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婚約破棄されたので暗殺される前に国を出ます。

なつめ猫

王城にカチコミです。




 翌朝に向けての準備を開始する。
 まずは、ワイバーンの骨を削って私が座れるような椅子を設置。
 さらに風の魔法を受けられるようにと帆をロープで、ワイバーンの骨と繋げる。
 もちろん、投げる時に邪魔にならないように折り畳み式にして……。
 到着するときにはワイバーンの骨から飛び降りれば問題ないとしましょう。

「アリーシャ、また何か作っているのか?」
「とりあえず、色々とやっておかないといけないので」
「なるほど……」
「あとは――」

 エリザさんの装備の強化をすることにする。
 まずは、エリザさんが着ていている中で動きやすい服を選ぶ。
 そして、身体強化の魔法を付与。
 それだけでなく聖女の力を使い防御結界の魔法も付与しておく。
 たぶん、ワイバーンの骨を投げたときに、きちんと防御結界を張っておかないと、体に撒いた鎖に胴体が二つにされてしまうから。

「できましたっ! エリザさん」
「新しい装備か?」
「はい! 明日、ワイバーンの骨を投げる時は、これを着てください。色々と魔法を付与しておきました」
「そうなのか。それよりも、アリーシャは色々な事ができるな」
「そんなことないです」

 頭を撫でてくるエリザさん。
 それに、少しだけ心地よい感じを受けながらも私は笑みを浮かべた。

 

 ――翌朝になり、まずは家をアイテムボックスの中に仕舞う。

「ほんと、何でもできるよな。家をアイテムボックスに入れる奴とか初めてみたぞ?」
「気のせいです」

 せっかく作ったお家を、放置していたらもったいないのでアイテムボックスに入れて持ち運ぶのが良いと思ったから入れただけなのです。

「さて、それではエリザさん、お願いします」

 私はワイバーンの骨に取り付けた椅子に座り、体を縛る。
 そして、エリザさんが体に鎖を巻き付けたのを確認しつつ、風の魔法をいつでも発動できるように身構えた。

「いくぞ! アリーシャ」
「はい!」

 持ち上げられるワイバーンの骨。
 もちろん、私も一緒に持ち上げられる。
 そして――。

「はあああああああああっ! てやあああっ!」

 エリザさんがワイバーンの骨を思いっきり投げた。
 それと同時に風の魔法を発動。
 膨大な風により、一気に加速されたワイバーンの骨は森の中を一気に抜けて――、

「ぐふぉっ!?」

 それに合わせて鎖に引っ張られ一緒に付いてくる感じになるエリザさん。
 私は、それを横目で見ながら、ワイバーンの骨に取り付けた帆を開く。
 さらに風の魔法を発動し――、一気に速度を引き上げる。
 勢いはぐんぐんと増していく。

「エリザさん、大丈夫ですかー!?」
「体が、体が……」
「ヒール!」
「はっ! 死ぬかと思った! 体中の骨が折れるような感覚を味わった!」
「それ、相当大変なやつですよ」

 とりあえず、エリザさんが生きていて良かったです。
 一息ついたところで――。

「アリーシャ! 前! 前!」
「――え?」

 慌てたエリザさんの言葉に、私は振り向く。
 すると、目の前にはお城が!
 
「あっ――」

 咄嗟に防御結界を二人分展開。
 それと同時に、私達が乗っているワイバーンの骨は、ラッセル王国の王城へと突っ込んだ。





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