私の世界がなんだかとてもおかしい?件

sono

百三十八話

晃穂は足を凍らされて、何もできないでいた。

晃穂の攻撃は、接近戦でしか効力を発揮できない。パンチもキックも何もできない。

しかし、晃穂は思い出した。対望乃里戦で使った高周波ブレイドがあることを。

だがしかし、高周波ブレイドを使うにはNPチャージをしなければいけない。

時間稼ぎをしなくてはいけない時に、いい具合に雲雀が乱入し、鳴宮百合子の冷却放射攻撃を避けて、いい時間稼ぎをしてくれた。そこだけは礼を言いたいと思う晃穂であった。

スカートのポケットに隠し持っていた高周波ブレイドも、NPが満タンにチャージされた。

いい頃合だろう。今こそ必殺の剣を解き放つ時だ。

「エ○○…カリバーーーーーーーーーー!!!」

裂帛の雄叫びとともに、高周波ブレイドを取り出し、必殺の剣戟を打ち出す晃穂。

黄金の輝きが室内を埋め尽くし、鳴宮百合子の身体を包み込んだ。

解き放って、松子も一緒にいたことに気がついた。


黄金の輝きが薄れ、ようやく室内の様子がわかってきた。

「やったでありますか?」

「なんなのよ!?晃穂!眩しすぎるじゃない!?」

あまりの眩しさに、キレる雲雀。

しかし、鳴宮百合子は無傷であった。

松子も無事であった。

「ふふふ、バカ晃穂め!私が作った対アンドロイド用兵器が私に効くわけがないじゃない!それに私がマコちゃんを人質に取っているの忘れてぶっ放すなんて、本当におバカ晃穂ね…」

「マコちゃん!?無事でありますか?」

今さら松子の心配をする晃穂。本当におバカである。

「マコちゃんはもちろん無事よ。何せ私と一緒のサイボーグなのだから…」

「なんですと!?マコちゃんはサイボーグなんでありますか!?」

「嘘でしょ!?松子ちゃんサイボーグだったのぉ!?」

松子がサイボーグだっと言う衝撃的な発言に、驚く晃穂と雲雀。

「本当よ。マコちゃん…、澤口松子は10年前、北乃雲雀…、オリジナルの人間の方の雲雀だけど…が、アイドルテロに巻き込まれた際、松子自身も助けに入り全身大火傷を負ったのよ」

雲雀がアイドルテロに巻き込まれた時、松子は立ちすくみ、雲雀を助けられなかったのではなかったのか…?

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