追放《クビ》から始まる吸血ライフ!~剣も支援も全てが中途半端なコウモリヤローとクビにされたが、実際は底の見えない神スキルだった件~
プロローグ
15歳になると受けられる、天授の儀。
祝福を受けることで神よりスキルを授かり、神官に鑑定してもらうことでその後の一生を左右することになる自分に与えられたスキルを知る日。
晴れて成人を迎えた15歳の少年少女たちが与えられたスキルに一喜一憂する中、一人の少年もまた自分のスキルを知り、そして小さくガッツポーズを作る。
吸血Lv1――対象の血を摂取することで精神支配、眷属化、能力吸収する事ができる。また、血中に含まれる所有者に害するあらゆる毒素を無効化する。
見たことも聞いたこともないスキルではあるが、説明文を読んだだけで強いことはすぐに理解できた少年――ロード。
ロードは修行の傍ら、魔物の血を摂取してみたりとあらゆる試行錯誤を繰り返した。
結果、自身より弱い魔物であれば精神支配によって一時的に眷属化する事ができ、命令を下す事ができる事。
血を摂取した相手の強さに応じて、微量ながらも自身の身体能力が上昇する事。
血を摂取すると、持ち主の情報を取得できる事。
1年ほどの期間でそれらの事実を突き止め、戦闘系のスキルを持つ者やテイマー系のスキルを持つ者には及ばないものの、ある程度の近接戦闘をこなしつつ魔物による索敵や警戒もできる、万能型の冒険者となった。
冒険者同士が徒党を組む事で、より難しい依頼にも対応できるよう設立されるクラン。
ロードはそんなクランの1つ、メキメキと名を上げる上昇株の『天翔』にも運良く所属する事ができ、その中でも新進気鋭のパーティーに配属が決まる。
リーダーであり、剣士のスキルを持つマザマージ。
いずれは限られた一握りの希有な才能を有する者だけがたどりつく境地、クラスアップに至るのではないかと目される、クラン期待の新人。
パーティーのNo.2であり、マザマージの恋人でもあるヒリテス。
魔法使いのスキルを持ち、火と風という属性同士の相性がとても良い適性に恵まれたこともあり、通常よりはるかに威力の高い火魔法を放つことのできる中距離アタッカー。
特攻隊長であり、拳闘士のスキルを持つシルストナ。
彼女の拳は魔物ですら容易に打ち砕き、最前線で暴れ回る姿は大の男ですら震え上がる。マザマージの恋人。
全員が超攻撃型のスキルを持つ、圧倒的な火力を誇るパーティー『最強の矛』。
クランは欠けている回復と斥候を補えばより高みに登れると、ロードと共にもう一人新人を配属させた。
光と水に適性を持つ、神聖魔法の使い手であるアリスだ。
彼女とロードを含めた計5名が新生ゲイボルグであり、クランが大きな期待を寄せる中、期待以上の働きを見せて『天翔』での地位を盤石のものとしていった。
ロードが斥候と遊撃を担い、アリスが補助魔法をかけつつ傷を癒し、シルストナが切り込み敵の陣形を崩すと、マザマージが次々に強敵を斬り伏せ、ヒリテスが取り巻きを火魔法で一掃する。
歯車がかっちりと噛み合い最大限の力を引き出した5人の快進撃は留まるところを知らず、瞬く間に冒険者等級を上げ名を馳せていった。
わずか3年というギルド史上最速でA級冒険者へと駆け上がり、『天翔』を代表するパーティーになった実績も認められ、リーダーのマザマージは若くしてクランマスターに次ぐ副マスターという地位に上り詰める。
彼らの歯車が少しずつ狂い始めたのは、この頃からだろう―――。
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