【完結済】突然異世界に召喚された俺、とりあえず勇者になってみますね
第39話 孤児院とライトエンジェル
「それなら心配ないわ、彼は変装に関しては誰にも負けない腕を持っているもの!! ま、実際に見ればわかるわよ!!」
「そ、そう……。わかった、青葉がそう思うなら信用するよ」
詮索するのをやめ幸一は青葉の言葉を信じることにした。
話しが変わりサラが何か思いついたのかイレーナのことも考えとある提案をする。
「ではまず二人の連携を見てみるために青葉さんにはあさって私たちが行く臨時クエストに同行してもらうというのはどうでしょうか?」
流石に経験もなくいきなりペアで敵地に侵入となると連携面で問題がある、なので少し一緒に行動する機会を設けた方がいい。
イレーナが青葉にどこか敵対心を向けている事を察してのサラなりの策。一緒に作戦をしていく中で互いに信頼を深めればいいという考えである。
ちょうどソフィナが、写生の時間に友達の妹が行方不明になったという話しをギルドを通してクエストとして幸一達に頼んだ仕事であった。
それに便乗して一緒に行動しようとの考えである。
「それは、別にいいけど……」
「まあ、それならいいわね」
青葉はサラの言葉に乗り、彼女も参加する事となった。さらに意外な人物が参加に名乗りを上げた。
「それ、僕も行かせてもらっていいかな?」
ホーゼンフェルトだった。意外な展開に思わず驚くサラだったが特にダメな理由もないので人数が多い方がいいと考え彼も作戦に乗ることにした。
「じゃあ俺ギルドに行ってくるよ、 あさって宮殿で待ち合わせようね」
怪我や病気に使えそうな薬草を見つけてクエストの合間に少し自分の物にしたり、郊外にいるゴブリンやオークを森の中に返すクエストをして資金を稼ぎながらこの世界のことを知ろうとした。
そして作戦の当日。宮殿の入り口で幸一達は待ち合わせし馬車を借りて郊外まで移動する予定である。
シスカも風邪から復帰し六人体制でこの仕事を請け負うことになっている。
一時間ほどかけて移動を行い貧困層が住んでいるスラム街に入って行った。
(やっぱり治安が悪いな……)
幸一が思わず心の中で囁く。
以前もこのような街に行ったことはあるが治安が悪化しているのが目に見えている、古びた家々、人々の服が埃っぽく汚れていたり周囲の建物が無秩序で埃かぶっていたり、煉瓦にひびが入っていたりしていて、幸一達はここが貧困層が住んでいる地域だということを直感的に理解する。
「ここみたいです」
地図を手に誘導していたサラが目的の場所にたどり着いたことを告げる。
「ここは、孤児院?」
イレーナがその場所を見て思わずつぶやく。
そこは親を失った子供たちの生活の場であった。
孤児院の壁をよじ登って中を見てみる。二メートルほどの古びた策の中では子供達が鬼ごっこの様な事をして遊んでいた。
「青葉さん、ここのこと知っているんですか?」
「ええ、ちょっと知り合いがいてね……」
イレーナもこの施設については噂で聞いたことがあるようだった。幸一達が門をノックして叫ぶ。
すると中から一人の紺のロングヘアーで猫の毛耳をした亜人の少女が出てきて門を開ける。幸一達がその少女に先導されて中に入っていく。
「始めまして、勇者の幸一さんですよね? 私ラシェリといいます」
「名前、知っているんですね──。よろしくお願いいたします」
ラシェリに先導され孤児院の建物に到着、ラシェリが誰か呼んでくるらしく中に入っていった。
五分ほどすると彼女が一人の男性を連れて戻ってきた。
「始めまして、私山縣有政と申します。炎の唯一王さん、よろしくお願いいたします」
身長は百六十五センチほどで短髪、手を差し伸べたので幸一はその手に握手をする。
もちろん青葉と同じく幸一の世界から召喚された人であった。
有政に誘導され中に入っていく幸一達、応接室の様な所に入りそこのソファーに座る。
「青葉以外にもこっちに来る人がいたのか……」
少し驚いた幸一ではあったが考えてみればユダは十三人天使がいると言っていたしこっちの世界に自分以外にも召喚された人がいても全くおかしくなかった。
頭の整理がついたところで青葉が彼について話す。
「有君は私とほとんど一緒にこっちの世界に来たの、いい友達よ」
なんでも二人は五年前から知り合いらしく同じ異世界に召喚された者として定期的に連絡を取り合っている中だという。
「ここの子たちってね、ライトエンジェルっていう特殊な種族なの」
サファイアの色をした瞳が特徴の希少種。
その明るくて美しく明るい瞳が天使のように美しいことからライトエンジェルという名称がついていた。
しかしそれゆえに彼らは苦難の歴史を背負う事となった。
その美しさゆえに求める者が後を絶たずひどい時は彼女たちを殺して瞳だけを抜き取りコレクションするコレクターや、自分の物にしたいがために彼女たちを奴隷にしようとする貴族まで現れる始末。
いまも彼女たちに価値を感じる者が後を絶たず彼女たちを守らなければならない。
そして今も突然誰かが忍び込んで拉致されてしまうという話があった。二人も警備して対策をしているのだが五十人ほどの人数ともなると見きれなくなってきているところだった。
「そ、そう……。わかった、青葉がそう思うなら信用するよ」
詮索するのをやめ幸一は青葉の言葉を信じることにした。
話しが変わりサラが何か思いついたのかイレーナのことも考えとある提案をする。
「ではまず二人の連携を見てみるために青葉さんにはあさって私たちが行く臨時クエストに同行してもらうというのはどうでしょうか?」
流石に経験もなくいきなりペアで敵地に侵入となると連携面で問題がある、なので少し一緒に行動する機会を設けた方がいい。
イレーナが青葉にどこか敵対心を向けている事を察してのサラなりの策。一緒に作戦をしていく中で互いに信頼を深めればいいという考えである。
ちょうどソフィナが、写生の時間に友達の妹が行方不明になったという話しをギルドを通してクエストとして幸一達に頼んだ仕事であった。
それに便乗して一緒に行動しようとの考えである。
「それは、別にいいけど……」
「まあ、それならいいわね」
青葉はサラの言葉に乗り、彼女も参加する事となった。さらに意外な人物が参加に名乗りを上げた。
「それ、僕も行かせてもらっていいかな?」
ホーゼンフェルトだった。意外な展開に思わず驚くサラだったが特にダメな理由もないので人数が多い方がいいと考え彼も作戦に乗ることにした。
「じゃあ俺ギルドに行ってくるよ、 あさって宮殿で待ち合わせようね」
怪我や病気に使えそうな薬草を見つけてクエストの合間に少し自分の物にしたり、郊外にいるゴブリンやオークを森の中に返すクエストをして資金を稼ぎながらこの世界のことを知ろうとした。
そして作戦の当日。宮殿の入り口で幸一達は待ち合わせし馬車を借りて郊外まで移動する予定である。
シスカも風邪から復帰し六人体制でこの仕事を請け負うことになっている。
一時間ほどかけて移動を行い貧困層が住んでいるスラム街に入って行った。
(やっぱり治安が悪いな……)
幸一が思わず心の中で囁く。
以前もこのような街に行ったことはあるが治安が悪化しているのが目に見えている、古びた家々、人々の服が埃っぽく汚れていたり周囲の建物が無秩序で埃かぶっていたり、煉瓦にひびが入っていたりしていて、幸一達はここが貧困層が住んでいる地域だということを直感的に理解する。
「ここみたいです」
地図を手に誘導していたサラが目的の場所にたどり着いたことを告げる。
「ここは、孤児院?」
イレーナがその場所を見て思わずつぶやく。
そこは親を失った子供たちの生活の場であった。
孤児院の壁をよじ登って中を見てみる。二メートルほどの古びた策の中では子供達が鬼ごっこの様な事をして遊んでいた。
「青葉さん、ここのこと知っているんですか?」
「ええ、ちょっと知り合いがいてね……」
イレーナもこの施設については噂で聞いたことがあるようだった。幸一達が門をノックして叫ぶ。
すると中から一人の紺のロングヘアーで猫の毛耳をした亜人の少女が出てきて門を開ける。幸一達がその少女に先導されて中に入っていく。
「始めまして、勇者の幸一さんですよね? 私ラシェリといいます」
「名前、知っているんですね──。よろしくお願いいたします」
ラシェリに先導され孤児院の建物に到着、ラシェリが誰か呼んでくるらしく中に入っていった。
五分ほどすると彼女が一人の男性を連れて戻ってきた。
「始めまして、私山縣有政と申します。炎の唯一王さん、よろしくお願いいたします」
身長は百六十五センチほどで短髪、手を差し伸べたので幸一はその手に握手をする。
もちろん青葉と同じく幸一の世界から召喚された人であった。
有政に誘導され中に入っていく幸一達、応接室の様な所に入りそこのソファーに座る。
「青葉以外にもこっちに来る人がいたのか……」
少し驚いた幸一ではあったが考えてみればユダは十三人天使がいると言っていたしこっちの世界に自分以外にも召喚された人がいても全くおかしくなかった。
頭の整理がついたところで青葉が彼について話す。
「有君は私とほとんど一緒にこっちの世界に来たの、いい友達よ」
なんでも二人は五年前から知り合いらしく同じ異世界に召喚された者として定期的に連絡を取り合っている中だという。
「ここの子たちってね、ライトエンジェルっていう特殊な種族なの」
サファイアの色をした瞳が特徴の希少種。
その明るくて美しく明るい瞳が天使のように美しいことからライトエンジェルという名称がついていた。
しかしそれゆえに彼らは苦難の歴史を背負う事となった。
その美しさゆえに求める者が後を絶たずひどい時は彼女たちを殺して瞳だけを抜き取りコレクションするコレクターや、自分の物にしたいがために彼女たちを奴隷にしようとする貴族まで現れる始末。
いまも彼女たちに価値を感じる者が後を絶たず彼女たちを守らなければならない。
そして今も突然誰かが忍び込んで拉致されてしまうという話があった。二人も警備して対策をしているのだが五十人ほどの人数ともなると見きれなくなってきているところだった。
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