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夢逃人(ドリーマー)

夕暮G太郎

第20章 災厄 と 人柱

キョウジが目を覚ますと時計は深夜0時を回っていた。
玄関で倒れていた様でいまだに意識がハッキリしない。

やっとの思いで立ち上がると室内には誰も居なかった。

キョウジ「、、、あれ、、、モエ、、どこだ?モエ!!」

室内は荒らされた形跡はなく、テーブルには夕食がそのまま並んでいた。

キョウジ「、、、そうだ、、あの少年が尋ねてきて、、、。」

キョウジは全てを思い出して咄嗟にモエのスマホに電話したが応答はない。

キョウジ「くそ、、、出ろ、、どうした、、何があった?」

スマホを切る。

キョウジ「、、警察にかけるか、、、くそ、、でも、、、どうしたら、、、。」

キョウジは焦っていた。気が付くとスマホの画面にマコトの電話番号が映った。

キョウジはマコトに電話をかけた。







マコトはラボの自室で寝ていた。

私用のスマホが鳴っていた。

目を覚ますマコト。

マコト「、、、なんだよ、、誰だ、、、あれ?キョウジからだ、、。」



キョウジ「、、、もしもし?マコトか?」


マコト「おう、、キョウジ、、久しぶり、、どうした?」


キョウジ「助けてくれ!!モエが、、、モエが居なくなっちまった、、。」

マコト「どういう事だ?何があった?!」








スミレはラボの自室で事務仕事をしていた。ノートパソコンで今回の夢逃人ドリーマーの報告書を作成していた。

するとドアを強くノックする音に気がついた。

ドアを開けるとマコトが立っていた。

スミレ「どうしたんですか?こんな時間に。」

マコト「大変だ!、、、あの中学生が、、タクトが動き出した!」

スミレ「え?!」

マコト「俺の相方、、、キョウジの奥さんのモエちゃんを拉致ったらしい、、!」

スミレ「それって、、、もうすぐ子供が産まれるって言ってた?」

マコト「そう!早く見つけないとっ!!」



その瞬間、施設内に放送が鳴り響いた。

「緊急事態、緊急事態、、新宿に大量の夢逃人ドリーマーを確認。関係者は至急第一会議室に集合。これは演習ではありません!繰り返す、演習ではありません!」


スミレ「なんですって、、やっぱり『血界』を狙ってきたわね、、、。」

マコト「くそ〜こんな時に、、、スミレさん!車の鍵貸してくれ!」

スミレ「え?一人で行くつもりですか?」

マコト「俺はタクトの住所の近くを探しに行くから、、スミレさんは新宿の方を頼む!」

スミレ「ダメですよ!相手は中学生とはいえ危険です!」

マコト「大丈夫だから!早くっ!」


スミレは渋々キーを渡した。

マコトは受け取るとすぐに走って行った。

スミレ「ちょっと!本当に気をつけて下さいよ!!」







ラボの駐車場に走ってきたマコトはスミレの車を見つけると乗り込んだ。
久しぶりの運転だったが躊躇せずにエンジンをかけた。

後部座席にはウサギ大臣も乗り込んでいた。

マコト「ウサギ大臣!飛ばすからな!しっかり捕まってろよ!」

車は奥多摩の山道を猛スピードで駆け抜けた。


高速道路の乗り場まではすぐで、深夜の時間帯だったので他の走行車はあまりなかった。
闇の中を東京へ向かってハンドルをきる。






会議室には20人くらいの研究員しか居なかった。

スミレ「大原さん!」

大原「鈴白!敵の動きが思ったより早かった、、、。」


藤木が会議同様に前の壇上に腰掛けていた。

藤木「皆さん!時間がないので一先ず始めます!警視庁から連絡があり、新宿にて夢逃人ドリーマーと思われる人々が暴れているとの通報がありました!その数約300人ほど!夢逃人ドリーマーを操っていると予想される敵の目的は東京都庁の『血界』の破壊と思われます!警察と機動隊には放水車と水圧銃で夢逃人ドリーマーの鎮静化を頼みました!我々はすぐに都庁に向かいます!」

すると藤木はいつもいる記憶体ゴーストが居ないことに気が付く。

藤木「あれ?マコトさんが見えない様ですが?」

スミレ「それが!例の『Mytube』の配信者の、、、長谷部タクトに友人の奥様のモエさんが拉致された可能性が、、。」

藤木「なんですって?」

大原「クソ、、、一足遅かったか、、、。やはりあの少年が黒幕か?」

スミレ「しかも、、そのモエさんは妊娠中との事です、、マコトさんは先程私の車で長谷部タクトを探しに行ってしまいました。」


藤木「、、、、妊婦、、、、、、もしかして、、、、。」

大原「藤木先生、、、?」

藤木「、、、敵の正体が判ったかもしれませんわ、、。」


藤木はノートパソコンから資料をスクリーンに映し出した。
画面には歴史上の大災害、疫病、戦争の画像が出てきた。

スミレ「これは?」

藤木「これらは人類の歴史上起きた出来事ですが、、、これには人外の力が働いています。数百年に一度この世に現れる『災厄さいやく』の存在です。」

スミレ「『災厄』?」

藤木「はい、、それは動物だったり、、ウィルスだったり、、ヒトだったり、、あらゆる形状に姿を変えて現れます、、、。災厄は妊婦と同化する事により膨大なエネルギーを発します、、。おそらく今回はその、、、モエさんが『人柱』にされる可能性が、、。『災厄』の狙いはそのエネルギーで都庁の血界を破壊するつもりかも知れません、、、。」













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