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とある冒険者の日記 ~異世界転移は突然過ぎやしませんか?スキルDIYって何です?器用貧乏な俺は異世界で今日も生きていく。

華音 楓

三日目② 戦闘訓練という名のフルボッコ

 ギルド職員に連れられて、やってきました訓練場。
 先客も居たらしく、数人が訓練場で戦闘訓練をしていた。
 ギルド職員に座って待っているよう言われたので、俺は観客席に腰を下ろした。
 
 下で行われている訓練に目をやると、一人のベテランらしき冒険者が若い冒険者に技術を教えていた。
 俺も受けたらよかったのだろうか?
 あのベテラン冒険者すごくうまい。若い冒険者たちが代わる代わる斬りかかっても、すべて最小限でいなしていた。
 おそらく、若い冒険者たちはなぜ躱したりいなされたりしているのかわからない様子だ。
 上から見るとわかるけど、立ち位置が絶妙だった。
 一歩躱すごとの次の攻撃がしにくい位置に位置取りをしている。
 それを繰り返すことで、若い冒険者たちはどんどん動きづらくなっていった。
 そういった動き方もあるんだなって感心してしまった。

 しばらく訓練を眺めていると、さっきのおっさんがやってきた。

「待たせたなぁ。」

 渋い声だ…とある蛇の人みたいだ…
 まあいいか。

「待ちました。で、何をするんです?」

 俺は若干挑発目に応えたら、おっさんに笑われてしまった。
 納得いかん。

「いやな、お前さんゴブリン討伐の依頼受けようとしていただろ?剣とか振れるのか?」
「とりあえず振れるんじゃない?」

 俺は一応剣道初段の武士だ。

 ………。

 ごめんなさい弱いです、試合で勝てませんでした。
 それに使っていたのは竹刀だ。
 西洋剣なんて扱ったことあるわけはない。

「よし、じゃあいっちょ訓練してみるか。ほら、この木剣持って下に降りろ。」

 はいきました、テンプレ~。
 おっさんに急かされながら訓練場に降りた俺は、おっさんに相対して木剣を構えた。
 隙の無いおっさんを見て、いたずら心が沸々と沸き上がってきた。

 余裕をかました様子で、「いつでもどうぞ」と言われたので、とりあえず…

 木剣を投げてみた。

 さすがに怒られた。
 納得いかん。

 改めておっさんと対峙した。
 途端におっさんがでかく見えた。
 構えた手に汗が吹き出る。
 やはり隙がない…
 正面から切りかかろうが、横薙ぎをしようが、切り上げしようが何をやっても切れる気がしない。
 むしろその後に反撃が来るのが予想できるだけに攻め込めない。

「来ないならこっちから行くぞ!!」

 おっさんはそういうと姿を消した。
 違う、俺は目で追えなかった。それほどまでに実力差があったのだろう。
 気が付いたときには、俺の首にはおっさんの剣が添えられていた。
 一歩も動けなかった。
 今のが実践だったら…俺の首は胴体と泣き別れていただろう…

「どうだった?」
「み、見えませんでした…」
「だろうよ。で、どうするよ?」
「お願いします!!」

 それからいったいどれほど打ち込んだのだろうか。
 気が付くと俺は訓練場の地面に寝ころんでいた。

「だいぶやるようになったじゃねぇか。これならゴブどもに後れを取ることはないだろうな。確かカイトとか言ったな?さっきも言った通り、後方の気配にだけは注意しろ。それができりゃ奇襲で死ぬことはまずないはずだ。」
「あ、ありがとう、ござい、ました…」

 終わった後には…
 俺は屍と化していた…

 体中めっちゃ痛いんですけど?!

 

 ある程度休息をとって動けるようになった俺は、訓練場を後にした。
 受付に戻るとすでに昼を過ぎていた。
 今から依頼を受けても終われないと思う。

 今日はもうやめておこう。
 時間もそうだけど、身体的に無理をしてはいけないと思った。
 俺はギルドを後にして宿舎に戻った。

 思いのほか俺は疲れていたらしく、ベットに横たわった瞬間に睡魔に襲われ、そのまま夢へといざなわれてしまった。

★★★★★★★★★★★★★★

ここまでお読みいただきありがとうございます。

おっさんは地味に強かったですね。
視界から消えるのは素早さだけでは無理だそうですよ?
相手の視線や瞬きの瞬間とか、入り込む角度だとか。
いろいろやって初めて「視界から消える速さ」が実現できるそうです。
あ、切っ先とか手先に残像残すのは普通にできるそうですよ?

では、次回をお楽しみください。

※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。

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