詩とは言いきれない短文の呟き

SSKK

流れ落ちる様が似合いの

ドドドドドド……
水の束が落ちる
岩に跳ね別れても
何事もなく通過しても
全て同じ滝壺(あな)に落ちる
ーーそれでいいんだ
草木も生えない峡谷の
石の壁に挟まれて
何に縋(すが)ることも出来ず
先もひとつも見渡せず
ただ流されるままに
押し出されるままに
逃げ場の無い一本道を
あるいは
枝分かれした分岐点を
どちらがと選ぶ暇(いとま)もなく
定められた道を行く
選択肢など存在せずとも
自分が誰とわからなくても
着地点は変わらない
まあ 運が良ければ
名所と言われる場所なりに
移り行く季節 たどり着いてみたら
御褒美みたいな景色に出会えたりして









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