偽装結婚を偽装してみた
Chapter.55
翌日、帰宅後の攷斗を出迎えたひぃなが
「どうしたの?」
開口一番、攷斗に聞いた。
「え? なにが?」
「なんか…ごきげんみたいだから」
ニコニコを通り越してニヤニヤしているが、本人にその自覚はないらしい。
「会社で色々聞かれちゃった」
コレ、と左手薬指に光る指輪をかざした。
「そうなんだ」
それ以上の言葉が見つからず、無意識にそっけなくなってしまった。けれど攷斗は気にしない。
「もーみんな目ざとくてさぁ。相手誰ですかーとかいつの間にーとか、めちゃめちゃ食いつき良くて~」
どこかで聞いた話だなぁ、なんて思いつつ、ひぃなはキッチンへ向かう。
「アットホームな会社なんだね」
「そうね。そっちの会社がワンフロアに集まったみたいな感じかな」
「へぇ、楽しそう」
ひぃなは、攷斗と堀河は同じカテゴリに分類されるタイプだと思っている。どちらもレスポンスが速い上にフットワークも軽く、仕事が出来る。
人望も厚いので、人の上に立つ職業に向いている。
あくまでひぃなの印象だが。
「転職してくる?」
「今の会社に特に不満ないからなー」
味噌汁の鍋に味噌を溶き入れながら、ひぃなが笑う。
攷斗は会話をしていた流れから、キッチンとリビングをつなぐ出入口からひぃなの後ろ姿を眺めている、
「もう長いもんね、あそこ」
「うん、立ち上げメンバーだからね。もう十年以上経つよ」自分で言って「うわー、長い」自分でヘコむ。
「すごいね。俺ひとつの仕事十年も続いたことない」
「まだ、これからでしょ」
「そうだね」
夕食を作り終えて振り向くと、攷斗がニコニコしながらひぃなを見つめていた。
「できたよ、ご飯」
「うん、運ぶ」
「ありがとう」
攷斗が配膳を手伝って、「「いただきます」」二人そろって夕食を食べ始めた。
「どうしたの?」
開口一番、攷斗に聞いた。
「え? なにが?」
「なんか…ごきげんみたいだから」
ニコニコを通り越してニヤニヤしているが、本人にその自覚はないらしい。
「会社で色々聞かれちゃった」
コレ、と左手薬指に光る指輪をかざした。
「そうなんだ」
それ以上の言葉が見つからず、無意識にそっけなくなってしまった。けれど攷斗は気にしない。
「もーみんな目ざとくてさぁ。相手誰ですかーとかいつの間にーとか、めちゃめちゃ食いつき良くて~」
どこかで聞いた話だなぁ、なんて思いつつ、ひぃなはキッチンへ向かう。
「アットホームな会社なんだね」
「そうね。そっちの会社がワンフロアに集まったみたいな感じかな」
「へぇ、楽しそう」
ひぃなは、攷斗と堀河は同じカテゴリに分類されるタイプだと思っている。どちらもレスポンスが速い上にフットワークも軽く、仕事が出来る。
人望も厚いので、人の上に立つ職業に向いている。
あくまでひぃなの印象だが。
「転職してくる?」
「今の会社に特に不満ないからなー」
味噌汁の鍋に味噌を溶き入れながら、ひぃなが笑う。
攷斗は会話をしていた流れから、キッチンとリビングをつなぐ出入口からひぃなの後ろ姿を眺めている、
「もう長いもんね、あそこ」
「うん、立ち上げメンバーだからね。もう十年以上経つよ」自分で言って「うわー、長い」自分でヘコむ。
「すごいね。俺ひとつの仕事十年も続いたことない」
「まだ、これからでしょ」
「そうだね」
夕食を作り終えて振り向くと、攷斗がニコニコしながらひぃなを見つめていた。
「できたよ、ご飯」
「うん、運ぶ」
「ありがとう」
攷斗が配膳を手伝って、「「いただきます」」二人そろって夕食を食べ始めた。
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