【完結済】突然異世界に召喚された俺、とりあえず勇者になってみますね
第44話 戸惑うイレーナ
「青葉……、流石にまずいよ。あんな約束……」
「いいからいいから、策は出来ているわ。安心して!!」
不安そうなルトと対照的に青葉に不安の感情は全くなかった。彼女の中ではすでに彼に対する作戦は遂行済みであとは成功させるだけであった。
そして青葉達は移動を開始する。十分ほどするとある公園にたどり着く。
「ここ何かいいんじゃない? 奥なら人がいないだろうし──」
「いいねぇ」
ニヤリとゲルナーが笑う。
そしてめったに人が通らない奥の茂みに移動を始める、ほどなくして人気が全くない林の中に到達。
「じゃあ、ここにしましょ──」
そうささやきながら青葉がゲルナーに急接近。
そっと彼を抱きしめようとする。
そして──。
ありったけの力を入れてゲルナーの腹パンをする。
突然の一撃に全く対応できずばったりと倒れ意識を失うゲルナー。
「どうだ?」
茂みから幸一がやってくる、何かあった時のためあとからつけてきたのだった。
「当たりよ、今証拠を出してみるわ」
ゲルナーの持っていたカバンを開けて何か手掛かりが無いかを探し始める、すると──。
ジルオ・ルチアーノ、カバンの中の薬物の横流しの書類、そしてその差出人にその名前があった。
そしてその場所と時間も──。
戦慄を覚えるルトと青葉、その表情から幸一は二人その人物はどういう人物なのかを聞いてみる。その質問に青葉が答える。
「この街最大勢力の力を持つマフィア、コストラのボスよ。裏社会じゃ知らない人はいないわ」
「それだけじゃない、魔法の使い手としても超一流って噂だ」
ルトはも思い出す、彼の実力も。
「だから政府も手出しが出来ないのよ、下手に捕まえに行けば返り討ちにあうからね。以前魔法を使える冒険者百人で彼を捕まえに行ったら全員が返り討ちになったって有名になったわ」
「幸君、あなたはそれでも行くの?」
青葉の試すような質問、しかし幸一は迷わなかった。
そんなわけがない、強いから何をやってもいい。そんなことがいいわけがない。幸一の答えはすでに決まっていた。幸一は迷わず答えを出す。
「青葉、その場所紹介してくれ」
「幸君、さっすがーー」
さっきの書類では明日の十二時にゲルナーとルチアーノが会う予定になっていた。
打ち合わせを行い、そこに合わせてルチアーノを捕らえるための作戦を立てる。
そしてそれが終わると再びホテルに入っていった。
ホテルの中、そこでもひと悶着ある事になる。
まずはイレーナと青葉、サラの部屋。
イレーナとサラは裏方の準備や工作などを終え先ほど部屋に帰還した。いつもと違う慣れない仕事に二人は少し疲れを見せベットに身体を投げ出す。
そこにからかうような笑みを見せながら青葉が話しかける。
「イレーナちゃん、ちょっと聞きたいんだけどいいかな」
「青葉ちゃん、何?」
「イレーナさ、彼の姿を見て何か思っってない?」
(え??? なにが……)
驚くイレーナ、顔を赤くし始めながら何とかしどろもどろで言葉を返していく。
「な、な、な、何があったの? どういうことなの?」
さらに青葉が話し始める。
「単刀直入に言うよ、イレーナは幸君のことどう思っているのかな? 好きなの?」
「え?何で?」
顔を真っ赤にして思わず声を出す、そんなこと言ってないのにどうして自分の気持ちがわかるのかと──。
ほほ笑みながら青葉は話を進める。
「そぶりを見ればわかるよ、彼といると顔を赤くしてるでしょそれに幸君と話してる時のイレーナは声のトーンがワントーン大きいもん、誰だって理解できるよ」
イレーナの赤らめた顔を見て青葉はさらに声のトーンを大きくして挑発を続ける。
「それとも私が奪っちゃおっかなぁ~~? 幸君といちゃいちゃしてデートしてキスしてその先の事をやることになっちゃったらどうしようかなぁ~~」
「彼あんまり付き合った経験無いだろうし私がちょっとアピールすれば彼多分ころっと落ちちゃうだろうなあ~~、っていうか幸君を狙っているのは私だけじゃないし、女性冒険者の中でも彼を狙っている人って結構いるんだよーー、彼結構競争率高いよ。誰かに取られちゃうかもよ???」
(え? 幸君を取られちゃう?? えええええ~~~~??)
「いいいいいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~」
イレーナが顔面蒼白になる、そして頭を抱えて発狂する。
「私、アピールするもん!!」
「んでどうするの?」
イレーナは何も言えずにただ頭を抱えて黙り込んでいた。そこに青葉がさらに話しかける。
「それでさ、私いいアイデア思いついちゃったんだけどさぁ~~」
そう言ってその作戦を耳打ちでイレーナに伝える。
「……っていうことなのよ」
(え? それはちょっと恥ずかしいい──、うう、でもやらなきゃ取られちゃう……。しょうがない!! 頑張れ私!!)
その案に戸惑いを見せるがイレーナはすぐに答えを出す。大切な人のために──。
「う、うんわかった。私やってみる!!」
イレーナは握りこぶしを作り決心する、必ず幸君を振り向かせてみせると──。
ホテルに戻った幸一達、今日はイレーナがみんなに料理をごちそうしたいとみんなを誘った。
ノックをして幸一とルトがイレーナ達の部屋に入る。すると予想外もしなかった光景に二人は言葉を失い唖然とする。
二人が見た光景、それは──?
「いいからいいから、策は出来ているわ。安心して!!」
不安そうなルトと対照的に青葉に不安の感情は全くなかった。彼女の中ではすでに彼に対する作戦は遂行済みであとは成功させるだけであった。
そして青葉達は移動を開始する。十分ほどするとある公園にたどり着く。
「ここ何かいいんじゃない? 奥なら人がいないだろうし──」
「いいねぇ」
ニヤリとゲルナーが笑う。
そしてめったに人が通らない奥の茂みに移動を始める、ほどなくして人気が全くない林の中に到達。
「じゃあ、ここにしましょ──」
そうささやきながら青葉がゲルナーに急接近。
そっと彼を抱きしめようとする。
そして──。
ありったけの力を入れてゲルナーの腹パンをする。
突然の一撃に全く対応できずばったりと倒れ意識を失うゲルナー。
「どうだ?」
茂みから幸一がやってくる、何かあった時のためあとからつけてきたのだった。
「当たりよ、今証拠を出してみるわ」
ゲルナーの持っていたカバンを開けて何か手掛かりが無いかを探し始める、すると──。
ジルオ・ルチアーノ、カバンの中の薬物の横流しの書類、そしてその差出人にその名前があった。
そしてその場所と時間も──。
戦慄を覚えるルトと青葉、その表情から幸一は二人その人物はどういう人物なのかを聞いてみる。その質問に青葉が答える。
「この街最大勢力の力を持つマフィア、コストラのボスよ。裏社会じゃ知らない人はいないわ」
「それだけじゃない、魔法の使い手としても超一流って噂だ」
ルトはも思い出す、彼の実力も。
「だから政府も手出しが出来ないのよ、下手に捕まえに行けば返り討ちにあうからね。以前魔法を使える冒険者百人で彼を捕まえに行ったら全員が返り討ちになったって有名になったわ」
「幸君、あなたはそれでも行くの?」
青葉の試すような質問、しかし幸一は迷わなかった。
そんなわけがない、強いから何をやってもいい。そんなことがいいわけがない。幸一の答えはすでに決まっていた。幸一は迷わず答えを出す。
「青葉、その場所紹介してくれ」
「幸君、さっすがーー」
さっきの書類では明日の十二時にゲルナーとルチアーノが会う予定になっていた。
打ち合わせを行い、そこに合わせてルチアーノを捕らえるための作戦を立てる。
そしてそれが終わると再びホテルに入っていった。
ホテルの中、そこでもひと悶着ある事になる。
まずはイレーナと青葉、サラの部屋。
イレーナとサラは裏方の準備や工作などを終え先ほど部屋に帰還した。いつもと違う慣れない仕事に二人は少し疲れを見せベットに身体を投げ出す。
そこにからかうような笑みを見せながら青葉が話しかける。
「イレーナちゃん、ちょっと聞きたいんだけどいいかな」
「青葉ちゃん、何?」
「イレーナさ、彼の姿を見て何か思っってない?」
(え??? なにが……)
驚くイレーナ、顔を赤くし始めながら何とかしどろもどろで言葉を返していく。
「な、な、な、何があったの? どういうことなの?」
さらに青葉が話し始める。
「単刀直入に言うよ、イレーナは幸君のことどう思っているのかな? 好きなの?」
「え?何で?」
顔を真っ赤にして思わず声を出す、そんなこと言ってないのにどうして自分の気持ちがわかるのかと──。
ほほ笑みながら青葉は話を進める。
「そぶりを見ればわかるよ、彼といると顔を赤くしてるでしょそれに幸君と話してる時のイレーナは声のトーンがワントーン大きいもん、誰だって理解できるよ」
イレーナの赤らめた顔を見て青葉はさらに声のトーンを大きくして挑発を続ける。
「それとも私が奪っちゃおっかなぁ~~? 幸君といちゃいちゃしてデートしてキスしてその先の事をやることになっちゃったらどうしようかなぁ~~」
「彼あんまり付き合った経験無いだろうし私がちょっとアピールすれば彼多分ころっと落ちちゃうだろうなあ~~、っていうか幸君を狙っているのは私だけじゃないし、女性冒険者の中でも彼を狙っている人って結構いるんだよーー、彼結構競争率高いよ。誰かに取られちゃうかもよ???」
(え? 幸君を取られちゃう?? えええええ~~~~??)
「いいいいいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~」
イレーナが顔面蒼白になる、そして頭を抱えて発狂する。
「私、アピールするもん!!」
「んでどうするの?」
イレーナは何も言えずにただ頭を抱えて黙り込んでいた。そこに青葉がさらに話しかける。
「それでさ、私いいアイデア思いついちゃったんだけどさぁ~~」
そう言ってその作戦を耳打ちでイレーナに伝える。
「……っていうことなのよ」
(え? それはちょっと恥ずかしいい──、うう、でもやらなきゃ取られちゃう……。しょうがない!! 頑張れ私!!)
その案に戸惑いを見せるがイレーナはすぐに答えを出す。大切な人のために──。
「う、うんわかった。私やってみる!!」
イレーナは握りこぶしを作り決心する、必ず幸君を振り向かせてみせると──。
ホテルに戻った幸一達、今日はイレーナがみんなに料理をごちそうしたいとみんなを誘った。
ノックをして幸一とルトがイレーナ達の部屋に入る。すると予想外もしなかった光景に二人は言葉を失い唖然とする。
二人が見た光景、それは──?
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