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静かなところにいる ~転生したら盲目難聴でした~

あきや

57.出会い

中世ヨーロッパの街のような光景が広がっている。
多くの露店が並び、多くの人が行き来する広場だ。
そんな広場を、馬車が横切る。
その馬車の周りには、多くの武装した兵士が、守るように囲んでいる。
広場の皆が、その馬車に注目している。
しかし、記憶の主は馬車を無視して、広場の隅の方の露店に歩いている。
そして、皆の視線から外れていることを確認して、商品である果物を懐に入れる。
そのまま広場から歩き去ろうとする。
「おい!そこのお前!」
声をかけられた瞬間、記憶の主が走り出す。
「おい!待て!」
人混みを交わしながら走る。
しかし、突然何かに弾かれ、耐性を崩して尻もちをつく。
目の前に光る壁のようなものがある。
「逃げることはないだろう、エクサティシー様がお呼びだ。」
馬車から、ドレスを着た金髪の少女が下りてくる。

色々小さいが、どうやら【過去の私】らしい。

記憶の主は引きずられるようにして、【私】の前に立たされる。
【私】がこちらに近づこうする。
しかし、隣にいるメイド服を着た女性に止められる。
【私】はその離れた場所から、よく通る澄んだ声で、こちらに話しかける。
「お腹がすいてるの?」
しかし、記憶の主は答えない。
「うちに来ない?こういうの、似合うと思うんだけど。」
【私】はそう言って、隣にいるメイド服を着た女性を指さす。
記憶の主は、遠くにいる【私】を威嚇するように、口を開く。
「ふざけるな。僕は男だ。」
「そうなの?まぁ、どっちでもいいや。かわいいんだし、きっと似合うよ。メイド服。」

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