私の世界がなんだかとてもおかしい?件

sono

百七話

私の問いにリリーは答える。

「晃穂は私の計画に賛同しないばかりか、真撰組に入って私と敵対するつもりでしょ?そんな子はいらないの。それに…」

「それに…?」

「私の言うことをちゃんと聞くいい子をもう作ったのよ。入りなさい、晃穂オルタナティブ」

リリーは部屋の外に呼びかけた。

少女が部屋に入ってきた。私は驚いてしまった。入ってきた少女は晃穂そっくりだったからだ。

「晃穂!?」

思わず呼びかけてしまった。

「あの子は晃穂ではないわ。晃穂オルタナティブよ。晃穂の代替物。既存のものに新しく変わる物よ。どう?可愛いでしょ?」

晃穂オルタナティブと呼ばれた少女は、晃穂と瓜二つだが晃穂より幾分肌の色が褐色だ。

栗色の髪は晃穂より透明感があり、光の反射によっては金色に見えた。

「ちょりーっす!晃穂オルタナティブだよ!よろピコ !オルタって呼んで!」

突然晃穂オルタナティブが、いきなり挨拶した。随分軽い子のようだ

「あ、あのこの子頭の方は大丈夫なんですか…?」

私は思わずリリーの聞いてしまった。

「むむ?失礼ですなぁ!君。オルタはこう見えて最新AIを積んでいるんですぞ!?」

晃穂オルタナティブ、通称?ギャルっぽい制服を着ている。

「こほん、一応彼女の言う通り、最新AIを積んでいるアンドロイドよ。頭はいいはずよ…」

リリーはバツが悪そうに言った。

「オルタを量産して、ターニャを死に追いやった国家に怨みを晴らしてやるのよ!」

「さすがママ!マジで超ウケるんですけど!ぎゃはははは!」

リリーがそう言うと、オルタが嬉しそうに答えた。リリーはママなのか?

さっきまでのシリアスな空気はどこかへ行ってしまった。

って言うか、元の晃穂もそうだけど、オルタみたいなアンドロイドで平気なのだろうか?

心配してもしょうがないのだが、心配になってきた。

「まぁ、私の昔話は終わり。マコちゃん聞いてくれてありがとう」

「ママって年齢幾つなんだろうね?超BBAなんじゃないの?マジでありえないんですけどー」

リリーは話を締めくくったが、オルタがいらないことを言う。

怒ったリリーが、オルタに水平チョップをかました。

「痛いよーママー!でもそんなママにバブみを感じるオルタなのであった…おんぎゃー、バブバブー」

痛がるオルタだが、逆にリリーにバブみを感じているようだ。私は頭が痛くなってきた。

「おー、よちよち。痛かったねごめんね。痛い痛いの飛んでけー。抱っこしてあげるねー」

リリーは近くにあった椅子に座り、オルタを抱っこしてあげた。

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