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静かなところにいる ~転生したら盲目難聴でした~

あきや

13.奇跡?

[それで、【奇跡】って何?]
[説明できるほど詳しくはわかっていないのですが、人に宿る不思議な力です。
 獣にも宿るようですが、ドワーフやエルフといった亜人族には宿りません。
 伝説では、ドワーフのような力や、エルフのような器用さを持たない人間や獣に対して、
 哀れに思った慈しみ深き神、ヒドリオが与えた力だと言われています。]
[それじゃあ、この力はそのヒドリオ様に感謝して使わないといけないのね。]
[はい。
 ですが、人の中にはそう考えない者もいます。
 授かった【奇跡】を使ってエルフ達を従えようとしたり、人間同士で争ったりです。]

やはり残念ながら、平和な世界というわけではないようだ。

[ここは大丈夫なの?
 私にこの力を使って戦えとか言われても、何もできないよ?]
[心配いりません。
 ここにはコリー様を慕って集まった【奇跡】の持ち主がたくさんいます。
 コリー様自身には【奇跡】はないのですが、ゲネオドロス家には十分な戦力があります。]
[例えば?]
[ゲネオドロス家に仕えている戦士の一人で、スタシモティタという者がいます。
 彼は時を止めるという【奇跡】を持っています。]

それ最強のやつなのでは?

[そんなに強い味方がいるなら大丈夫そうだね]
[不安を煽りたいわけではありませんが、そこまで安全でもありません。
 時を止めると言っても少しだけのようですから、決して無敵というわけではありません。
 それに、例えば敵になりえる存在としては、
【行軍】と呼ばれる盗賊のような集団がいるのですが、
 そのリーダーは無数の剣や槍を自在に操り、雨のように飛ばすそうです。
 つまり、全方向から無数の弓兵が、絶え間なく射かけてくるようなものです。
 多少時を止められるからと言って、勝つのはかなり難しいでしょう。]

何そのチート能力。

[なんか、前世が見えるって、だからなんなの?って感じだね]
[そうでもないですよ。
 【奇跡】は徐々に成長していくと聞きますし、
 一見弱いからと言って本当に弱いとは限らないようです。
 結構前の話ですが、【行軍】が【癒し】の奇跡を持つ者によって、
 ほとんど壊滅させられたと聞きました。]
[【癒し】の奇跡でどうやって剣の雨に勝つの?]
[わかりませんが、きっとどんな奇跡にも意外な使い方や弱点があるのだと思います。
 ですので、きっと前世が見えるという奇跡にも、思いもよらない強力な使い方がありますよ。]

前世の記憶を見る奇跡の使い方か。
何も思いつかない。
というか、急に情報量が増え過ぎだし、訳が分からないし、恐いし、疲れてきた。
もう何も考えないで休みたい。

[クリシ]
[なんでしょうか?]
[ちょっと頭を触らせて?]
[ダメです]

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