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え? パーティに支援魔法をかけまくっていた俺を追放? 〜若くてかわいい有望パーティに拾われたので、今さら戻ってこいと言われても、もう遅い〜

猪木洋平

22話 【ユリウスside】肩慣らしにグレイウルフを討伐するぞ!

 ジョネス商会の隊商は、中継地である街にたどり着いた。ロイたちが拠点としている街の隣街だ。隊商はここに1週間ほど滞在する。その間に、ジョネス商会は商品を売ったり仕入れたりする。

 護衛として雇われていた”黒き炎”は、これからの1週間はフリーとなる。とはいえ、1週間後に引き続きジョネス商会の護衛依頼を引き受けることになっているので、あまり遠出などはできない。ゆっくり休息するか、近場で比較的低級の魔物狩りを行うかぐらいだ。そして、パーティリーダーのユリウスは後者を選択した。

「やれやれ。あのメナスとかいう無能は、この街でパーティを抜けやがったな。まあ、せいせいするぜ!」
「あの無能のロイにも劣る、とんでもない無能であった!」
「その通りですね。あの程度の支援魔法であれば、ないほうがいいくらいです」

 ユリウスの言葉に、ガレンとルフレがそう言う。

「次の街への護衛任務は、失敗できん。念のため、肩慣らしとしてグレイウルフと戦っておくぞ」
「わかりましたわ。気を引き締めていきましょう」

 ユリウスの言葉に、リサがそう答える。彼らはロイやメナスに対する評価こそあらためないものの、自分たちが不調であることを認める程度の素直さは持っていた。ぶっつけ本番で次の護衛任務に臨まなかったことは、一定の評価をすべき点かもしれない。……まあ、Bランクパーティであればその程度の判断力を持っていて当然ではあるが。

 ちなみにグレイウルフというのは、シャドウウルフの下位互換に位置するような魔物である。

 シャドウウルフは、自身の影を操って攻撃してくる。コンビネーションが厄介な魔物だ。

 それに対してグレイウルフは、影魔法を使わないシャドウウルフのようなイメージだ。つまり、ただのウルフと言っていい。ユリウスたちBランクパーティであれば、本来は肩慣らしにもならない相手だ。Cランクパーティでも安定して狩れる。適正ランクはDの魔物だ。

「(だいじょうぶなのかな……。はあー。ロイさんに戻ってきてほしいなあ)」

 シオンがそうため息をつく。彼女は、ロイがいない”黒き炎”の実力をある程度正確に認識していた。たとえグレイウルフ相手でも、今の”黒き炎”では危ういかもしれない。彼女はそう思いつつも、ユリウスたちに口出しすることはなかった。どうせ言っても、却下される可能性が高いのだ。

「よし。では、グレイウルフの討伐に向かうぞ」

 ユリウスがそう言う。”黒き炎”の面々が、街の外の森へと向かっていく。はたして彼らは、グレイウルフを無事に討伐できるのだろうか。

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