私の世界がなんだかとてもおかしい?件

sono

百三十ニ話

「そこまで拒絶されるとは…。失恋がこんなに苦しい感情だったとは…」

「いやあの、私の大嫌いな奴の顔にそっくりだから嫌いなんだよ…?そんなに落ち込まなくても…」

雲雀にだいっきらいと言われ、ショックで涙ぐんでる晃穂オルタナティブをちょっとだけフォローする雲雀。

「でも、嫌いは嫌いなんでしょ?振られたんだよね?私?ショックだー!!」

「それはそうなんだけど、街に出てごらん?街にはいっぱいかわいい女の子いるよ?」

「やだーーー!雲雀がいいーーーーーーーー!!ママの次に雲雀が好きーーー!!」

駄々を捏ね、床でゴロゴロ転がる晃穂オルタナティブ。全くもって見苦しい。

「いやあの、悪いけど私には松子ちゃんがいるので…」

「やだーーー!そんな言葉聞きたくないーーーーーー!!そうだ、腕尽くで雲雀を手に入れればいいんだ!」

相当やばい思考にたどり着いた晃穂オルタナティブ。

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギスだね!」

「ひぇっぇぇ!?私はホトトギスでもないし、殺さないで!?」

とんでもないことを言い出す晃穂オルタナティブに恐れおののく雲雀。


『取り込み中悪いでありますが、雲雀さん!』

突然、雲雀の脳内に晃穂の声が響いた。脳内チャットだろう。

『な、なんだよ!?空気読めよ!!今マジでやばいんだから!本当に取り込み中なの!!」

『そのことなんでありますが。雲雀さんにはまだ攻撃手段あるじゃないでありますか!』

そんなのあったっけ?と、小首を傾げる雲雀。

『口から怪光線出せるじゃないですか!すっぱり切れる切れ味抜群の変な光線が!』

『あ…!?忘れてた!?そんな技あったね!私!』

素で忘れていた雲雀。

『やっぱり忘れていたのでありますね!このトリ頭め!』

『今なんて言った!?後で覚えておきなさいよ!!』

晃穂にトリ頭と言われ、かなり怒っている雲雀。しかし、自分の技を忘れてしまうとは、言われても致し方ないのでは…?


「なんかいきなり変な表情のまま、棒立ちなんだけど雲雀?」

脳内チャットをしているので、思考がチャットに集中してしまう。

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