコト「、、、扉?」
ウサギ大臣「、、、そう、、、どんどんこっちの世界にみんな来ちゃうよ、、、。」
マコト「そういえば、、、藤木先生もさっき言ってたな、、、扉、、、水辺や鏡がその役目になるって言ってたな、、、、。記憶体の反応が多い場所、、、大原さんが見せてくれた地図だと、、、確か、、、多摩川か!」
マコト「、、、あの少年、、、タクト、、、あいつは何をしようとしてるんだ?」
時速130Km。ほとんど車は走っておらず、トラックを数台追い越す。
マコト「、、、行方が判らないって大原さん言ってたし、、何か手がかりは無いのか?、、、、、そう言えば、、、。」
藤木「では、、研究員の方々、、宜しくお願いします!」
会議が解散となると研究員たちはそれぞれ駐車場へと向かった。
藤木「スミレさん、大原さん、ちょっと来て下さい!」
藤木が二人を呼び止めた。
藤木「私とスミレさんはヘリにて都庁の屋上に向かいます。大原さんは近くの高層ビルに待機して下さい。」
大原「藤木先生!何か考えがあるのですか?」
すると藤木が大きなショーケースを出してくる。開けると中には拳銃とライフルが入っていた。
藤木「この拳銃はスミレさんに、、スナイパーライフルは大原さんにお渡しします。もし『災厄』が現れたらこれで狙撃をお願い致します!ただ、、『呪符』を練り込んだ弾丸は2発しかありません、、、。それぞれ1発ずつ装填してあります。」
大原「、、、絶対に外せないという事ですね、、。」
藤木「はい、、、ですが、、、大原さんは経験上、狙撃が得意とお見受けしておりますわ。」
大原「、、、はい、、。」
藤木「では、、スミレさん!屋上にヘリを待機させてます!一緒に都庁に向かいましょう!」
スミレ「わかりました!!」
スミレは拳銃を握りしめた。
マコトは高速道路を降りると渋谷に車を走らせた。
時間は深夜2時30分を回っていた。
マコトの所属する芸能事務所の前に車を停めると、立ち入り禁止のテープを破って中へ入った。
マコト「あいつ、、、いっつも俺達に手紙くれてたな、、、何か手掛かりになるかも、、。」
事務所のドアはガラス製で鍵が掛かっていて中に入れなかった。
辺りを見回すと美術スタッフが使うのであろう木材が束ねてあった。
そこから手頃な1本を手にすると入り口のガラスめがけて振り下ろした。
バリンっ!!と見事に割れて、そこから手を入れて鍵を開ける。
深夜の事務所は暗闇で、マコトはスマホのライトを頼りに『さいれんず』の荷物が保管されている小さな会議室までやってきた。
中に入ると段ボールを見つけた。
マコト「確か、、、ここにしまったような、、、。」
すると中には手紙が30数枚入っていた。あの少年、、長谷部タクトが『さいれんず』のライブ後にマコト達に渡していた手紙であった。
マコト「、、、一回も読んだ事なかった、、、。」
マコトは手紙を開いた。
「今日のライブもとても楽しかったです!!いつも『さいれんず』の二人のコントを見て笑わせてもらってます!!実は僕の日常は落ち込むことや、、辛いことばかりで、、でもお二人のコントには何か、、、勇気を貰えます!!これからも頑張って下さい!!」
別の手紙を開く。
「今日はちょっと相談なのですが、、実は僕は学校でひどいいじめにあっていて、、先生にも親にも相談したのですが誰も助けてくれません!どうしたら良いでしょうか?こんな悩み聞くのめんどうですよね、、すみません、、誰にも相談出来なくて、、、またライブ楽しみにしてます!!」
また別の手紙を読む。
「先日TVで数秒でしたが『さいれんず』のコント見ました!凄いですね!このまま売れてほしいです!あとキョウジさんの結婚と奥さんの妊娠もおめでとうございます!!僕も日常を頑張ろうと思います!、、頑張れるかな?、、、毎日凄く辛くて、、、どうしたら笑って暮らせますか?楽しく生きていく秘訣とかありますか?またライブ楽しみにしてます!!」
マコト「、、、、、俺達を応援してくれてたのは判ってたけど、、これって、、、ずっと、、俺達に助けを求めてたのか、、、。」
その他の手紙も『さいれんず』に向けた応援のメッセージと共に悩みを打ち明ける文が綴られていた。
「本当に何度もすみません、、、迷惑ですよね、、、でも、、、誰にも言えなくて、、どうしたら良いでしょうか?、、僕は、、、。」
そこでマコトは読んでいた手紙を丸めた。
マコト「、、、、あぁぁぁぁあ〜〜〜ちくしょう〜〜〜!!!」
マコトは叫んだ。力一杯叫んだ。
マコト「あのガキ!!絶対に見つけてやるからな!!」
しかしマコトにはタクトの居場所を知る術は無かった。
背後のウサギ大臣が口を開いた。
ウサギ大臣「、、、、ねえねえ、、、扉を塞がなきゃ、、、。」
マコト「、、、扉?」
ウサギ大臣「、、、そう、、、どんどんこっちの世界にみんな来ちゃうよ、、、。」
マコト「そういえば、、、藤木先生もさっき言ってたな、、、扉、、、水辺や鏡がその役目になるって言ってたな、、、、。記憶体の反応が多い場所、、、大原さんが見せてくれた地図だと、、、確か、、、多摩川か!」
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