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【完結】~追放された「元勇者」がゆく2度目の異世界物語~ 素早さ102、600族、Sランクで再び勇者になるようです

静内 燕

第20話 元勇者 必勝の作戦を考える

「ずいぶん趣味が悪いわねあんた──」

「鬱陶シイカラ拘束シテオイタ」

「相手が魔王軍ということを考えると、その場で殺さないだけマシだ」

俺の言葉にルシフェルとセフィラが反応。

「そうね、また、生ぬるい方ね。魔王軍の中では」

「いざ勝負です。あなたたち魔王軍には、負けません!!」



ルシフェルとセフィラがジアーガと戦っている間、俺はローザに急接近。

「やつは知能も高いうえに、魔獣としての強さも高い。ただ闇雲に戦うだけじゃだめだ」

「そ、そうなんですか?」

知能が低い魔獣なら作戦を練ってスキを突いたりしていたのだが、こいつは知能も高い。魔獣としての強さもある。ただ戦っても勝ちにつながらない。

「だから、協力してほしいことがある」

そう言って俺は自分の口をローザの耳に当て、ひそひそ声で作戦を話し始める。

「え、全部ですか?」

「ああ、俺がアイコンタクトをするから、それで──」

ジアーガに聞こえないように、小さなひそひそ声でしゃべる。


「──ということをしてほしいんだ」

「うん、わかった。やってみるね……」

動揺しながら何とかOKしてくれた。まあ、あの内容じゃ疑問に思うのも無理はない。承諾してくれただけでも感謝だ。

ルシフェルは軽く息が上がっていてまだ戦えるだろうが、セフィラは床に手をついて、かなり息が上がっているのがわかる。もう限界だろう。

そして俺は前方に視線を移し、ジアーガと再び対面。
両者睨み合いながらしばしの時間がたつ。

「次ハ貴様トピンク女の番ダ、ノ言葉デモ考エテオクンダナ」

遺言か、おせっかいってやつだ。それか自分に返ってくるとも知らずにな。

「遺言なんていらない。俺はここから帰るつもりだからな。あとローザには指一本触れさせないから」

「大層ナ自信ダ、デハ実力デワカラせてヤルゾ!!」

タッ────!!

そしてジアーガが一気に加速、俺に向かって間合いを詰めてくる。
俺は逃げるなんてせず、負けじと接近。

ジアーガの体は今まで以上に強く光り、魔法攻撃を俺にぶつけてくる。俺以上の速度、高い魔法攻撃。

俺も負けじと物理攻撃で反撃、受けるなんてしない。俺のステータスなら下手に守るより攻撃に出たほうがいいからだ。


力いっぱいの攻撃。こいつに小細工は通用しないだろう。出し惜しみはせず、全力で行く。外から見れば物理でごり押しともいわれかねないほど力任せに攻める。

当然ジアーガもガード、やすやすと攻撃は通さない。

強い、さすが俺より速度が高いだけある。俺が精いっぱいの速度で斬りかかっても攻撃を当てられ対応されてしまう。
今度はジアーガが後方にバックステップを取る。そして彼の体から発せられる魔力が強大な物に。

(まずい、でかい一撃が来るぞ!!)

その予感は的中、ジアーガの後方に巨大な波が突如出現。それはこの遺跡一帯を襲いかかる大津波となりこっちに襲い掛かってくる。


ローザは自分でシールドを展開、卵のようなシールドに自らが包まれるような形になる。
ルシフェルもセフィラに近づきシールドを作る。3人は大丈夫だろう。そして俺は心の中で大きく叫ぶ。

(でも俺は……、守るだけじゃダメなんだよなぁ──!!)

そしてその言葉の通り一目散に魔力を両足に込めて津波に向かって突進していく。その姿を見てセフィラとローザが驚愕する。

「そんな、向かっていくなんて無茶です」

「いいえセフィラ、あれで合っているわ」

そう、ルシフェルの言葉通りだ。
どの道あの攻撃範囲じゃ攻撃を完全に防ぐなんて出来ない。だったら逆に津波に対してトップスピードで突っ込んだ方がいい。その方が攻撃を受ける時間は短くなる。

立ち向かっていくことも時には大切なんだ。

そして俺はジアーガの大津波を突きぬける。無傷とはいかなかったがあのまま変にガードするよりダメージは小さい、それに──。





「一気に射程圏内に入った!!」

そして俺は一直線にジアーガのいる場所に飛翔し、──その中心に向かって剣を振り下ろす。

疾風なる翼よ、逆境を乗り越え・降臨せよ!!
テンペスト・クラッシュ!!

その瞬間剣の周りに竜巻のような風が装備される。その力で一気にジアーガに向かう。

ズバァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

ジアーガも負けじと自身の肉体に魔力を込め、反撃に出る。

ドォォォォォォォォォォン!!


双方の攻撃が衝突し大きな衝撃波が発生。高い魔法攻撃を持っているだけある。
だったらもう一度、今度はそのまま体を回転させ下から薙ぎ払う形でジアーガに反撃。


ジアーガもガードするが、お構いなしに力任せに何度もしつこく攻撃を放つ。
はたから見ればごり押しとも力づくとも猪とも思われかねないやり方。

「陽君、無茶よ!! いくらあんたでも魔力がなくなってガス欠するわよ?」

ルシフェルが叫んでいるが気にしない。これが俺の狙いなんだけら。

俺は今度は強めに魔力を込めて剣を地面にたたきつける。すると衝撃波が発生、その衝撃波がジアーガへ向かっていく。流れるような連続攻撃にジアーガはたまらず宙を飛び後退、一端距離を取ろうとする。よし──。


(この時を、俺は待っていた!!)

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