夢逃人(ドリーマー)
第6章 じいちゃん と 唐竹マコト
マコトの両親は共働きで長期休暇は取れなかった。なので夏休みは祖父母の家にマコト一人で泊まりに来ていた。最高気温34°Cを記録した猛暑日。家族連れで賑わうパンリオピューロランドに祖父の『奥野 ジロウ』(74歳)とマコトは訪れていた。
ジロウは元漁師で体格は小柄ながら筋肉質だった。
マコトは当時10歳。
マコト「じいちゃん!アレ乗りたい!」
ジロウ「おう乗ろう!」
マコト「じいちゃん!アイス食べたい!」
ジロウ「食べよう!」
マコト「じいちゃん!海行きたい!」
ジロウ「それ無理!ここ遊園地な!」
ジロウはマコトの言う事を何でも聞いた。夏休みは大体マコト一人で過ごしていた。家族旅行なんて行った記憶は無かった。
マスコットキャラクターのウサギ大臣が風船を配っていた。
マコトはそれを手に取ると嬉しそうにはしゃいだ。
駐車場でジロウの車に歩いて向かっている時に、マコトは風船から手を離してしまった。風で流される風船。
風船を追って走るマコト。 その時に 乗用車がマコトに向かって走ってきた。
マコトは世界が停止した様に思えた。
マコト「あ、、、、ヤバいかも、、、、。」
その時、マコトの背中をジロウが両手で突き飛ばした。
気がつくとマコトは車には轢かれておらず、擦り傷程度だった。
立ち上がるとジロウが数メートル先に倒れている。
マコト「じいちゃん!!」
駆け寄るマコト。
ジロウは頭から血を流していた。
ジロウ「マコト、、、怪我ないか?、、、。」
マコト「うん!じいちゃん!大丈夫?ごめん!俺のせいで、、、」
ジロウ「泣くなマコト、、大丈夫だよ、、、。」
周りには人が集まってきて、救急車やらを手配してくれているようだったが、マコトの耳には何も聴こえない。
ジロウ「泣くな、、、笑っていろ、、、、」
マコト「じいちゃん!」
ジロウは笑いながら言った。
ジロウ「人は泣きながら生まれてくるんだから、、、予想しなかった最後くらいは笑っていたいんだよ。だからなマコト、、、お前も笑っていてくれ、、、、そして周りを笑顔にしろよ、、、、。」
マコト「じいちゃん!!じいちゃん!!」
真夏の心綺楼の向こう側に風船を持つウサギ大臣がこちらを見て立っていた。
マコト「、、、、『死のイメージ』、、、そうかも。」
スミレ「、、なるほど、、マコトさんにはそのウサギ大臣が『死のイメージ』なんですね、、。私も、、葬式の時に見た両親の骨が『骸骨』に繋がっていると思います。」
マコト「、、、なんか嫌な事思い出しちゃったな〜〜あ〜もうこの話ヤメ!ヤメ〜!」
マコトは明るく振る舞う。
マコト「で?そんな国家機密みたいな事俺に言われても、俺はどすれば良いのさ?」
大原「そこで頼みがあるのですが、、、我々の捜査に協力してはくれませんか?」
マコト「協力?」
スミレ「はい。ここ数ヶ月で記憶体の出没が増えてきている。なんらかの原因が考えられます。その原因究明と、、浄化の協力を。」
マコト「え?俺が?浄化って言ったって、、。」
スミレ「記憶体を笑わせるんです。」
マコト「随分と簡単に言ってくれるねスミレさん、、。」
大原「こちらの鈴白を相棒として付けさせますので。」
スミレ「え?大原先輩!それは聞いてないですよ!ないない!」
大原「鈴白頼む!本部も今手が離せない状況だ。しかもレムウィルスの件で人手が足りないんだ。」
スミレ「、、、、。。」
マコト「わかったよ!やれば良いんだろ!スミレさん!宜しくな!相棒!」
スミレ「いや、私はまだ承諾は、、。」
大原「決まりだな!では今日はもう遅いので鈴白は唐竹さんを送ってあげてくれ。」
スミレ「え〜〜〜私がですか?」
マコト「ま、頼むわ!俺、ここがどこかもわからんし!」
車内ではまたアイマスクをかけられたマコトが助手席に座っていた。
マコト「もう取っていい?アイマスク。」
スミレ「家着くまでダメです。」
マコト「ちぇっ、、てかさ、、、シニガミなんて組織があったんだな、、、。」
スミレ「平安時代から我々は組織されていました。陰陽道、神道から成り経たった歴とした国家機関です。」
マコト「へぇ〜〜〜〜、、なんかすげ〜ね、、、でも何で俺は記憶体が見えるんだろ?しかもそんな得体の知れないヤツらを笑かすって、、、。」
スミレ「わかりません、、、。我々も夢世界も記憶体も完全に把握は出来ていません。思ったよりもこの世界はまだまだわからない事だらけみたいですね、、。」
マコト「そう言えばさ、、大事な事聞いてなかったわ、、世界の成り立ちよりも重要な事、、、。」
スミレ「はい、なんでしょう?答えられる範囲であれば質問下さい。」
マコト「スミレさんってさ、、、、彼氏とかいんの?」
スミレ「、、、、、、、、、、、、、。。。」
首都高速からレインボーブリッジを通り東京に着いた。
マコトの自宅は高井戸の住宅地にあるアパートだった。
スミレ「はい着きました。もうアイマスク取って良いですよ。」
マコト「おー我が家!ありがとね!今日は色々ありすぎた、、。」
スミレ「こんな時間までご足労かけました。一応私のアドレスと電話番号です。」
マコト「お!やったあ!」
スミレ「あくまでも仕事用ですよ!!今日から相棒なんですから、、、。」
マコト「はいはい!わかってますよ!」
スミレ「マコトさん、、記憶体は人間に害を及ぼす存在ではないので危険は少ないと思いますが、、一応今日から気をつけて下さい。また別の記憶体に遭遇したら何もせず、私に連絡を下さい。」
マコト「うん!了解!相棒!じゃあ気をつけて帰ってな!」
マコトは勢いよく車から出ると家に帰っていった。
スミレ「ほんと、、、大丈夫かしら?あの人、、。」
ジロウは元漁師で体格は小柄ながら筋肉質だった。
マコトは当時10歳。
マコト「じいちゃん!アレ乗りたい!」
ジロウ「おう乗ろう!」
マコト「じいちゃん!アイス食べたい!」
ジロウ「食べよう!」
マコト「じいちゃん!海行きたい!」
ジロウ「それ無理!ここ遊園地な!」
ジロウはマコトの言う事を何でも聞いた。夏休みは大体マコト一人で過ごしていた。家族旅行なんて行った記憶は無かった。
マスコットキャラクターのウサギ大臣が風船を配っていた。
マコトはそれを手に取ると嬉しそうにはしゃいだ。
駐車場でジロウの車に歩いて向かっている時に、マコトは風船から手を離してしまった。風で流される風船。
風船を追って走るマコト。 その時に 乗用車がマコトに向かって走ってきた。
マコトは世界が停止した様に思えた。
マコト「あ、、、、ヤバいかも、、、、。」
その時、マコトの背中をジロウが両手で突き飛ばした。
気がつくとマコトは車には轢かれておらず、擦り傷程度だった。
立ち上がるとジロウが数メートル先に倒れている。
マコト「じいちゃん!!」
駆け寄るマコト。
ジロウは頭から血を流していた。
ジロウ「マコト、、、怪我ないか?、、、。」
マコト「うん!じいちゃん!大丈夫?ごめん!俺のせいで、、、」
ジロウ「泣くなマコト、、大丈夫だよ、、、。」
周りには人が集まってきて、救急車やらを手配してくれているようだったが、マコトの耳には何も聴こえない。
ジロウ「泣くな、、、笑っていろ、、、、」
マコト「じいちゃん!」
ジロウは笑いながら言った。
ジロウ「人は泣きながら生まれてくるんだから、、、予想しなかった最後くらいは笑っていたいんだよ。だからなマコト、、、お前も笑っていてくれ、、、、そして周りを笑顔にしろよ、、、、。」
マコト「じいちゃん!!じいちゃん!!」
真夏の心綺楼の向こう側に風船を持つウサギ大臣がこちらを見て立っていた。
マコト「、、、、『死のイメージ』、、、そうかも。」
スミレ「、、なるほど、、マコトさんにはそのウサギ大臣が『死のイメージ』なんですね、、。私も、、葬式の時に見た両親の骨が『骸骨』に繋がっていると思います。」
マコト「、、、なんか嫌な事思い出しちゃったな〜〜あ〜もうこの話ヤメ!ヤメ〜!」
マコトは明るく振る舞う。
マコト「で?そんな国家機密みたいな事俺に言われても、俺はどすれば良いのさ?」
大原「そこで頼みがあるのですが、、、我々の捜査に協力してはくれませんか?」
マコト「協力?」
スミレ「はい。ここ数ヶ月で記憶体の出没が増えてきている。なんらかの原因が考えられます。その原因究明と、、浄化の協力を。」
マコト「え?俺が?浄化って言ったって、、。」
スミレ「記憶体を笑わせるんです。」
マコト「随分と簡単に言ってくれるねスミレさん、、。」
大原「こちらの鈴白を相棒として付けさせますので。」
スミレ「え?大原先輩!それは聞いてないですよ!ないない!」
大原「鈴白頼む!本部も今手が離せない状況だ。しかもレムウィルスの件で人手が足りないんだ。」
スミレ「、、、、。。」
マコト「わかったよ!やれば良いんだろ!スミレさん!宜しくな!相棒!」
スミレ「いや、私はまだ承諾は、、。」
大原「決まりだな!では今日はもう遅いので鈴白は唐竹さんを送ってあげてくれ。」
スミレ「え〜〜〜私がですか?」
マコト「ま、頼むわ!俺、ここがどこかもわからんし!」
車内ではまたアイマスクをかけられたマコトが助手席に座っていた。
マコト「もう取っていい?アイマスク。」
スミレ「家着くまでダメです。」
マコト「ちぇっ、、てかさ、、、シニガミなんて組織があったんだな、、、。」
スミレ「平安時代から我々は組織されていました。陰陽道、神道から成り経たった歴とした国家機関です。」
マコト「へぇ〜〜〜〜、、なんかすげ〜ね、、、でも何で俺は記憶体が見えるんだろ?しかもそんな得体の知れないヤツらを笑かすって、、、。」
スミレ「わかりません、、、。我々も夢世界も記憶体も完全に把握は出来ていません。思ったよりもこの世界はまだまだわからない事だらけみたいですね、、。」
マコト「そう言えばさ、、大事な事聞いてなかったわ、、世界の成り立ちよりも重要な事、、、。」
スミレ「はい、なんでしょう?答えられる範囲であれば質問下さい。」
マコト「スミレさんってさ、、、、彼氏とかいんの?」
スミレ「、、、、、、、、、、、、、。。。」
首都高速からレインボーブリッジを通り東京に着いた。
マコトの自宅は高井戸の住宅地にあるアパートだった。
スミレ「はい着きました。もうアイマスク取って良いですよ。」
マコト「おー我が家!ありがとね!今日は色々ありすぎた、、。」
スミレ「こんな時間までご足労かけました。一応私のアドレスと電話番号です。」
マコト「お!やったあ!」
スミレ「あくまでも仕事用ですよ!!今日から相棒なんですから、、、。」
マコト「はいはい!わかってますよ!」
スミレ「マコトさん、、記憶体は人間に害を及ぼす存在ではないので危険は少ないと思いますが、、一応今日から気をつけて下さい。また別の記憶体に遭遇したら何もせず、私に連絡を下さい。」
マコト「うん!了解!相棒!じゃあ気をつけて帰ってな!」
マコトは勢いよく車から出ると家に帰っていった。
スミレ「ほんと、、、大丈夫かしら?あの人、、。」
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