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婚約破棄され国から追放された聖女は隣国で幸せを掴みます。

なつめ猫

王都出立




 馬車の前には、弓を背負っている女性一人。帯剣している人が一人。
 あとの一人は、体格は細身ではあるけど、武装していない所から見ると商人だと思う。

「すいません。お待たせしました」
「――ん? 君は……」
「エミと言います。冒険者ギルドから派遣されてきました。見習い魔術師です」

 私は冒険者ギルドカードを提示すると共に、受領書を見せる。

「ふむ。これは――。魔術師が同行してくれるとはありがたい」
「一応、スパークさんに許可を貰いました。索敵の魔法が使えますので、スパークさんからは先頭に荷馬車に行くようにと指示を受けましたが」
「なるほど、では――、こちらの冒険者と共に先頭の荷馬車に乗ってくれ」
「はい」

 頷き、商人の方が離れると様子見をしていた冒険者の女性が二人近づいてくる。

「君が、見習い魔術師か? 杖などは持っていないようだが大丈夫なのか?」

 男性のような口調で話しかけてくる女性。
 身長は170センチを超えている。

「はい」

 私は精霊にお願いして、炎を作り出す。
 もちろんイメージは、地球で習った科学を応用しているので無詠唱。

「おお、無詠唱なのか。君は、どこかの魔術学院に?」
「それは秘密です」
「なるほど……。まあ、ランクが幾つでも有能な魔術師が居るだけで生存確率は上がるから、迷宮都市までの旅路、よろしく頼む」
「はい、こちらこそ。エミと言います」
「アネットだ。剣士をしている」
「うちは、レンジャーや。よろしくたのむで」

 そしてもう一人の方はエルフらしく、耳が若干長い。

「この耳が気になるか?」
「いえ――」
「ええて――、うちはハーフエルフやさかい。よろしゅうな。ちなみにユーリエって呼んでくれてええで」

 何と言うか中途半端な関西弁を話すハーフエルフさんと握手を交わす。
 
「そろそろ出立するぞ! 荷馬車に乗り込んでくれ」
「あの人はサイっていうんや」
「サイさんですか」
「せや」
「おい、二人とも乗らないと置いていかれるぞ」

 アネットさんの言葉に、私とユーリエさんは、急いで荷馬車に乗り込む。
 そして、数分し、荷馬車は走り出した。





 

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