詩とは言いきれない短文の呟き

SSKK

故郷に錦は雲隠れ

(脱走しよう)
ーーこの町から。

そうだと浮かんだ
突拍子ない考えが
現実となる今日の日に

いつまで経っても
変わらない環境
待っているだけの
自分にも飽きて

雑草齧って生きれば良いと
意気揚々と外に出る
冒険の旅へ、いざ出発

宛はあるのか?
方々問われる
所在無いのもまた経験だ

"尻込みするとは情けない"
何となく覚えあるフレーズ
窘める声頭に響いて

(勇者で無くとも)
「加護を下さい……」
神社に祈って地元を離れた

雲海の向こうまだ見ぬ景色は
美しいものと限らなくても。


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