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本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。

なつめ猫

アリアの港町(1)




「人間は強いか……」
「私、何か変なことを言いましたか?」
「――いや。特に何も……」

 たしかに、レベルの上がった人間はステータスなどが強化されるので強い。
 それは確かだが……。
 アルドガルド・オンラインを忠実に近い形で、この世界は存在しているとしたら、一般の人間のステータスは、10から20。
 あとはレベルが上るたびに自動でステータスは職業に応じて配布される。
 つまり、どんなにレベルが上ってもレベルの上限が99で決まっている以上、ステータスの上限は3桁を超える事はまずない。

 その為に、プレイヤーには転生システムというのが実装され、レベルが1上がるたびに取得できるポイントが1なので何度も転生を繰り返すユーザーが多かった。
 俺は20年間、ゲームをしていて100回を超える転生をしていたので、10000ポイント近くのポイントを有しているに過ぎない。

「まぁ、復讐とかを考えていないのなら、ゆっくりとするのも良いかも知れないな。俺も面倒事は困るし」
「そう……ですよね……」

 まぁ、俺を裏切った奴は許さないがな。
 とくに俺を中学の頃から虐めるだけで飽き足らず、今度は殺しにきた。
 そんな連中をどうして許せるのか……。
 ただ、俺も社会人としての経験が20年近くあるので気持ちを落ち着かせる術は身に着けている。
 いま、論理的に考えていられるのは、そのためだ。
 人間は経験が大事だと言うが本当の事なんだな。

「そういえばカズマさんは、これからどうするおつもりですか? やっぱり裏切られた仲間を?」
「――それは分からない」
「そうですよね。あそこまで……」

 俺がズタボロで路地裏に転がっているのを思い出したのだろう。
 その声は沈んでいた。
 知り合って間もないというのに優しい子だ。
 しかも美少女で、スタイルも良いし、服も和服を改造して露出を増やしたような服装をしているし。
 俺が高校生の時だったら一発で惚れていた可能性がある。

「気にする必要はない」

 言葉を返しながら、俺は幹に身体を預けて瞼を閉じる。
 もう暗かった事もあり、すぐに睡魔が襲ってきて、俺は眠りついた。
 
 朝になり、出立の準備をしているところで――、

「そういえばカズマさん」
「何だ?」
「ここは動物しか出ないので『詠う森』だというのは分かるのですが、どのへんか分かりますか?」

 この場所は、俺が転移で連れてきた。
 つまり俺が現在地を知っていると踏んで聞いてきたのだろう。

「ああ、向こうに向かえばアリアの港町があるな」

 俺は、視界内に表示されているMAPを見ながら、南の方角を指差した。





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