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静かなところにいる ~転生したら盲目難聴でした~

あきや

46.帰り道

馬車の揺れを感じる。
あとはイリンイに帰るだけだ。
馬車の中にはクリシとテアがいる。
そして外にも何人かの【滴】が見える。
今回の遠征の戦利品は、今の私に見えているこの光だ。

外を眺めていると、ときどき遠くの方に、私たちとは別の【滴】が見える。
あれは【滴】を持った人だろうか?
それとも、【魔獣】という存在かもしれない。
まぁ、私達とは関係ないようだし、気にしないでおこう。

それにしても、やはりスタさんの【滴】は目立つ。
なにせ、時を止めるという。
チート能力ランキングを作ろうと思ったら、誰だって上位に入れるような、
王者の風格ある最強能力だ。
王族の移動というものがどれだけ危険で、今の私たちにどれくらいの戦力があるのか、
詳しくは知らない。
だけど、私が思うにはスタさん一人いれば大体何とかなりそうな気がする。

そんなスタさんの【滴】が、私たちの集団から離れていくのが見える。
「あれ?
 もしかして、スタさんがどこかに行っちゃった?」
「はい。何か気になることがあるそうです。
 『すぐ戻る』と。」

そうなんだ。
まぁ、私もこうして久しぶりに見えるようになったから、色々なことが気になっているだけで、
こういう道を魔獣がうろついていたりするのも、それをスタさんが追い払うのも、
本当は日常茶飯事だったのかもしれない。

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