【完結】~追放された「元勇者」がゆく2度目の異世界物語~ 素早さ102、600族、Sランクで再び勇者になるようです
第40話 元勇者 ハイドの秘密を知る
「あいつ、ハイドじゃねぇか!!」
俺は物陰に隠れながら驚く。とりあえずバレてはいないようで、こっちに視線を向けたり警戒しているようなそぶりはない。
(まさか初日に出くわすとはな……、結構な頻度で通っているのか?)
あまりにも早すぎてどうすればいいかわからず焦る俺。予定では今日の見張りをしながらゆっくり考えるはずだったのに──。
さすがに1人で突っ込むのはまずい、とりあえず戻ってルシフェルに相談してみるか──。
そして1時間後──。
一度ホテルに戻った後ルシフェル達にこの事を伝えた。
話しあった結果、とりあえず全員で病院の中に入るという事になった。
ということで病院まで移動。
それに病院の中に入るという事は彼の患者がいるはず。それなら大暴れすることは考えにくい。
中には誰もいない、深夜だから人は少ないのはわかるが。
「とりあえず病院の人と会って話をしてみましょう? 何かわかるかもしれないわ」
「そうだな」
俺は小声で言葉を返すと、まさかの人物が言葉を返す。
「それは無駄だ──。一般の職員は俺の弟の事は知らない。徒労に終わるだけだ」
「ハイド、何故貴様がここにいる??」
俺は驚愕する気持ちを抑え小声で叫ぶ。いきなり現れるなよ、しかしどうするか──。
「フッ、俺のような存在は見まいに来る事すら許さないのか」
「──知っていたのね。私達が病院を見ていた事」
「ああ、そこの女2人が朝うろついているのを見かけた。あの見張りでは俺を騙す事は出来ない。もう少し教育させておくべきだったな」
ハイドはローザとセフィラを指差し忠告。その言葉に驚き言葉を失うローザ。
「……うっ」
「バレていたのですか」
そしてハイドは階段を下り真っ暗な地下の廊下を進む、後を追うようにその後ろをついていく俺達。
「治療をしているのは、宙に浮いている子供か? 難病なのか?」
「どうしてそう断言できる」
ハイドは全く表情を変えないものの強い威圧感を持っている。俺は強い威圧感に圧倒されそうになりながら何とか言葉を返していく。
「この時間に病院に入るってことはそれなりの理由があると思う。難病だったり、それとも新しい治療の実験体だったり、どちらにせよ何か事情があるということだ。俺の予測、間違っていたら教えてくれ」
「流石は元勇者、素晴らしい勘をしている」
なるほど、しかしそれとお前の悪行を許すかは別問題だ。
そんな事を考えていると階段を下り、薄暗い道へ。
「この地下エリア、一般の人はいないんでしょう?」
「──勘のいいま、……女だ、この辺りは難病や奇病の患者が集中している。当然人体実験まがいの事だってしている」
「人体実験──、ですか?」
その言葉にローザが思わず声に出し、暗い表情をしてしまう。するとルシフェルが彼女の隣に寄り添い始める。
「けど、難病ってことは通常の治療では治らないってことよ。背に腹は代えられないもの、生きたいって思っている方は必死よ。何だってするわ、あいつがそうよ──」
「確かに、そうです」
視線をハイドに映す。ルシフェルの言っている意味をローザはすぐに理解した。
そして暗い廊下を歩く事1~2分、一番奥の部屋の前に到着。
先頭を歩いているハイドはそこで立ち止まりノックをする。そしてドアを開け中に入る。
「よう医者」
「やあハイド君、今日は客人を連れてきたのかい」
「俺がそんな物好きに見えるのか?」
ニヤリと笑い冗談を言うのは腰の曲がった年配の医者らしき人物。俺達はハイドの後ろから軽く挨拶をする。
「ドクターのヴィルトじゃ、よろしくのう」
「こちらこそよろしくお願いいたします」
するとヴィルドは視線をベットにいる子供に移す。
そして手を差し出し話し始める。
「まずは、この子の紹介から入る。彼、ハイドの弟のノルアじゃ」
俺達はその言葉を聞いて視線をノルアに向けた。
「苦しんでるです」
「そうですね、私、みているのもつらいです」
ローザとセフィラの顔が引きつっている、俺も同感だ。見るからにその子は苦しそうな表情をしていたからだ。
「この子は以前から体中から苦痛を浴びるように感じる奇病に襲われてのう。さまざまな医者達が手を尽くして治療にあたったんじゃがどうすることも出来なかった、そして最後にたどり着いたのがここというわけじゃ」
確かここは難病や奇病について扱う、どちらかというと実験場のようなところ。人体実験まがいの事をすることもあるが、治すためには背に腹は代えられないということだろう。
「そして実験の一つで様々な魔力を彼の注入してみた実験をしたのじゃが」
「何をしたの?」
ルシフェルの言葉に医者は平然と答える。
俺は物陰に隠れながら驚く。とりあえずバレてはいないようで、こっちに視線を向けたり警戒しているようなそぶりはない。
(まさか初日に出くわすとはな……、結構な頻度で通っているのか?)
あまりにも早すぎてどうすればいいかわからず焦る俺。予定では今日の見張りをしながらゆっくり考えるはずだったのに──。
さすがに1人で突っ込むのはまずい、とりあえず戻ってルシフェルに相談してみるか──。
そして1時間後──。
一度ホテルに戻った後ルシフェル達にこの事を伝えた。
話しあった結果、とりあえず全員で病院の中に入るという事になった。
ということで病院まで移動。
それに病院の中に入るという事は彼の患者がいるはず。それなら大暴れすることは考えにくい。
中には誰もいない、深夜だから人は少ないのはわかるが。
「とりあえず病院の人と会って話をしてみましょう? 何かわかるかもしれないわ」
「そうだな」
俺は小声で言葉を返すと、まさかの人物が言葉を返す。
「それは無駄だ──。一般の職員は俺の弟の事は知らない。徒労に終わるだけだ」
「ハイド、何故貴様がここにいる??」
俺は驚愕する気持ちを抑え小声で叫ぶ。いきなり現れるなよ、しかしどうするか──。
「フッ、俺のような存在は見まいに来る事すら許さないのか」
「──知っていたのね。私達が病院を見ていた事」
「ああ、そこの女2人が朝うろついているのを見かけた。あの見張りでは俺を騙す事は出来ない。もう少し教育させておくべきだったな」
ハイドはローザとセフィラを指差し忠告。その言葉に驚き言葉を失うローザ。
「……うっ」
「バレていたのですか」
そしてハイドは階段を下り真っ暗な地下の廊下を進む、後を追うようにその後ろをついていく俺達。
「治療をしているのは、宙に浮いている子供か? 難病なのか?」
「どうしてそう断言できる」
ハイドは全く表情を変えないものの強い威圧感を持っている。俺は強い威圧感に圧倒されそうになりながら何とか言葉を返していく。
「この時間に病院に入るってことはそれなりの理由があると思う。難病だったり、それとも新しい治療の実験体だったり、どちらにせよ何か事情があるということだ。俺の予測、間違っていたら教えてくれ」
「流石は元勇者、素晴らしい勘をしている」
なるほど、しかしそれとお前の悪行を許すかは別問題だ。
そんな事を考えていると階段を下り、薄暗い道へ。
「この地下エリア、一般の人はいないんでしょう?」
「──勘のいいま、……女だ、この辺りは難病や奇病の患者が集中している。当然人体実験まがいの事だってしている」
「人体実験──、ですか?」
その言葉にローザが思わず声に出し、暗い表情をしてしまう。するとルシフェルが彼女の隣に寄り添い始める。
「けど、難病ってことは通常の治療では治らないってことよ。背に腹は代えられないもの、生きたいって思っている方は必死よ。何だってするわ、あいつがそうよ──」
「確かに、そうです」
視線をハイドに映す。ルシフェルの言っている意味をローザはすぐに理解した。
そして暗い廊下を歩く事1~2分、一番奥の部屋の前に到着。
先頭を歩いているハイドはそこで立ち止まりノックをする。そしてドアを開け中に入る。
「よう医者」
「やあハイド君、今日は客人を連れてきたのかい」
「俺がそんな物好きに見えるのか?」
ニヤリと笑い冗談を言うのは腰の曲がった年配の医者らしき人物。俺達はハイドの後ろから軽く挨拶をする。
「ドクターのヴィルトじゃ、よろしくのう」
「こちらこそよろしくお願いいたします」
するとヴィルドは視線をベットにいる子供に移す。
そして手を差し出し話し始める。
「まずは、この子の紹介から入る。彼、ハイドの弟のノルアじゃ」
俺達はその言葉を聞いて視線をノルアに向けた。
「苦しんでるです」
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ローザとセフィラの顔が引きつっている、俺も同感だ。見るからにその子は苦しそうな表情をしていたからだ。
「この子は以前から体中から苦痛を浴びるように感じる奇病に襲われてのう。さまざまな医者達が手を尽くして治療にあたったんじゃがどうすることも出来なかった、そして最後にたどり着いたのがここというわけじゃ」
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